令和3年6月第4週
6月21日(月曜)
本年の蹴球南米選手権、CONMEBOL Copa America 2021。哥倫比亜と亜爾然丁の共催が予定されるも、国内情勢や感染状況を理由に両国が辞退した事から急遽、伯剌西爾での開催に変更。COVID感染死が50万人を超えるブラジルでの開催に関し、当初から懸念の声が有る中で6月13日に開幕を迎えるも、直後から検査でCOVID陽性と判定される選手やスタッフが相次ぎ、18日の時点で82人に達した由。
ブラジル政府や主催者は大会を無観客に変更しつつも「関係者の入国や移動の前には検査を行い、行動範囲も宿泊先や練習場、試合会場に限る」等の措置を取って居て「感染対策は万全」主張したが、AP通信の取材に「感染対策の規則に違反して外部の人と接触した」事を認めるチームも出て来て、事態は混沌迷瞑。
我が国では、昨日の報道陣向け公開で組織委員会会長の橋本聖子氏が、選手と団長で11回滞在した自身の経験に比して「間違いなく過去最高の選手村になる」と燥ぐ一方で、「共有空間での飲酒や宴会の開催は禁止」「“部屋飲み”と“一人飲み”を求める」等の条件付きながら「大会期間中の酒類の持ち込み」を認める事も発表された由。
本日には、一先ず沖縄以外の緊急事態宣言を解除。東京や大阪等の7都道府県は蔓延防止等重点措置に移行するが、沖縄の宣言も含めて来月11日迄に解除される予定。同じく本日に五者協議。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長、東京都の小池百合子知事、日本政府から丸川珠代五輪大臣、国際五輪委員会(International Olympic Committee; IOC)のThomas Bach会長、国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee; IPC)のAndrew Parsons会長が回線接続で集い、五輪の国内観客上限を「政府の国内大規模催事の制限に準じ、会場定員の50パーセント以内で最大1万人」と正式決定した由。しかし「学校連携観戦プログラム」で入場する児童、生徒らは別枠とされ、更に開会式の観客数に関して、武藤敏郎事務総長が「IOCや取引先は運営関係者で、観客では無い」「1万人とは別途という考え」と言明。2万人の報道を否定するも、開会式の客席には1万人を遥かに超えた数が観客席に居並ぶ事になりそうだ。
今月18日に尾身茂氏を含む専門家有志が出した「無観客が最も感染危険性が少なく望ましい」と云う提言は黙殺され、橋本会長は「中止と云う事は尾身会長の提言にも書いて居なかった」と開き直る有様。「明日は我が身」。五輪開催後の日本が、伯国と同じ轍を踏む未来を危惧する。
6月22日(火曜)
昨日の五者協議。冒頭でバッハ会長が「観客上限の決定を聞くのを楽しみにしています」と挨拶するも、一部報道を信ずれば「事前に有観客開催の方針が日本側からIOC上層部へ伝達済」。其の後は僅か40分で協議が終わり、事前に報じられていた通りの観客数が発表された。丸川五輪相の定型的声明、五輪貴族優遇の決定も筋書き通りだったが、IOC側は「テレビ放映権料さえ手に入れば良い」、寧ろ「無観客を発表し、日本の世論を納得させて欲しい」との声も有ったが「有観客に拘ったのは日本側だった」との関係者証言も存在する模様。
感染拡大が収まらぬ状況下で専門家有志の提言が無視されて観客上限が最大1万人に決定した件に関しては、海外の報道機関も軒並み疑義を呈した。 米国初の大衆紙と呼ばれるUSA Todayは「医療専門家の懸念にも関わらず、日本の観客が東京五輪で入場を認められる」、「東京五輪で観客を見る事は出来るが歓声は聞こえない模様」と報じつつ、組織委員会が「当初考えられていたよりも遥かに少ない数」でも「観客を入れる事を切望した」背景に「地元組織委員会は入場券売上で収益を得て、東京2020は8億弗、約882億円を当初の予算に計上していた」が「不足分は日本人が補填する事になる」、「公式に発表された大会経費は154億弗、約1兆7000億円」だが「実際は2倍以上に膨張していると推測される」と背景に財政的問題が有る事を示唆した。
Wall Street Journalも「ワクチン接種数の増加により世界では有観客の催事が増えている」ものの「ワクチン接種が進んでいない国や政府がより慎重な国では制限が残っている」、日本の職業的野球とJ LEAGUEでも「マスク着用の義務化と定員からを半減させる事で観客の入場を許可」しているものの「同時により多くの出来事が起こり、より多くの観客が遠くから旅して来る」五輪は「より難しい挑戦」で「公共の場で人流が増える可能性有り」と警告。同時に観客の有無が選手に影響を与える側面に就いても言及し、庭球選手のNovak Djokovic氏が「観客無しで開催されるならば、五輪参加を再考する」と発言した事にも触れた。
NBC newsも「Covid-19 pandemicへの懸念にも関わらず、地元民の東京五輪観戦を許可する、と月曜日に当局が発表した」事を報道。此の判断は「最も安全に五輪を開催する方法は無観客で行う事と先週勧告していた医療顧問の意見と食い違って」おり、「先に世界的大流行の最中に五輪を開催する事は『普通では無い』とも言及していた」尾身氏の提言が無視された事にも注目。「元来、2020年に行われる日程だった五輪大会」は「今夏に延期されて7月23日に開幕が予定されている」が「日本が更なる感染拡大を防ぐ事が出来るのか」と批判的に伝えた後、記事の末尾に“NBC Universal, which is the parent company of NBC News, owns the U.S. media rights to the upcoming Olympics.”、即ち「NBC Newsの親会社たるNBC Universalは、来たる五輪に関して米国に於ける報道の権利を有する」との一文有り。五輪の放映権で荒稼ぎを目論む連中とは言え、実に堂々たる態度だと感じたが、恐らく日本とは違って、利害関係者の頬被り等は読者が許さぬのだろう。
新型コロナウイルスの感染対策で「特定の国から参加する選手の行動規制を強める」方針を示した東京五輪組織委員会に対し、印度五輪委が「不公平で差別的だ」と抗議する書面を送った旨を、同国から複数の報道機関が伝えた模様。「日本入国が認められるのは競技の5日前で直前の調整しか出来ぬ」との扱いは「如何なる種類の差別も受ける事無く、運動をする機会を与えられなければならない」と定義する五輪憲章に違反していると印度側は主張するらしいが、全世界で猛威を奮うデルタ変異株の御膝下から迎える客人に対し、通り一遍の対応と云う訳にも行くまい。「そもそも此の状況下で五輪を開催しようとする事自体が間違い」との世評有り。
感染対策や東京五輪に向けた陣頭指揮、今月25日に告示を控えた都議選で注目される小池百合子都知事。本日も通常通り登庁したが、都医師会や自治体とワクチン接種について協議する回線接続会議で「声が嗄れて居まして、恐縮です」と詫びる姿が見られた後、東京都発表で「過度の疲労」を理由に都内で入院し、静養に入った事が判明。今週の公務は多羅尾光睦副知事が代行する由。
丸川珠代五輪相が本日閣議後に会見。「飲酒や酒類の提供の在り方」は「組織委員会が検討していると伺っている」が「地域の知事との連携、調整も十分に配慮して相談した上で決めて行く事が必要」と言いつつ、「大会の性質上、利害関係者の存在がどうしても有る」「組織委員会としては、其の事を念頭に置いて検討されると思う」と本音を漏らしてしまった事から、批判は五輪出資者の朝日麦酒株式会社にも飛び火。「出資者等の意向で販売方針を決める事は無い」と断言したばかりの東京五輪・パラリンピック組織委員会は追い詰められた挙句、一転して「会場に於ける観客への酒類販売を見送る」方針を発表せざるを得なくなった模様。関係者は正直も時と場合に依ると嘆いた事だろうが、大多数の国民には慶賀すべき結果となった。
6月23日(水曜)
昨年度に「過労や職場での精神的重圧が原因で鬱病等の精神疾患を発症し、労働災害と認定された」者は608名。前年度より99人増加して過去最多を記録した旨、本日に厚生労働省が発表。COVID-19の感染拡大で対応に当たった医療従事者が精神疾患を発症して労災認定された例も含まれる由。発症原因別で見ると、精神疾患の労災認定基準として新たに盛り込まれた上司等からのpower harassmentが99名で最多となる一方、脳出血や心筋梗塞を含む「脳・心臓の病気」に関する申請数は784人で一昨年度の936人から大きく減り、労災と認定された例も194人と過去最少に留まったが、同省見解では「コロナ禍でテレワークが広がったことなどもあり、時間外労働が減っていることが一因」と考えられるとの事。
厚生労働省が「60歳以上を軸に、AstraZeneca製ワクチンを公的な接種の対象に加える」方向で調整に入り、来週30日に有識者検討会で審議する模様。使用が先行しているPfizer製とModerna製ワクチンで対象者の接種分は賄える予定なので、公的接種の対象となった後もAstraZeneca製は補助的な位置付けとなる見通しとの事。60歳未満への接種で極稀に血栓が生じる例が欧州で報告された事から、厚労省は5月に当該ワクチンの製造販売を特例承認した後も公的接種での使用を保留して来たが、日本脳卒中学会等が接種後血栓症の診断や治療の手引を公表した事で、国内での使用に道筋がついたとみられる。政府はアストラゼネカ社と1億2000万回分のワクチン供給契約を結んでいる上、「国内に製造工場が有り調達し易い」との利点も有る由。
東京五輪に向けて、6月19日に来日した烏干達選手団9名。成田空港の検疫検査でCOVID陽性と判定された1名が隔離されたが、検査で陰性だった他の8人は濃厚接触者として警戒される事も無く、事前合宿地の大阪府泉佐野市に移動。宴会場で8人が食事を共にした後、昨日になって選手団全員と現地から同行した市職員1名が濃厚接触者と判断され、同日採取の検体で改めてPCR検査を行い、本日に選手1名が陽性と判定。五輪参加国の先陣を切って入国したウガンダ選手団から感染者が相次いだ事から、電網上では「こうやって国内で感染者が増えて行く」「日本は何故、入国管理が甘いのか」「『ウイルスの祭典』が始まろうとしている」等と嘆く声が聞こえる一方、事前に「選手団全員がワクチン接種2回が完了している」と報じられていたにも関わらず、感染者が続出した事への疑問も噴出。
内閣官房の情報に依ると、選手団が出国前に接種を受けたのは上述のアストラゼネカ社製ワクチン。英国からの報告では当該ワクチンを2回接種して2週間以上が経過するとアルファ変異株に対して66%、デルタ株に対して60%の発症予防効果を示すそうだが、ファイザー社製の93%及び88%より有意に低い。また此等の数値は飽くまで発症を防ぐ効果に過ぎず、感染自体を防ぐ効果は必ずしも明確では無いらしい。してみると烏国選手団に起こった事象に矛盾は無い様だが、改めて「60歳以上に限定するにせよ、我が国でアストラゼネカ製ワクチンを積極的に使用すべきかどうか」、「デルタ株が蔓延し続ける現状でも、菅内閣が繰り返し謳って来た『ワクチンは切り札』の方針は通用するのか」等の疑問は湧く。
一昨日は国際ヨガの日。制定者でインド首相のNarendra Modi氏はYoga関連のtweetを連発する合間に、861万回を超えて過去最高を記録した同国のワクチン接種に関して“Well done India!”と喜びの投稿を挟んだ。接種が進む中で先月上旬には40万人を超えた一日当たりの新規感染者数も、昨日には十分の一の4万人台まで減少したが、英国Oxford大学の統計に依るとワクチンを少なくとも1回接種した人数は未だに全人口の16%に過ぎず、専門家は「今後の対策が不十分だと今秋にも新たな感染拡大が起きる」と警告している由。そのモディ氏が東京五輪に於ける印度選手の扱いに関して抗議した件関連して、「東京五輪への不参加を表明すれば、全ての牌を印度に送るとYoshihide Suga首相が提案している」とされた動画が今月7日にFacebookに投稿され、22日までの再生回数が一万五千回を超えた由。参加も出来ぬ者にメダルを授与すると云うのも可笑しいものの、「出場を辞退した全ての印度選手に、記念品として実際のメダルと同じ物を贈呈する」等は一つの選択肢だと思うが、残念ながら斯様な交渉力を我が国の政府は有さない。検証の結果でも無関係の演説に中国語字幕を繋げたものに過ぎず、捏造で在る事が示された模様。
本日に発行元の壱伝媒が「蘋果日報/Apple Daily紙を廃刊にする」と発表。明日の朝刊が最後となり、電子版の更新も同日未明に停止する予定。同紙は1995年に黎智英/Jimmy Lai氏が創刊した中国共産党を正面から批判する香港で唯一の日刊紙で、其れだけに中国政府からは敵視されていたが、国家安全維持法に基づいて香港当局に資産を凍結された事や大量の離職者が出た事で、新聞発行の継続が不可能になった模様。ネクスト・デジタル社は本日に「26年にわたる読者の厚い支持と、我々の記者、従業員、広告主に感謝する」との声明を出したが、廃刊の発表に先立ち、社説を担当する主筆の楊清奇/Yeung Ching Kee氏(筆名は李平)も「外国勢力と結託し、国家の安全に危害を加えた」として、黎氏らに続いて国安法違反容疑で香港警察に逮捕されている由。
COVIDへの対峙と同時に、そして感染が収束した後も、世界人類は中共独裁に立ち向かわねばならぬ様だ。
6月24日(木曜)
正式名「B.1.617.2.1」或いは「AY.1」。デルタ変異株から派生し、ベータ変異株と同じK417N変異も有する通称「デルタプラス」。「ガンダムUC」に登場するモビルスーツと同名。今年の3月に欧州で発見された後、印度でも22例が確認され、更に日本を含む9ヶ国でも発見された此の変異株に関して「より伝染力が高いと思われる」「肺細胞により強く取りつきやすいと見られる」「モノクローナル抗体治療への耐性を示す可能性がある」等の報告が有り、今月22日の時点で印度当局が「注目すべき変異株」から「懸念すべき変異株」の扱いへと引き上げる一方、現時点では情報が乏しく危険性の立証は為されていないと考える専門家も多い模様。
我が国でも世界的にも接種に於いてはファイザー製ワクチン、日本名「コミナティ筋注」の使用が先行したが、今後の大規模接種ではモデルナのワクチン、其の名も「モデルナ筋注」が使用される予定。コミナティ筋注とモデルナ筋注は同じmRNAワクチンで、発症予防効果は「コミナティが95%、モデルナが94%」で同等。米国での調査に依ると「2回目の接種から2週間後の感染危険性が約90%減少する」事は2剤とも同様で、接種回数もどちらも2回。相違点としては、2回目の接種は「コミナティ3週後に対し、モデルナは4週後」で、解凍後の期限は「温度が2度から8度での保管でコミナティの使用期限が5日だが、モデルナは30日」、更に「モデルナは使用時の希釈が不要」等が有り、モデルナの方が扱い易く、大規模接種に向いている様だ。
副反応に関しては、各種の大規模調査でanaphylaxisは「接種100万回当たりコミナティは4.7件、モデルナは2.5件」だが、接種部位の疼痛や倦怠感はモデルナの方が多く、頭痛と発熱もモデルナが多い。特に2回目接種後に発熱が生じる確率もモデルナの方が16.1%高いとされるが、何れも一二日で軽快するものとの事。また米国の疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention; CDC)が凡そ3億回のファイザーとモデルナのワクチン接種を調べた結果、「心筋炎か心膜炎の症状」が出た者が1226人報告され、「接種と関連している可能性が有る」と発表された。39歳以下で症状が出る頻度は「1回目より2回目の接種後」と「女性よりも男性」で高かったが、「ワクチン接種の利益は危険性を遥かに上回る」との事。我が国でも加藤官房長官から「ファイザー社のワクチンについて、6月13日までに、若年者も含め、心筋炎・心膜炎を発症した事例は12件」、「接種との因果関係や、副反応の傾向の評価などを行ったうえで、適切に情報提供を行っていく」との発表有り。
ワクチン接種を担当する規制改革大臣の河野太郎氏が、本日に自身のblogを更新。21日以降のテレビ出演や22日の全国知事会との回線接続会議に於ける宣言通り、新型コロナワクチンに関する虚偽の情報を明確に否定した由。氏のブログに依ると、欧州連合の対外行動庁が2021年4月に「中国やロシアが、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの信頼性を傷つけるような情報発信をソーシャルメディアなどを使って複数の言語で行っている」との報告有り。
更に「ワクチンに関する偽情報やデマを監視している団体」が「ツイッターとフェイスブックにあるワクチン関連の誤情報の65%は僅か12の個人と団体が引き起こしている」、「ワクチンデマを流す」目的としては「ワクチンを批判する事で得られる対価」や「科学よりも自分の信奉するイデオロギーに基づいた主張」、「過去に誤った事とを発言したために抜け出せなくなっている」か「自分に注目を集めたい」等かと記載した上で、「日本で流布されるデマは当初、海外で発信され、暫くして日本にたどり着いたものが多い」と主張。「ワクチン接種された実験用のネズミが2年で全て死んだ」と云う話は「実験用のネズミの寿命がそもそも2 年程度」なので「ワクチンを接種した人間が100年で全て死んだ」と言うのに等しいと語り、其の他にも「ワクチン接種により不妊が起きる」「卵巣にコロナワクチンの成分が大量に蓄積する」「ワクチン接種で遺伝子が組み換えられる」「治験が終わっていないので安全性が確認されていない」「長期的な安全性がわからない」「ADE(抗体依存性増強現象)が起きる」等々の電網上に蔓延る虚偽情報に対し、一つ一つ根拠を挙げて否定した。
登録者数237万人の「しばなんチャンネル」、あやなん氏。登録者数415万人の「水溜りボンド」、トミー氏。登録者数205万人の「コムドット」、やまと氏、ひゅーが氏、マネージャーのぼん氏。戦闘力や超人強度の如き大数を誇る人気YouTuber達が、緊急事態宣言解除前の6月18日の深夜22時頃から東京は恵比寿の飲食店に集い、あやなん氏28歳の誕生日を祝福。「互いに名指しで酒を飲むように煽り合って」「カラオケは深夜3時を回っても鳴り止むことはなく」等と飲めや歌えやの乱痴気騒ぎ。「店の前や横に複数人が溜まって、タバコを吸って」は通行人に迷惑を掛け、店の前で立小便をする者まで登場。19日早朝に宴が終わって一同が退店する頃、あやなん氏は「自分では立つことができないほど泥酔していた」等の顛末を文春ONLINEに素破抜かれて、事務所を通して謝罪声明を出す者も有れば、沈黙する者も有った模様。
今月15日に公表された東京五輪のplaybook第3版にて、IOC委員や家族、報道関係者等は「極力、旅舎の客室配膳や用意された食堂を利用する」べきだが「利用出来ない場合」には「コンビニエンスストアで食べ物を買ったり、感染対策をした個室を有する料理店で食事を取ったりしても良い」との記載有り。実質的に「入国後14日間以内で在ろうとも、個室が有れば料理店に出向いて飲食しても構わない」事を示す条文で在るとして、立憲民主党が見直しを要求した事も本日に報じられたが。前述のYoutuber達も五輪貴族も「自分達は一般大衆とは異なる存在で、我が欲求の赴く儘に振舞っても構わぬ」との驕りが共通している様に感じた。
6月25日(金曜)
昨日に宮内庁長官の西村泰彦氏が定例会見。「五輪を巡る情勢に就きまして、天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変、御心配されて居られます」。そして「国民の間で不安の声が有る中で、御自身が名誉総裁を御勤めになる五輪・パラリンピックの開催が感染拡大に繋がらないか」と「御懸念されて居る」、「御心配で在る」と「拝察を致します」。「私としましては、感染が拡大する様な事態にならない様、組織委員会を始め関係機関が連携して感染防止に万全を期して頂きたい」と発言。
記者から「「此れは陛下の御気持ちと受け止めて間違い無いのか」 と問われて、西村長官は「私が肌感覚として受け止めていると云う事」で在って「直接、然う云う御言葉を聞いた事は無い」と語る一方、「陛下は然う御考えでは無いかと私は思っています」と強調。誰もが「御気持ちを代弁していると明言したに等しい発言」を聞いて、当方としては「善くぞ言って下さった」と快哉を叫びたくなると同時に「天子様の一声で国が動く様では戦前と何ら変わらぬ」とも思い、複雑に感じたが。
西村長官の発言に対し、同じく昨日の記者会見で加藤勝信官房長官は「宮内庁長官自身の考えを述べられたと承知している」と切り捨てた後、「安全安心の大会を実現して行く」の決まり文句を口にしたので驚いた。首相は流石に何か違う事を言うだろうと思えば、本日になって菅氏も「官房長官からも会見で申し上げている様に、長官ご本人の見解を述べたと理解している」と言い放ったので、また驚いた。丸川五輪相が「長官御自身の考えを述べられたものと承知している」と言ったのは総理や官房長官の発言が木霊する様なものなので少しも驚かなかったが、発言の黙殺は政権の総意となっている模様。
しかし、宮内庁長官の発言が実際は誰の意向なのかは日本人ならずとも一目瞭然で、米国のWashington Post紙は「東京五輪は天皇から重要な不信任決議を突き付けられた」、「天皇は大会の名誉総裁で在り、日本では広く尊敬を集めている」、「政治的権力は無い」が「彼が其の様な重要で物議を醸す主題に就いて発言する事は稀」で「彼の見解は重要だ」と報道。英国のGuardian紙も「天皇の発言は五輪がコロナ感染増加に繋がると恐れる人々を励ます」ものだが、加藤官房長官が「西村氏の個人的な見解」と此の発言を「軽視」した事を伝えた。
現状だと「政府と民意が衝突し、国論は割れた」儘の状況で、「中立で在るべき天皇」が「東京五輪の名誉総裁として開催宣言に立たされる事になる」。更に「皇族方は競技会場で観戦する事になる」が「天皇が開催を宣言し、皇族が集まった五輪で、多数の国民や運動選手達に感染が広がった」となれば「関わった皇室も無傷では済まない」。其の一方で「両陛下は昨年、分科会の尾身茂会長を二度に渡って赤坂御所に招き、感染状況等に関する説明を受けて」居り、「学者としての顔を持つ陛下」は「医学者たちの見解は重視なさる」筈で「諸外国との交流」から「海外が五輪に寄せる懸念も耳に入って」来る為に「現在の危機的状況を良く御存知の筈」、「長官と陛下の間での遣り取りを経て、宮内庁は五輪開始前に『皇室は五輪と距離を置く』事を発信したのだろう」等の声有り。
皇室制度に詳しい静岡福祉大学名誉教授、小田部雄次氏に依れば、今回の「宮内庁長官発言」は「実質的な、令和の天皇の言説」で在り、「令和皇室で政治的判断に関わる主体的な言葉が国民に伝わったのは初めて」と言える。或いは感染拡大を上回る禍根となるかも知れぬ「天皇の政治介入」を回避しつつ、「国民に言説を発する時機を慎重に見極め」た上で、「天皇としての考えを記録に、歴史に残したかったのだろう」との事。
英国五輪委員会(British Olympic Association; BOA) のChief Executive Officer(CEO)、Andy Anson氏が、BBC sportのpodcast番組に出演。英国選手団の「90%を優に超える」選手が五輪開幕迄に2回のワクチン接種を済ませると一方で「ワクチン接種を受けたくない人達」も居り、「説得に努めている」ものの「選択の権利は有り、其れは尊重しなくてはならない」。特に「欧州大陸中を移動している一部の選手達」への接種には「困難が伴っている」が、「ほぼ全員が少なくとも1回の接種を受けると確信して」「最後の瞬間まで努力を続ける」と述べた。
更にアンソンCEOは、「約1万8000人が滞在する」と言われる東京五輪の選手村に就いて「現在の運動界で恐らく最も厳しい環境」になるが、「選手1万1000人が基本的に一つの食堂を共用する」事は「正に挑戦だ」。英国選手団は「独自に非常に厳しい規則を実施し、隔離や距離の確保に関する規則を守る」が、日本に到着してから「3日間は、他国の選手と練習したり交わったり出来ない」だけで長期の隔離は行わず、その間も「自国選手のみの事前合宿」を行う。「世界を結束させるのに五輪以上に適したものは無い」のだから、「厳しく困難な大会にはなるだろう」が「開催は正しい事だと心から確信している」等と主張。
五輪は「国全体と世界中を高揚させる機会」で「驚異的な経験になるだろう」等と語るも、多くの人命を賭けた挑戦等は決して行うべきでは無く、東京五輪は結束よりも分断を招いている。大会が中止されていたら「BOAは非常に困難な状況」に置かれた筈で、此れは「運動界全体の財政的な持続可能性の問題だ」等の言い草は噴飯物。五輪に依存しなければ継続出来ぬ様な競技は、此の世から消滅しようとも支障無し。
6月27日(土曜)
本日は全国で1633人の感染と29人の死亡を確認。都内の感染は534人に達し、先週土曜より146人増加。都の担当者から「今週に入って前の週より100人前後の増加が続いている」「感染者の増加傾向が続くことを懸念している」との発言あり。判明済の感染経路は「家庭内」111人、「施設内」47人、「職場内」27人、「会食」15人の順。職域接種に於いては5202会場の凡そ1821万人分、2回接種で3642万回分が申請されるも、政府が確保を見込んだモデルナ筋注は全体で5000万回分。そのうち職域接種に供給されるのは3300万回分のみ。開始早々にワクチン不足に陥って、昨日17時に申請受付の一時休止が発表された。「申請内容の精査」が進められるも、現時点で受付再開の目途は立っていない由。
台湾で「秘露からの入国者2人を発端とし、合計10人に感染拡大」「本日に台湾当局が発端者からデルタ型変異株を確認」「台湾で初の市中感染」。豪州では「今月16日、国際線乗務員を送迎する空港連絡乗合自動車の運転手がデルタ株に感染」「其の後に市中感染が拡大し、首都の雪特尼を擁するNew South Wales州で本日に29人の新規感染を確認」「州政府が本日からシドニー全域に外出制限を導入」「先月解除された屋内や公共交通機関でのマスクの着用義務も再開」。「16歳以上の人口の8割以上がワクチンを接種」した筈の以色列でも「今月21日には新規感染者が100人を超え、24日には228人に到達」「昨日から同国政府が再び屋内でのマスクの着用を義務化」「屋外の大規模催事でもマスクを着用する様に呼び掛けた」等と、感染制御の優等生と思われていた国々でもデルタ株が蔓延しつつ在る情勢。
今週水曜の項に記した如く「来日した烏干達選手団から感染者を認めるも大阪入り」との経緯を踏まえて、関西圏の自治体で構成される「関西広域連合」が「水際対策の強化」を求めて国に提言したそうだが、既に各国の選手団が続々と日本を目指す時期に入っており、「五輪関連の集団感染が発生」と報じられる日も遠く無い様に思われる。
今年一月に伊朗の最高指導者、Ali Khamenei師が米国のワクチンは「信用できない」と輸入を禁じて以降、同国内では露西亜や中国で開発されたワクチンの接種が進められるも、昨日の時点で約450万人、人口の5%程度が1回目の接種を受けるのみに留まっていた。其の状況下で昨日、ハメネイ師自身が「同国内で開発され、緊急使用が承認された新型コロナウイルスのワクチン」の接種を受けて「私は外国のワクチンを打ちたくなかった」「国産ワクチンの接種を待っていた」「イランの若き科学者たちに感謝している」と述べた由。同国産は勿論、中露で開発されたワクチンすら第三者の客観的評価で効果が十分確認されたとは言えぬ。ハ師が老体を張る意義が有るのか如何かも判然としないが、今は遠い他国の心配をする余裕無し。
6月28日(日曜)
SoftBank傘下の株式会社Agoopが「利用者の許可を得て個人が特定されない形で」収集した携帯電話位置情報の集積から、NHKが主要地点に於ける人数を分析。日中は6時から18時迄、夜間は18時から翌日0時迄と設定した所、緊急事態宣言から蔓延防止等重点措置に移行し、昨日に初の土曜を迎えた東京や大阪等の7都道府県では大半の予想通り、多くの地点で人出が1週間前より増加した模様。各地点の増加率は、札幌駅付近が日中が167%、夜間が219%と最も大きく、後は京都駅付近、神戸市の三ノ宮駅付近、名古屋駅付近、博多駅付近に小倉駅付近と続く。首都東京では渋谷スクランブル交差点付近で日中が51%増加するも、夜間は13%減少。六本木付近は日中が13%減少した一方、夜間は8%増加。新宿歌舞伎町付近は日中が14%減少した一方、夜間は5%増加。銀座付近は日中が1%増加した一方、夜間が22%減少して、東京駅付近は日中が5%減少し、夜間も14%減少と必ずしも増加してはいなかったが、今日も386人が感染して先週日曜より10人増加し、8日連続で前週の同じ曜日を上回ったとの事。
感染者が減らぬ状況に参ってしまったのか如何かは知らぬが、先週22日から都内の病院で入院中の小池百合子都知事は「疲労が取れず静養の継続が必要」と主治医に判断され、明日以降も静養を続ける事に決した由。首脳不在の儘で五輪の最終準備に臨まねばならぬ都職員達は心細いのか、清々(せいせい)しているのか。昨日から東京都議会議員選挙の期日前投票が始まる中で、都議会第一党たる都民ファーストの会も、特別顧問たる小池氏を欠いた状態で選挙戦に突入。時節柄、都内の自治体ではワクチン接種も同時進行となり、港区では期日前投票の会場7箇所のうち、赤坂、高輪、芝浦の3箇所では接種会場と同じ建物に投票所が設けられた由。
本日午後に公邸で菅総理が慶應義塾大学名誉教授の竹中平蔵氏と面会。「経済の動向等を巡って意見を交わし」た後、菅総理大臣が「ワクチン接種を此の儘、確りと続けて新型コロナウイルスを収束させ、経済を上手く回していきたい」と話していた、と竹中氏が語った由。自民党の二階幹事長も、訪問先の神戸市で「他の党が予算を組んで如何すると言っても、実現の可能性は残念ながら少ない」「自民党の責任に於いて確り遣りたい」、「選挙の前に予算の骨格位は組んで国民に問いかけるのが与党で在る自民党の責任」「与党で無ければ出来ない事だ」等と述べたそうだ。御用学者の曲学阿世に加えて、時の宰相や自民党の要人が「確り」と云う副詞を好んで使う様は前政権を思い出させるが、口先ばかりで終わる点も安倍氏と同様では困る。
烏干達選手団感染問題の続報。「空港の検査で陽性が判明しても泉佐野市に移動する迄、濃厚接触者を認定せず」との対応が批判された事を受けて、組織委員会が「選手等が入国時の検査で陽性となった場合」は「濃厚接触の疑いが有る者を空港で特定し、検査や隔離が出来る」様に、政府等と対応を協議。また海外から参加する全ての選手団に「出国前は4日以内に2回」「入国後は原則毎日」の検査が求められて来たが、デルタ株の流行地域から来日する選手団に関しては「出国前の7日間、毎日検査を行う」事が求められる方針を決定。対象と為るのは印度、錫蘭、尼波羅、巴基斯担、瑪勒代弗、阿富汗斯坦の六国。感染が広がりつつ在る埃及、越南等の五国には「出国前3日間、毎日検査」が求められ、検査を経て入国した選手達には「3日間、チーム以外の人と接触しない」等の条件で「国内での練習等」が認められる模様。
IOCのThomas Bach会長が7月16日に広島を、同日にJohn Coates副会長が長崎を訪問するとの計画が報じられた。「取り合えず被爆地を訪問して置けば、日本国民の共感が得られよう」との読みだとすると、平常時の五輪ならば正しかったかも知れぬが、今回に関しては、自分達の嫌われ具合も感染拡大の危険性も分かっていない愚行と言わざるを得まい。「会長自らバブル開催を尊重する気がない」、「広島来るなよ」「東京から大勢SPやら関係者連れてくるんでしょ」「もう日本にすら来なくていいよ」等と怒りの声が電網上に響いた。「五輪が原因で第五波突入」では洒落にもならぬ。




