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令和コロナ騒動実録  作者: 澤村桐蜂
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令和3年8月第4週

8月16日(月曜)

 本日に国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee; IPC)会長のAndrew Parsons氏が来日。五輪担当大臣の丸川(まるかわ)珠代(たまよ)氏、東京都知事の小池(こいけ)百合子(ゆりこ)氏、東京五輪(オリンピック)・パラリンピック競技大会組織委員会会長の橋本(はしもと)聖子(せいこ)氏を加え、19時から回線接続(オンライン)四者(よんしゃ)協議(きょうぎ)。協議の冒頭、小池知事は「コロナ()と云う厳しい環境の中、多くの方々の御支援と御協力を頂き、()ず五輪が勇気と感動を与えつつ幕を閉じました」と五輪を評価した上で「さあ、いよいよ次はパラリンピックの開催です」と宣言。

 更に小池氏は「パラリンピックの成功無くして東京大会の成功は無い」。「何よりも優先されるのが安全安心の確保」だが「五輪での経験を生かして」、「パラアスリートの特性を踏まえて」「安全な環境で大会を開催出来る様、取り組んで行く必要が有ります」等と語ったそうだが、三日前の定例会見では「最大級、災害級の危機を迎えている」と主張。都民に盆休みの帰省や旅行を「諦めて下さい」と要求して「今なさらないと駄目ですか」「不要不急では在りませんか」「今、抑えないと助かる命も助からなくなる」等と(まく)()てた同一人物が、()の舌の根も乾かぬ(うち)に「自分達が催す運動会だけは予定通り第二部まで()(おこな)う」と言い張る厚顔(こうがん)無恥(むち)

 緊急事態宣言が出ている東京(とうきょう)埼玉(さいたま)千葉(ちば)では「無観客」、静岡(しずおか)では「収容定員の50%以内、5000人を上限とする有観客」の方向で検討が進められて来たが、静岡県も緊急事態宣言の発出を要請する等と感染状況が悪化した事から「全ての会場で原則無観客」の方針が決定。しかし、地元の児童生徒を観戦させる学校連携は実施する方向との事で、「学徒動員」の例えが更に真実味を帯びて来た。

 五輪開幕時にIOCは「来日する選手や関係者の8割超がワクチン接種済」と発表したが、パラリンピックは如何(どう)かと問われた組織委の武藤敏郎事務総長は「詳細は把握していない」、「パラリンピックの場合は様々な事情が有り、五輪とは違い、ワクチンを打てない方も居る」、「IPCも其処(そこ)(まで)、把握出来て居ない」と「聞いている」と話し、実情の調査すら行われていない状況が露呈。何らかの障害は有ろうとも、パラリンピック代表として競技に参加出来る体調ならば、大半の選手は全身状態は比較的良好と推測される。高齢者や危険性(リスク)が高い者から行われたワクチン接種すら控えねばならぬ程の差し迫った状態ならば、感染拡大地域への渡航は避けるのが道理だろう。五輪以上に心配だらけの東京パラリンピックは今月24日に開幕、9月5日までの13日間の日程で、22競技539種目を実施する予定。

 デルタ株が世界各地で猛威を振るう一方、新たなvariant of interest、(すなわ)ち「注目(ちゅうもく)すべき変異(へんい)(かぶ)」の一角(いっかく)()めるラムダ変異株も南米各国で感染拡大中。其の特徴は未だ不明とされて来たが、先月28日に東京(とうきょう)大学(だいがく)の研究者達がbioRxivに研究結果を公開。「ラムダ株のスパイク蛋白質は、T76I及びL452Qの変異に()って感染性が強まっている」。「RSYLTPGD246-253N突然変異」は「ラムダ株スパイク蛋白質のN末端ドメインに於ける特異的な7アミノ酸欠失(けっしつ)」で「中和(ちゅうわ)抗体(こうたい)からの回避を担当する」が、ラムダ株の拡大は「RSYLTPGD246-253N突然変異を有する分離株」の頻度増加に応じて優勢となる。RSYLTPGD246-253N変異」の挿入は「南米に()けるラムダ株の大規模な感染拡大と密接に関連している」等が明らかになり、「特定の条件でデルタ株よりラムダ株の感染力が強かった」事も報告されている反面、「ラムダ株の感染力が既存のウイルスより何倍強いのか」「致死率の程度は如何(いかん)」等の疑問は残り、彼等は「(いま)だ全世界がラムダ株の危険性を認知して居ない」と懸念を示した由。

 2020 年 1 月 10 日にSARS-CoV-2の最初の全ゲノム配列を公表したインフルエンザウイルス遺伝子情報(データ)蓄積(ベース)(Global Initiative on Sharing Avian Influenza Data; GISAID)によると、現在、ラムダ株が確認された国は26ヵ国。秘露(ペルー)利馬(リマ)に在るCayetano Heredia大学の分子微生物学者、Pablo Tsukayama氏は「ラムダ株は当初、余り注目されなかった」が「今はラムダ株の感染力が強いという指標が次々に明らかになっている」と発言。中和抗体から回避する能力はワクチンの効果低下をも示唆しており、全国民の65%がワクチン接種を終えたチリで接種完了者の感染が相次ぐ状況とも一致。()の重要な変異株が国内で初めて確認されるも当初は公表されなかった事、感染したのが東京五輪関係者だった事は無関係とは考え難く、隠蔽の可能性が一段と濃くなったかとの印象有り。

 英国では先月16日に新規感染者51273人と昨年末から今年初頭の波に近い増加を示すも、死者数は低値を維持。みずほ銀行で「チーフマーケット・エコノミスト」を務める唐鎌(からかま)大輔(だいすけ)氏の見解に依ると「此の間に数万人規模の運動(スポーツ)行事(イベント)」、即ち蹴球(サッカー)の欧州選手権や庭球(テニス)のウィンブルドン選手権等が開催されていた事も鑑みると「驚きの状況」だが、英国政府が「高いワクチン接種率が抑止するのは感染者数ではなく死者・重症者数」との判断に基づいて「経済正常化に舵を切った」結果が「ギャンブルと揶揄されながらも結局は奏功した」と考えられる由。

 氏(いわ)く「ワクチンを武器にコロナと上手く共存する道が選択され、それが今のところは実を結んでいる」英国等と「デルタ株の存在を念頭に緊急事態宣言の延長やロックダウンの合法化を議論することに忙しい」日本の間には経済成長率の乖離(かいり)が生まれており、「株式・為替市場では日本を回避する流れが顕著」で「円が最弱」の傾向が今後も続く。ユーロも「冴えない動きが続いている」ユーロも「金融政策は元より盤石の実需(貿易黒字)」を踏まえれば「円に負ける要素は乏しい」が、「株式市場も似たような構図」で、主要国の株価指数を見ると「日本の出遅れ感は一瞥して顕著」。COVID-19関連のリスクは全世界共通で在るにも関わらず成長率や資産価格に此れ程の乖離が生まれるのは「日本固有の不味(まず)さがあったからと言わざるを得ない」。

 日本の「今ひとつ判断基準が見えてこない行動規制」は「民間部門の消費・投資意欲を萎えさせるのに十分」で、「ワクチン接種の出遅れ」は「全世界的に見た日本の犠牲の小ささを思えば致し方ない」としても「新規感染者の水準に拘泥(こうでい)」して「英国のようなアプローチに踏み込む気配はない」日本では「ワクチン接種が進捗しても状況は大して変わらない」。為替(かわせ)市場(しじょう)で円が勝てる相手は「先進国ではなく、ワクチン接種率ではっきり勝ることができる新興国通貨」しか無い。即ち日本円は「もはや先進国通貨と新興国通貨の合間」に位置する、()わば「中進国」通貨に過ぎなくなった、と云うのが唐鎌氏の見解。昨今は新規感染者数の桁違いな増大に伴い、重傷者や死者も激増して勤務先の病床も逼迫(ひっぱく)している状況だが、氏の言わんとする事も経済音痴なりに理解出来た様な気がする。

 亜富汗斯坦(アフガニスタン)では回教(イスラム)原理主義組織のTalibanが国内の主要都市に続いて首都を陥落させ、加布爾(カブール)の大統領府を昨日に掌握。Ashraf Ghani大統領は国外に脱出。同勢力の関係者がAP通信に語った所に依ると、2001年に米軍主導の連合軍に依って政権が崩壊するまでタリバン政権が名乗っていたのと同名の「アフガニスタン・イスラム首長国」の樹立宣言が、間も無く大統領府で行われる模様。


8月17日(火曜)

 代表校の選手や関係者から新型コロナウイルス感染が確認された場合は日本(にほん)高等(こうとう)学校(がっこう)野球(やきゅう)連盟(れんめい)、通称高野連(こうやれん)が「緊急対策本部を設置」して「大会への参加の可否や日程の変更」等を協議。

 感染者や濃厚接触者が出た代表校の参加可否に関しては「集団感染」か否かを重視し、「感染者や濃厚接触者の人数」「他の関係者の再検査の結果」「感染経路等で判断する」が、個別の感染と判断すれば大会参加を差し止める事はしない。登録選手の(いれ)(かえ)は試合開始予定時刻の2時間前(まで)は可能だが、集団感染の場合に代表校の(さし)(かえ)は無く、対戦の不戦勝とする。試合に於いて「円陣を組む時は一定の距離を保ち、試合中に投球用土塁(マウンド)に集まるときは口元に野球手袋(グラブ)を当てる」。「長椅子(ベンチ)では一定の距離を保ち、PET bottleや洋杯(コップ)の共有を避けると共に熱中症対策を十分講じてマスクを着用する」。「試合に勝った後の校歌を大声で歌わない」。チーム間の接触を避ける為に伝統と化した「球場の土を持ち帰る」行為も禁止とし、「各代表校の選手と関係者は大会前と大会中に最大3回のPCR検査を受ける」等の指針(ガイドライン)を定めた上で、台風9号の接近で一日順延となるも、今月10日に開幕した第103回全国(ぜんこく)高等(こうとう)学校(がっこう)野球(やきゅう)選手(せんしゅ)(けん)大会(たいかい)

 春夏通じて甲子園初出場の東北(とうほく)学院(がくいん)は1回戦に勝利するも、今月13日に選手1人が発熱。PCR検査で感染が確認され、その後、選手2人と練習補助員1人、帯同する朝日新聞記者1人の合わせて4人が濃厚接触者と判定された。初戦を控えていた宮崎(みやざき)商業(しょうぎょう)も今月14日の夕方、選手1人が発熱し、PCR検査で陽性反応。関係者35人が医療機関で検査を受けた結果、発熱した選手を含め13人の感染が判明。更に8人が濃厚接触者と保健所で判定された。高野連が「集団感染」に該当するとの判断を伝えた所、17日午前の時点で宮崎商業から出場辞退の申し出が有り、受理された由。

 東北学院に関しては「個別の感染事案」と判断され、PCR検査の結果に応じて2回戦出場の可否が検討される方針となっていたが、17日夕に東北学院側が出場を取り止める事を申請。同じく受理されて、今大会2校目の出場辞退が決定。辞退の理由に就いては「次の試合に出場することによって感染した選手が特定され、将来に影響を及ぼす可能性がある」との事。宮崎商業と今月19日の初戦で対戦予定だった智弁(ちべん)和歌山(わかやま)、東北学院が21日の2回戦で対戦する予定だった松商(まつしょう)学園(がくえん)は共に不戦勝。宮崎商業に感染対策ガイドラインへの違反は確認されておらず、感染経路は保健所が調査中との発表有り。

 感染症専門医の忽那(くつな)賢志(さとし)氏が「過去に新型コロナに感染した人はワクチン接種を受けるべきか」との問いに対し、仏蘭西(フランス)からの報告を紹介。「mRNAワクチンを接種し、抗体価の推移をみた研究」に依ると、過去にCOVID既往が有る者は接種前から抗体価が高いものの、初回接種で更に上昇し、過去に感染を経験していない者に比して10倍から45倍の抗体価を示した。しかし、未感染者も2回接種を完了した暁には、接種を受けていない既感染者より高い抗体価を獲得した。抗体価だけで評価出来ぬが、少なくとも中和抗体価と打抜(ブレイクスルー)感染の危険性(リスク)は相関する為、対COVIDの免疫を考える上でも「指標の一つであることは間違いない」と考えられ、現時点で得られている知見からは「感染で得られる免疫<ワクチン接種で得られる免疫」。即ち既感染者で在っても、より強い免疫を得る為に接種を受けた方が良い事が示唆される由。

 亜富汗斯坦での政権崩壊を受けて、同国選手団がパラリンピック参加を断念。タリバーンの自称「イスラム首長国」に就いて「復活を支持しない」とする決議を採択して来た国連安全保障理事会も、諾威(ノルウェイ)愛沙尼亜(エストニア)が開催を求めた事から昨日に緊急会合。「全ての敵対的行為を()ぐに停止し、包括的な交渉を通じて新しい政府を樹立する事を求める」との「報道声明」を発表。法的拘束力を有する「決議」、公式文書に当たる「議長声明」に次ぐ形式で「非公式だが、発表は全会一致が原則」との事。António Guterres事務総長は冒頭の演説で「アフガン難民を積極的に受け入れ、強制送還はしない」事を全加盟国に求めると共に「我々はアフガニスタンの人々を見捨てないし、見捨ててはならない」と訴えた由。

 しかし、昨日会見で中国外務省の報道局長、華春瑩/Hua Chunying氏は「タリバンがアフガニスタンの各党派、各民族と団結し、自らの国情に合う幅広く包容的な政治的枠組みを構築するよう望む」、中国は「タリバンとの意思疎通を維持して」居るが「タリバンが中国と良好な関係を築きたいと表明したことを歓迎する」等と発言。タリバン支配を容認したが、先月下旬の時点でタリバンの席次(ナンバー)第二位(・ツー)に相当する人物が天津市に招かれ、国務委員兼外相の王毅/Wang Yiと会談。政府では無い対立勢力との接触は異例だが、タリバンこそ「アフガンの重要な軍事政治勢力」だと王氏は語ってり、当時から習近平/Xi Jinping政権はタリバン主導のアフガニスタン政治体制構築に協力的だった模様。「米軍撤収後の中央アジア地域での影響力拡大」を狙うと共に「アフガンが不安定化し、隣接する新疆ウイグル自治区にテロ組織が流入する事態」を防ぐ目論見か。露西亜(ロシア)外務省も「新しい政府との実務的な関係が結ばれた」との声明を出し、中露両国がタリバン支持に回った模様。


8月18日(水曜)

 国内の新規感染者数は本日20時の時点で2万3千人を超え、過去最多を更新。感染の頂点(ピーク)が見えぬ(まま)に重症患者が急増し、各地で医療体制が逼迫ひっぱく。直近1週間の新規感染者数は前回より増加して、40都道府県で最も深刻な「ステージ4(感染爆発)」に相当。昨日迄の1週間に於ける新規感染者は、前週に比べて全国で1.31倍、東京都は1.14倍に増えた。

 国立(こくりつ)感染(かんせん)(しょう)研究(けんきゅう)(しょ)の所長にして専門家組織座長の脇田(わきた)隆字(たかじ)氏は、記者会見で「東京は少し(おど)()(てき)な状況になっている」と発言。全国の重症患者は昨日に1716人で、第3波最多の1月26日に於ける1043人、第4波最多の5月25日に於ける1413人を大きく超えた。病床使用率も高まり、少なくとも25都府県で5割を超えるも、特に高いのは神奈川県の82.7%、滋賀県83.3%、沖縄県86.2%等。東京都は60.6%だが、重症病床使用率は84.9%に達した。感染研は8月中旬時点で「全国の新規感染者のうち9割以上が感染力の強いデルタ株に置き換わった」と推定したが、昨日に於ける一日当たりの死亡者数は厚労省発表で36人。第3波の頂点で100人超、第4波の頂点で200人超を記録した際よりは少なく、「ワクチン接種に依る重症化予防効果が出て来た」可能性が考えられるも、感染研は「8月23日迄に一日当たりの死亡者は最大43人に増える」と推定しており、脇田座長は会見で「今後、更に死亡者数が増加する事を懸念している」と述べた由。

 東京都知事の小池氏は、都議会で「20代、30代専用」の「事前予約無しでワクチンを接種できる会場」を「8月中にJR渋谷駅付近に開設する」意向を表明。初回接種は「接種券と本人確認書類を持参すれば予約無しで接種」、2回目は「3週間後の同じ曜日に接種予約する」方向で検討しており、Pfizer製ワクチンが使用される予定との事。


8月19日(木曜)

 全国的な感染拡大が続く中、厚生労働省の報告に依れば、新規陽性者全体に占める十代以下の割合は、先月12日から18日の14.7%から、今月2日から8日には17.1%に増加。一ヶ月毎の数値は3月以降に増加が続き、先月に過去最高の14.8%を記録。「流行するウイルスの約8割がデルタ株に置き換わった」とされる大阪府では、先月中旬以降に9歳以下の児の感染が急増。今月2日から15日迄の二週間に府内で確認された9歳以下の感染者は千人を超え、多くは親等からの家庭内感染だが約2割は経路不明とされ、保育園等での集団感染も複数確認。

 兵庫(ひょうご)県立こども病院で感染症内科部長を務める笠井(かさい)正志(まさし)氏は「第五波の入口(いりぐち)段階で子供の感染者が増え、其れ迄と局面が変わった」と指摘すると共に「重症化はしなくても高熱が出る子供」も居て「子供が親より先に感染し、家庭内で広がる様式(パターン)も増えている」、「デルタ株は感染力が強く、家族全員が感染する事も有り得る」と危惧を訴えた。同院では感染した児を入院させる目的で7床を確保。昨日の時点で満床には至っていなかったが、各地の病院で受入困難の症例を多く引き受けることになれば、病床(びょうしょう)逼迫(ひっぱく)も想定される。新学期が始まれば児の感染が更に増える可能性が有り、笠井氏は「コロナに感染した子供を受け入れられる病院は少ない」「どうやって子供を守るのかという視点で対策を考える必要がある」と話す。ただ現在までの所、子供の重症化事例は少なく、多くの学校では新学期の通常授業を始める見通し。大阪府の吉村(よしむら)洋文知事は昨日の対策本部会議後の記者会見で「子供同士で感染が広がれば、家庭に持ち帰り、重症化しやすい親世代に広めてしまう」と語って学校に対し、更なる感染対策の徹底と「今後の感染拡大に備えたオンライン学習の準備」を求めた由。

 児童や生徒への感染対策と対極を行くのが、来週開幕の東京パラリンピックを児童や生徒に観戦させようと云う「学校連携観戦プログラム」。新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が本日、参院内閣委員会の閉会中審査に出席。五輪開催時点に比して「今の感染状況はかなり悪くなっている」が「()()う中で観客を入れる事が如何(どう)()う事か考えて頂ければ、当然の結論になると思う」と語り、学校感染に否定的な見解を示した。尾身氏はパラリンピックの開催方式に就いて政府から意見を求められる事は無かったと明かし、今後の感染対策対策に関しては「なかなか難しい状況だが、打つ手が無いと言った瞬間、更に悪くなる」「宿泊施設や臨時医療施設の増設を是非行って欲しい」と政府や自治体に求めた。

 国際五輪委員会(International Olympic Committee; IOC)会長のThomas Bach氏が「今月24日の東京パラリンピック開会式に出席する為、再び来日する」事が決定。五輪の際に「ホテルオークラの1泊250万円の部屋に宿泊」「広島市訪問に要した379万円の警備費は同市と広島県が負担」「閉会式の翌日に銀座訪問」等の振舞で浴びた批判が再燃すると共に「23日に来日し、翌24日の開会式に出席」「26日に帰国する予定」との今回日程に関して、twitterにて「隔離期間はどうした」「ちゃんと2週間隔離しろよ」「バッハ氏本人も腹立たしいけど、受け入れる側にも疑問しかない」等の批判あり。銀座を観光しても丸川珠代五輪担当大臣が「不要不急かどうかは本人が判断すべきだ」と擁護して菅総理や加藤官房長官も黙認、其の場に居合わせた日本人が記念撮影を求める為体(ていたらく)なれば、バッハ氏が「日本人にも肯定されている」と勘違いしても已むを得ないのかも知れぬ。

 開幕が近づく中で、東京パラリンピックの大会組織委員会は本日に「選手村で新型コロナウイルスの感染者が確認された」と発表するも、陽性と判定されたのは「選手では無く、日本国内の居住者でも無い」模様。パラリンピック選手村で感染者が確認されたのは初めてだが、同大会の関係者に関しては「既に70人以上の感染が報告されている」「ほとんどは委託業者やスタッフ」との事。

 Sonny Chibaこと俳優の千葉(ちば)真一(しんいち)氏が、本日17時26分に死去。近年は新田(あらた)真剣佑(まっけんゆう)眞栄田(まえだ)郷敦(ごうどん)の父として知られるも、「新型コロナウイルスに因る肺炎」の悪化に対し、今月8日に入院。酸素吸入を含む治療を受けるも回復せず、千葉県君津市の病院で亡くなられた由。享年82歳。


8月20日(金曜)

 昨日に全国で2万5156人の新規感染者を確認。一昨日を1200人ほど上回って二日連続で過去最多。重症者は1765人も七日連続で過去最多となり、本日に東京都が開いたモニタリング会議の席上。専門家は感染状況を「災害水準(レベル)」と評価した上で「制御不能な状況が続けば、医療提供体制の限界を超える」と警告。検査が遅れて陽性率が上昇している状況から「行政が未把握の感染者が多数存在する」可能性も指摘された由。一昨日の時点で新規感染者の7日間平均は4630.6人と、3週連続で過去最多を更新。重症患者は275人で確保病床の7割が埋まった。自宅療養者は2万2226人と1週間で約三千人増加し、30代から70代の5人が死亡。PCR検査等の陽性率は1週間前から1.5ポイント上昇し、24.0%。都は「最大で一日当たり9万7000件の検査能力が有る」としているが、現状は1万3000人台に留まる。

 都医師会の副会長、猪口(いのくち)正孝(まさたか)氏は「検査が必要な人に迅速に対応出来ていない」との懸念が残り「把握されていない多数の感染者が存在する可能性が有る」と指摘して、体制強化を訴えた。国立国際医療研究センターの大曲(おおまがり)貴夫(のりお)氏は、医療が深刻な機能不全を起こしていて「救える命も救えなくなる」と強調。感染の中心は依然として20~30代だが「十代以下の子供や65歳以上の高齢者でも感染が急増」。

 人出が抑えられる事も無く、小池百合子知事は外出自粛を改めて要請。「已むを得ない場合でも頻度や人数、時間を半減して頂きたい」と話したが、二枚舌が発する言葉には耳を傾ける者も少なかろう。全国知事会も本日に回線接続(オンライン)で新型コロナウイルス対策本部の会合を持ち、国への緊急提言を検討。デルタ株の脅威に対して「緊急事態宣言で効果を見出せない事が明白」な事から人流を抑える時限的な措置として、「都市封鎖(ロックダウン)の様な方策の検討」を要求する趣旨の提言を纏め、近く政府に提出する方針との事。

 香港では世界的にも厳しい検疫措置に因って感染拡大が抑えられる一方、市民の多くは過去一年半に渡って国外の家族と会えずにいる。「危険性(リスク)の高い国か香港入りした渡航者」は「旅舎(ホテル)で21日間隔離」と定められ、「危険性の低い国からの渡航者」にも「7日間の隔離と7日間の自己観察期間」が求められる。しかし此度(このたび)、「新作(ドラマ)の撮影」を目的に入国したハリウッド女優Nicole Kidman氏及び撮影隊(クルー)に対し、香港当局は「指定の専門業務遂行」を理由に特例で隔離を免除した由。

 Amazon.comが製作する劇の題名(タイトル)は“Expats”(国外在住者達)。「香港に駐在する米国人女性3人の華やかな生活」を描いたJanice YK Leeの小説が原作で、キッドマン氏は製作総指揮を務める模様。香港の各紙は「今月12日に豪州(オーストラリア)から自家用(プライベート)噴流式飛行機(ジェット)で香港入り」したキッドマン氏の動向を詳細に報道。「入国から僅か二日後に買い物を楽しむ姿」や「市内の西環(Sai Wan)地区で行われた撮影の様子」が報じられたが、キッドマン氏の隔離免除に関し、SNSでは香港内外からの批判が殺到。中国の中央政府に依って民主派への弾圧が続けられる現在の香港で「何不自由無く暮らす外国人選良(エリート)の生活」を題材とした劇を撮影する事自体の是非も問われたと聞く。

 東京(とうきょう)等の6都府県に発令中の緊急(きんきゅう)事態(じたい)宣言(せんげん)に関し、日本政府は本日、茨城(いばらき)栃木(とちぎ)群馬(ぐんま)静岡(しずおか)京都(きょうと)兵庫(ひょうご)福岡(ふくおか)の7府県を対象地域に追加。宮城(みやぎ)富山(とやま)山梨(やまなし)岐阜(ぎふ)三重(みえ)岡山(おかやま)広島(ひろしま)香川(かがわ)愛媛(えひめ)及び鹿児島(かごしま)の10県には蔓延(まんえん)防止(ぼうし)(とう)重点(じゅうてん)措置(そち)を適用。宣言の対象地域に追加される7府県は全て重点措置から移行する形となり、宣言の発令地域は13都府県、重点措置は16道県となる由。


8月21日(土曜)

 2020年も例年通り8月開催が予定されていたFUJI ROCK FESTIVALだったが、感染状況を鑑みて6月の時点で中止決定。然れども翌年同月の次回開催が告知され、関係者は“Keep On Fuji Rockin’”の合言葉と共に再開を模索。大晦日には徹夜(オールナイト)で“KEEP ON FUJI ROCKIN’ II〜On The Road To Naeba 2021〜”なる催事(イベント)が、無観客の東京ガーデンシアターから生配信。フジロックを主催するSMASHの代表、日高(ひだか)正博(まさひろ)氏が「2021年のフジロック開催を目指す」旨を改めて宣言した。各地で新規感染者数が過去最多を更新する中、今月20日、21日、22日の三日間に渡って新潟(にいがた)湯沢(ゆざわ)町の苗場(なえば)滑雪(スキー)場にて開催。

 主催者は「雨、風、嵐、そして台風」等と「フジロックは今までも自然の脅威に」曝されるも、常に「フジロッカーの皆さまと共に困難を乗り越えて」来たが、「今度は、新型コロナウイルス感染症」。「これは、自然の脅威とはまた別」で「私たちの知恵と工夫、そしてモラルとマナーで予防することができる脅威」等と公式サイトで語るも、開催日が近づくと津田大介氏や小泉(こいずみ)今日子(きょうこ)氏、大友良英氏、折坂悠太氏が出演を辞退し、構成員(メンバー)がCOVID陽性と判定された川谷絵音市が所属するindigo la Endも出演中止。デイリー新潮の記事に依ると、入場券購入者には専用アプリへ「個人情報や当日の体温」の入力が義務付けられ、希望者には抗原検査キットが送送付されたそうだが、自己申告に完全な信頼は置けず、希望者のみの検査では意義が乏しかろう。

 昨日に会場付近の駐車場へ(おもむ)いた新潮記者氏は品川(しながわ)練馬(ねりま)足立(あだち)等の東京都内、次いで湘南(しょうなん)川越(かわごえ)等の関東圏、更には岐阜(ぎふ)神戸(こうべ)等と「(おびただ)しい数の県外のナンバー」を目撃。「駐車場から会場までのシャトルバス」への乗車時に検温が行われるも、車内は「Tシャツ、短パン姿の大学生らしき若者たちでいっぱい」。エントランス到着後に再び検温、アプリの確認。今回は会場内で酒類の販売は行われず、持ち込みも禁止との事で荷物検査が行われるも「スタッフの確認は極めて雑」で「衣類の奥に缶や瓶を忍ばせることは容易」。会場に入ると「200人くらい」が公式物品(グッズ)販売所前に長蛇の列を為すも「間隔をあけるよう注意するスタッフ」は居らず、「ソーシャルディスタンスが一切ない」。売店では公約通り「酒類は一切売っていない」様子で「みなソフトドリンク片手に、ラーメンや丼、ピザなどを食べている」。昨日17時の入場者は主催者発表で約1万2000人で、例年の半分以下との事。「家族連れが多い」「ベビーカーに幼児を乗せている大人が目につく」、会場内には天秤遊(シーソー)鞦韆(ブランコ)等の遊具も有り「河原では子供に水着を着せて水遊びさせている」との光景も見られた模様。

 野外の主舞台、約4万人が収容可能のGREEN STAGEでは足元に「黄色い印が釘付けされて」対人距離の確保が求められるも「1メートル程度」と短い。会場の“フジロッカー”曰く「後ろの人の汗が付着する」程に「客同士が密着している」例年の状態と比べれば「今年はルールを意識している」との事だが、其の理屈でSARS-CoV-2は退散してくれぬ。其処に歓声を上げる観客は居らず「拍手だけ」で「体を揺らしながら、制限の中で音楽を楽しんでいる」様子だったが、約5000人収容の大型天幕(テント)、RED MARQUEEでは「暗い会場内では激しいビートが鳴り響いて」いる中で「足元の印は見えず」、「前方はぎゅうぎゅう詰め」。rock bandのボーカルから煽られる毎に跳躍(ジャンプ)を繰り返す観客の「息は切れ切れ」。

 19時頃に真打ちのMAN WITH A MISSIONが登場。演奏開始前からGREEN STAGEは「異様な雰囲気に包まれ」、既に舞台前(モッシュピット)は「観客ですし詰め状態」。入場制限とは名ばかりで「人が多すぎると本部から指示」が入らない限りは「特に数えているわけではありません」と係員が証言した由。「頭はオオカミ、身体は人間という究極の生命体5匹」が壇上に立つと観客の興奮は「一気に最高潮に上り詰め」、「お前ら、空に飛び上がることくらい許されているんだろ!」との叫びに「観客は大喜び」。対人距離も気にせずに「前の人にぶつからんばかりに手を振り上げ、飛び上がり続け」ていた由。

 今月13日の時点で、(すが)義偉(よしひで)総理大臣が「世界で都市封鎖(ロックダウン)をして外出に罰金を掛けても、なかなか守る事が出来なかった」「やはりワクチンだ」との持論を()つと共に「10月初旬迄」に「ワクチンを国民全員の8割に2回打てるような体制」と「抗体カクテル療法を集中的に使用できる拠点」及び「酸素ステーション」の整備を宣言。以降も特に都内で感染者が増え続けた結果、昨日の時点で自宅で療養する者は過去最多の2万6297人。入院調整中の患者を含めると本日は3万8000人を超過する事態となり、改めて体調悪化時の速やかな対応が課題となった。

 斯様(かよう)な状況下で、東京都が2箇所の酸素ステーションを設置。1箇所は、本日から東京都保健医療公社荏原(えばら)病院(びょういん)で運用。40の病床を用意し、主に中等症が対象。残る1箇所は渋谷区の都施設「都民(とみん)(しろ)」、旧国立児童館こどもの城で明後日から稼働開始を予定しており、本日に小池都知事が視察に訪れた由。 酸素ステーションは「自宅療養中に体調が悪化して酸素投与が必要となった」主として軽症の患者を対象とした施設で、都民の城には酸素濃縮装置を備えた130床が置かれ、医師二三名と看護師25名が常駐。主として軽症者を対象とし、夜間も含めて24時間対応で酸素投与を行い、経過に応じて「更に容体が悪化すれば入院を検討」、「安定すれば自宅に戻る」との体制を敷く由。

 視察後に小池氏は「感染が広がる中で出来るだけ多くの方々に安心して療養して貰う為の施設」「医療非常事態だと云う認識の(もと)で様々な需要(ニーズ)に応えられる様、関係者と連携しながら進めて行く」と述べたそうだが、安心等と云う情緒面の話では無く、入院も出来ず自宅療養中に死んで行く者を減らす為に絞り出された窮余(きゅうよ)一策(いっさく)。真に医療非常事態との認識有らば、其の中でパラリンピックを開催した挙句に子供達を招きはしないだろう。

 そして、本日も全国で2万5492人と多数の新規感染者を確認。山形(やまがた)群馬(ぐんま)岐阜(ぎふ)愛知(あいち)三重(みえ)広島(ひろしま)高知(こうち)大分(おおいた)宮崎(みやざき)の9県で過去最多。重症者は前日から72人増えて1888人に達し、9日連続で最多を更新。死者は34人となった模様。


8月22日(日曜)

 本日は全国で2万2302人の新規感染と24人の死亡。東京都内では日曜としては最多で4392人の感染が確認された。入院患者3968人や宿泊療養者1975人、入院調整中の人数1万4726人がいずれも過去最多。「海外から来日した選手2名を含む30人の東京パラリンピック関係者が新たにCOVID陽性と判定され、パラリンピック関連の感染者は総計131人」。「緊急事態宣言の対象地域が13都府県に拡大されて初めての土曜日となった昨日に、東京の渋谷(しぶや)スクランブル交差点や大阪(おおさか)梅田(うめだ)駅の附近等、多くの地点で人出が減少」。「感染拡大を受けて来月に滋賀(しが)草津(くさつ)市で予定されていた西日本最大級の野外音楽祭、INAZUMA ROCK FESの中止が決定」「『地元の人たちと一緒に作り上げてきた』催事なれども『地元の人たちの安心安全が担保されたうえで楽しめるもの』故に『大変残念だが開催中止の決断はしかたない』と主催の西川(にしかわ)貴教(たかのり)氏談」等の報道有り。

 BuzzFeed Japanが分科会の尾身(おみ)(しげる)会長に取材。感染対策の第一人者に問うて(いわ)く「1年半近く、様々な制限を求められて」「すでに我慢の限界を迎えた」との声も聞こえ、大学生では「大学生活の4年間のうち、その半分近くが自粛生活」等の現状を如何(いか)に受け止めるや。尾身氏、答えて曰く「あらゆる人々に我慢や自粛をお願いして」来たが「おそらく辛くない人はいない」、殊に「学生など若者や飲食関係者、非正規雇用の方々」へ「特に大きなしわ寄せがいって」居り「我慢の限界を迎えてしまう」のも「ある意味で当然」なり。

 問「若者ばかりに感染対策への協力を呼びかける」事に若者から「不満の声」が上がっている事は如何に。問「日本においては諸外国と比べても、多くの人に感染対策へ協力していただいていると考え」「しっかりと感染対策を続けてくれる多くの人々に感謝」すれども、「一部の方々の協力が得られていない」現実も有り、「聞こえのいいことだけを言ってもリスクコミュニケーションは成立しない」。COVID-19の病原で在る「このウイルスの性質」として「知らず知らずのうちに感染を広げてしまう」事が有り、「それが家庭内で広がり、家族が重症化する」場合が有るとの現実を「しっかりと伝えていく必要がある」と考える。「40歳から64歳の人流」も「時間帯によっては若年層よりも多くなっている」傾向も判明しており、中高年層への呼びかけも重要と存ずる。「現在の感染状況」に於いて何人たりとも「私は感染しないから大丈夫」との保障は無く「あらゆる人が感染する可能性がある」。「若いから自分は重症化しない」とも言えず、「軽症であったとしても、後遺症がかなり長く続く」事も有る。既に「平時の医療提供体制が崩壊して」居る「このままの状況が続けば」、COVID以外の負傷や疾病に対する治療資源も窮乏して「いつもならば救える命が救えない」。「人流をこれまでの5割まで削減してほしい」と願うのは余人の為ならず「あなた自身のため」で在る。

 問「10月中に希望者全員への接種を終える」事を政府は目指したるも、其の先に見ゆるは如何なる景色か。答え「今が一番危機的な状況」にして「マラソンで言えば最終コーナーに入っている」。眼前の感染状況は「非常に悪く」、「もうしばらく医療提供体制が逼迫し続ける」事が予想されるも「ワクチン接種が一定程度に行き渡る」中で「感染拡大の波もピークアウト」し、医療への負荷も下がろう。「感染対策を続けるためには、やはり見通しも重要」なり。或いは「ワクチン接種あるいは検査を受ける」と「旅行やイベント、ライブなどに行く」事が可能になると云う方法で「徐々に社会経済活動を再開」する。或いは飲食店入店時は「QRコードをかざして、誰がいつ来店したのかをしっかり記録」「そこで感染者が確認された場合にすぐに連絡がいく」等の施策は可能か等。「ワクチン接種後の未来」には「様々な検討すべき論点」有り。

 問「集団免疫」成立の能否や如何に。答「新型コロナワクチンは非常に高い有効性が確認されて」居り、変異株に対しても「現時点では重症化や死亡をかなり抑制する」ものの、「デルタ株の影響」等を鑑みるに「国民の60%あるいは70%がワクチンを接種」しても「集団免疫を獲得することは難しい」。即ち「ワクチンだけでこの状況を切り抜けることはできない」のが現実なり。現状打開に「最も重要な要素」にして「かなりの確率で重症化を防ぎ」、「感染予防効果や発症予防効果」を有する事も確認済のワクチンと言えども、「万能ではありません」。ワクチン接種が相当に広がった後も「総力戦で挑む」必要が有り、「当面の間はマスクの着用もお願いすることになる」。「職場や学校で体調が悪い人」有らば検査を受け、陽性ならば「その周りにいた人全員」も検査を受ける。目指すべきは「感染者数をゼロにする」と云う非現実的目標に非ず、「重症者を減らし、医療提供体制への負荷を減らす」事なり。其の為には感染者数の確認に留まらず「重症者数や入院者・療養者の数」を中止して行く事、そして「感染者数や重症者数を許容」しつつ「社会経済活動を回していく」境界線(ライン)を見極める事こそが肝要なり。

 最後に問いて曰く「イベルメクチンをコロナ患者に使用すべき」との声を何と心得るや。答えて曰く、イベルメクチン然り、アビガン然り、治療薬に就いて論ずる際は「ムードで何かを決める」べからず。研究に基づく「客観的なデータ」を示す事を議論の(いしずえ)とすべきで、(いやし)くも「社会政策について提案や意見をする」者は「何らかの根拠を伴っていなければいけません」。世界的大流行(パンデミック)の渦中に於いて「治療薬がほしいという気持ち」は了解可能なれども、斯様な議論は「まずはしっかりと科学的なデータを確認した上で進める必要があります」。分科会会長、()く語りき。

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