令和3年2月第3週
2月15日(月曜)
昨年12月からPfizerとBioNTechが開発したワクチンの接種が始まって以来、欧米の医療従事者は「容器には5回分と書いてあるが、状況に依っては6回分か7回分が取れる」事実に気づいていた。当該の製品は注射用護謨栓瓶に入った0.45mLの薬液に1.8mLの塩化ナトリウムを加えて希釈する事に因り、注射用液2.25 mLが得られる。1回の注射に要するのは0.3mLの為、単純計算では2.25 ml ÷ 0.3ml =7.5回の投与が可能だが、異なる瓶の残液を混ぜ合わせる事は厳禁。
無論、残量が少なくなる程に注射器へ吸い込む速度は遅くなる、脂溶性の成分が瓶の内面に張り付いて残る等の要因が重なり、現場では額面通りに物事が進まぬ。其の後に生じた問題を考えても、ファイザー社が容器に相当の余裕を持たせたのは妥当で、医薬品の仕様としては然程特異な事でも無かった筈だ。しかし、凡そ常識の域には留まらぬCOVID-19世界的流行下に於いては、1瓶1回の注射さえも無駄に出来ない状況有り。
本年1月8日の時点で欧州連合の一機関である欧州医薬品庁(European Medicines Agency; EMA)がファイザー製ワクチン使用の手順を更新。1瓶から6回の使用が公式に許可される一方、「標準的な注射器と針」を使うと「6回分には足りない場合」が有り得ると警告された。米国の食品医薬品局(FDA; Food and Drug Administration)に於いても、同時期に1瓶6回を認める動き有り。此れは接種推進の為に有意義な反面、「接種可能な回数」で契約した国々に対し、ファイザー社が提供するバイアル数を減らす口実とも為り得る。事実、1月18日の週に仏蘭西へ納入されたワクチンは、当初予定の52万本から38万5000本に削減された。
先月の裡に欧米で斯様な状況が報じられていたにも関わらず、我が国では今月9日の時点で漸く田村 憲久厚生労働大臣が「1瓶当たりの接種回数を6回から5回に見直す」と語り、厚労省の担当者は取材に応えて曰く「飽くまで総回数で契約を結んでいる」、「此れからファイザーと相談する」も納入本数が「減るか如何かは現時点では何とも言えない」。其れから間も無く、今月14日に商品名「コミナティ筋注」の特例承認が実現。最早、御家芸とも言うべき後手後手の対応だが、流石に国も唯拱手するばかりでは無い。遅れ馳せながら、大阪北区に本社を持つニプロを始めとする医療機器製造業者に6回の接種を可能とする特殊な注射器の増産を要請した模様。特殊と云っても注射器内筒の先端を少し突出させた形状が異なるだけの様で、ニプロ社でも以前から「ローデッドタイプ」として生産して来た製品。各種報道でもローデッド注射器等と報じられているが、正しくは“Low dead space syringe”。spaceを略して片仮名読みにするとloadedと誤解されそうだが、薬液が装填済の注射器ならば今回の様な問題は生じていない。
2月16日(火曜)
新型コロナウイルス感染者に於ける後遺症の問題。退院後も発熱や倦怠感が続き、或いは呼吸機能や運動能力が低下して日常生活に支障を来す症例有り。殊に集中治療室で人工呼吸器や体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation; ECMO)を装着して加療された重症患者に於いて、集中治療後症候群(post intensive care syndrome; PICS)と呼ばれる種々の機能障害を認める。此等の現状を踏まえ、日本集中治療医学会が今月から実態調査を開始した由。
感染前は自力歩行可能だった凡そ300人の元重症患者を対象に、治療を経て「歩行が困難になったか」「動くと息切れするか」等と身体機能低下の有無を尋ね、「家族の誕生日を言えるか」等の認知機能の低下も確認。集中治療後症候群では「精神的な影響が出る事例」も報告される事から「気持ちの落ち込み」や「不安感」等も調査し、質問は50項目以上。日本集中治療医学会の研究代表で東京医療センター救急科の畠山淳司医師曰く「新型コロナウイルスはまだまだ謎が多く、後遺症の詳しい実態も掴めていない」「半年、1年、2年と長い期間に渡って調べて行きたい」との事。
集中治療後症候群に対しては早期の機能回復訓練が有効との報告が有る反面、実施している医療機関は国内でも僅か。早期リハビリが著効した自験例を持つ日本赤十字社医療センター救急科の山下智幸医師は、「リハビリを行う側も感染について細心の注意を払う必要が有り、人手も掛かる」ものの「患者が退院後に元の生活に戻れるよう、出来る限りの事をしている」と語った由。
今月14日にファイザー及びビオンテックの開発したワクチンが承認され、明日に医療従事者への先行接種を開始。4月以降は高齢者等へ対象を広げるとの政府方針を踏まえ、新型コロナウイルス用ワクチンの副反応に関する状況を調査する為、厚生労働省が「被接種者を対象とした300万人規模の質問調査」を計画している由。調査に際しては、接種を受けた者から100万人を抽出し、SNSを用いて「37度5分以上の発熱」「倦怠感」「注射部位の腫脹」等と副反応の可能性を持つ症状の有無を質問。集めた情報は厚生労働省の専門家会議に報告し、接種との関連を検証する予定。ModernaやAstraZenecaのワクチンに関しても国内承認後に調査を行う方針の為、調査対象は最大で延べ300万人に上る見通し。
新型コロナウイルスの影響で病床が逼迫する中、厚生労働省は症状が落ち着いた高齢の入院患者を介護施設に移行させる為に「介護報酬を臨時で上乗せする」事を決定。対象となるのは特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設で、退院基準を満たした高齢の入院患者を受け入れた場合、一日当たり5000円相当の介護報酬を最大30日間加算。看護師等の専門職による健康管理、リハビリテーション等の提供を想定しているが、以前からの入所者が退院して施設に戻ってきた場合は加算対象にならぬ由。介護老人保健施設で作る全国老人保健施設協会に依ると、都内では36の施設が対象となる退院患者の受入態勢を既に整えており、退院後の患者からの感染リスクは低いが念の為、此等の施設では一定期間の個室隔離を含めた感染対策が実行される模様。
2月17日(水曜)
世界的には少なくとも70ヶ国が日本に先行。欧米に比して2ヶ月遅れとなるも満を持して、本日から我が国でも新型コロナウイルス用ワクチン接種を開始。東京都目黒区の国立病院機構東京医療センターに於ける医師への接種が第1例となり、国立病院機構の施設を含む全国100箇所の病院で同意を得た医療従事者4万人に対し、ファイザー製ワクチンの先行接種が行われる模様。
来月25日に福島県から始まる予定の東京五輪聖火中継に関し、本日に島根県の丸山達也知事が「県内での聖火リレー中止を検討する」意向を表明。「東京都が保健所で濃厚接触者の調査を縮小している」等の現状を指摘して「此の様な対応能力で五輪を開催するのは疑念が拭えない」と主張する一方、緊急事態宣言の対象地域には給付金が出されたが島根県内で減収に苦しむ飲食店は支援が受けられず「著しく不公平」と政府の対応を批判。「聖火リレーの可否を最終判断する際の目安」として「保健所や医療体制を逼迫させない為の対策の提示」や「感染者の少ない地域の飲食店への給付金の支給」を挙げ、「政府等に改善を促すのが狙い」で「1ヶ月程度の状況を踏まえて最終判断する」と語った由。
各県の実行委員会に実施可否を決める権限は無いものの、県が負担する警備費用等の約7200万円の予算執行が中止されると事実上、開催は困難になる。また「離島への走者移送等に要する約700万円の費用を組織委では無く県が負担する」等の点が規定違反に当たるとして、協定の解除も想定されているとの情報も有るが、聖火リレーの中止検討は全国でも異例。
背景として「新型コロナウイルス感染症の影響で地元の飲食業界が苦境に立たされている現状」が有るらしく、県庁の置かれた松江市中心部の繁華街には約600の飲食店が存在するも「100店舗以上が休廃業に追い込まれた」。業界団体から「即効性の有る支援」を求める約1170筆の署名が届き、危機感を募らせた丸山知事が1月9日に全国知事会の電網会議で「時短要請されている地域と変わらない減収が県内の飲食店でも見られる」と支援の必要性を訴えた。更に同月28日の定例会見で「政府に放置されている」と激白し、政府や地元選出の国会議員にGoToイート事業の拡充等を回線接続で要望。2月3日には知事自ら上京して関係先に直訴するも望んだ回答が得られず、中央に対する不満が強まっていた等の情報有り。
形振り構わずに窮状を訴えた知事に地方から賛同の声が上がる一方で、聖火リレーを駆け引きの道具に使う手法に批判も有り、正に賛否両論。
2月18日(木曜)
非公開の候補者検討を経て、内部で意見が一本化された。と云う所での就任要請に対し、一時は渋ったとの報道が出るも結局は本人も受諾。橋本聖子氏が五輪担当大臣を退き、東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長となる事が確定した由。「運動選手出身」及び「女性」の記号を兼ね備え、菅内閣にとっては制御が容易で好都合な人物とされるが、同じ派閥に属した森喜朗氏を政界の父と仰いでいるとの事で、前会長の院政が敷かれる可能性が高い点も織り込み済みか。少なくとも統率力を含む彼女自身の資質が評価されての人事とは考え難く、「2014年ソチ冬季五輪の打ち上げ会で高橋大輔選手に接吻してsexual harassmentだと批判を浴びた」過去が蒸し返されるのも已む無し。
本日に東京都が確認した新規感染者は445人。感染抑制の目安とされた「直近7日間の1日当たり平均」が「前週の7割以下」迄には下がらず、一週間前の76.3%に留まる。接触確認アプリCOCOAの修正版が本日に配付されるも早速、新たな不具合が発見される。以前から人員不足が常態化していた所にコロナ禍が重なり、生活保護の現場では現業員が眼前の作業に忙殺される状況が続き、必要な支援が行き届かない。税金が高い代わりに社会保障が手厚い国として知られる仏蘭西にも「学生はアルバイトの収入を失っても原則、失業者と見なされず、支援を受けられない」と云う制度上の落とし穴が存在し、観光業や飲食業が不振を極める中で1日1食の生活を余儀無くされて、学生達が自死を考える等々。
何方を向いても明るい話題は見付からず、誰が組織委会長に為ろうが「予定通り今夏に五輪を開催しよう」等と云うのは夢物語のように思われて仕方が無い。
2月19日(金曜)
我が国でもPfizer製ワクチンの接種が開始される一方、妊婦に関しては治験の資料が少ない事から、厚生労働省が定める接種の努力義務対象から外される予定。斯様な情勢に対し、ファイザー社が「米国や伯剌西爾等の世界9ヶ国に於いて、凡そ4000人の18歳以上の健康な妊婦を対象にワクチンの治験を開始した」と昨日に発表。妊娠24週から34週の女性に対してワクチン、若しくは偽薬を接種した後、7から10か月程度に渡って経過観察。接種を受けた妊婦から生まれた乳児に関する安全性、母子間の抗体移行に関しても評価される予定。使い勝手が良く価格が安い他社のワクチンが次々と承認されても張り合って行ける様に、先行者としての企業努力を怠らぬという訳だろうが、世界的大流行が完全に収束するまで何年掛かるか分からぬ情勢。妊婦にも使えるワクチンが確保出来たならば公益に資する所、大なりと言えよう。
日本国に話を戻すと、放送事業に携わる東北新社が総務省の秋本芳徳情報流通行政局長を接待した件に関して、接待を受けた側の秋本氏が今月10日の衆院予算委員会で、同社の事業に関して「話題に上った記憶は無い」と答弁。しかし、17日付で「文春オンライン」が、会食の場では「衛星」や「BS」と云った単語が飛び交い、秋本氏が元総務政務官にして自民党衆議院議員の小林史明氏を「どっかで一敗地に塗れないと全然勘違いの儘、行っちゃいますよねえ」と酷評していた事実を音声情報と共に報じた事で、氏の態度が一変。今月19日の予算委で立憲民主党の道下大樹氏から報道と過去の答弁とが整合性を欠く事を指摘された秋本氏は、小林氏に関する発言は自分のものだと認めつつ「本当に不適当な発言で私自身、非常に反省しております」と謝罪。
更に「記事を見て自分の不明を恥じたのは、此の記憶力の乏しさと与党議員に対する私の発言」で「一昨日の文春報道が出た時、私自身、天を仰ぐような驚愕する思いでした」。放送分野の規制改革派として知られる小林氏に関しては、政務官時代に「御指導を賜っていた」が、「私の様に記憶力が乏しく、歩幅の狭い職員にとっては懸命に走っても、なかなか付いて行くのが大変」で「能力不足の私からすると仰ぎ見る存在で、常に成果を上げ続けている」、「失敗した事が有る者の事も身を寄せて頂くと有難いな、という気持ちは持っていた」等と語ったそうだが、信用できるのは「寝耳に水の暴露に仰天した」という件だけで、後の空々しい弁明と追従は見苦しいばかり。
録音された渦中の音声に於いて「BS」等と繰り返し発言している人物に関しては、「自分だと思う」と菅義偉首相の長男が認めた模様。総務省が東北新社側に対して行った聞き取り調査の結果として、此の件も衆議院予算委員会にて報告されたそうだが、御尊父の立場に影響有りや無しや。
2月20日(土曜)
仏蘭西、米国、英国、独逸、伊太利、加奈陀と我が国が参加。露西亜が脱退した後は“Group of Seven”、略称G7とも呼ばれる主要国首脳会議が、本日23時過ぎから回線接続にて開催。米国からJoe Biden総理が初参加。
終了後に発表されたG7 首脳声明では「新型コロナウイルスに打ち勝ち」、「民主的で開かれた経済と社会の強みを生かして」、2021年を「多国間主義の為の転換点」とし、「人々と地球の健康と繁栄を回復する為に取り組む」。「新型コロナウイルスに対する保健分野の協力を強化」し、世界保健機関と協働して「ワクチンの開発と展開を加速させる」。「ワクチンの製造能力を増大させる為に」産業界とも協働して「変異したウイルスの情報共有を向上させる」。ワクチン共同購入の国際的な枠組みCOVAX Facility等に「G7全体で75億ドルの支援を行う」等々が掲げられた。最後に「6月の英国でのG7サミットで、こうした優先事項に就いての具体的な行動に合意する」、また「新型コロナウイルスに打ち勝つ世界の結束の証として」「今夏に安全・安心な形で、東京五輪・パラリンピックを開催する」と云う「日本の決意を支持する」との一文有り。
菅総理大臣の事後報告に依ると、ワクチン共同購入の支援に関しては拠出金を2億ドルに増額する事を伝えて来た由。莫大な出費なれども、世界的意義を考慮すれば此の件は已むを得まい。
問題は「今年の夏、人類がコロナとの闘いに打ち勝った証しとして、安全・安心な大会を実現したいと云う事を私から発言し、G7の首脳全員の支持を得る事が出来た」「大変心強いと思う」等の発言だ。橋本氏後任の五輪・パラリンピック担当大臣、丸川珠代氏が総理発言に追随して「希望を、夏の大会に結び付けて行こうと云う事がG7の首脳から示された事は大変意義深く、私たちも勇気づけられた」と述べた件も含めて、恰も今夏開催に関して全会一致の賛同が得られたかのような誤解を招く国内報道が散見されるも、其の真偽に関しては大いに疑義有り。
実際の所、首脳声明の英語全文4880字のうち、東京五輪への言及は最後の3行で僅か146字。全体の3%しか割かれていない程度の議題と云うのが実情で、原文は“we support the commitment of Japan to hold the Olympic and Paralympic Games Tokyo 2020 in a safe and secure manner this summer as a symbol of global unity in overcoming COVID-19.” 虚心坦懐に読めば、一応の支持を得たのは「日本の決意」で在り、決して「新型コロナウイルスを克服した」との共通認識が確認された訳では無い。と捉えるのが妥当だろう。
米国はJohns Hopkins大学から報告。日本時間20日15時の時点で、世界全体のCOVID-19感染者は1億1072万3229人、死者は245万2039人に到達。感染者最多は米国の2800万4315人で、印度の1097万7387人、伯剌西爾の1008万4208人、英国の410万7286人、露西亜の409万2649人が続く。死者最多も米国で49万5693人。伯剌西爾は24万4737人で、墨西哥が17万8965人、印度15万6212人、英国12万147人と並ぶ。震災に例えるならば、未だコロナ禍の続く今年に五輪を強行しよう等と云うのは、本震の真最中から復興の記念碑を建立し始めるが如し。
2月21日(日曜)
空輸の第2便がPfizerの主力工場がある白耳義を発ち、本日午前に成田空港へ到着。凡そ45万回分のワクチンは全日空機からの荷卸を経て、超低温の冷凍庫で一時的に保管。来月初旬には医療従事者への先行接種向けとして全国に配送される予定だが、第3便以降の日程は決まっていない由。
やがて始まる一般市民対象のワクチン接種に関しては、今月に日本相撲協会から提案を受け、墨田区が「両国の国技館を会場に利用する」事の検討を始めた由。相撲協会と区の計画では「大相撲の本場所等で国技館が使用される日を避けた上で、期間を限定して接種を行う」、「4月下旬には65歳以上の親方と区民」「5月下旬には基礎疾患を有する力士や親方と区民が対象となる」予定なれども、具体的な日程や接種の方法は此れから詰めて行く事になるらしい。墨田区の広報担当者は「接種を多くの区民に受けて貰う為の催事の一環として行いたい」と語り、嘗て大乃国として横綱を張り、引退後は日本相撲協会の広報部長を務める芝田山康氏も「国内でも接種が始まるし、具体的な話をして行きたい」「皆さんの関心が高い事だし、良い事ことだと思う」と述べたとの事。
親方の大らかな人柄が窺われる少々緩めの発言が聞く者の微笑を誘うが、米国では野球場、伯剌西爾では蹴球場が会場になったと伝え聞く。国技館の活用は無論、良い事に相違無かろう。65歳以上の高齢者が多い割に接種を担当する医師の確保が難しく、単独での会場運営やワクチン管理も負担となる過疎地への対策としては、先月下旬に厚労省が「複数自治体による共同接種の計画」を発表済。
現状では外国から買い入れるしか無いワクチンだが、国内に於いてはタカラバイオ社の仲尾功一社長が地元新聞社の取材に対し、滋賀県草津市内の本社に備える新型コロナウイルスのワクチン製造能力を拡大する方針を表明。厚生労働省が支給する生産体制整備の補助金を活用して「精製工程をどれだけ効率化出来るか」にも依るが、恐らくは「現在の10倍以上の規模になる」と見込まれる由。 同社が量産を担当するとされている、大阪府茨木市のアンジェスが開発する新型コロナウイルス用DNAワクチンは未だ臨床試験の途中。 しかし、仲尾社長が明かした所に拠れば、タカラバイオ社は「アンジェスとは別のワクチン開発計画」にも携わっているらしく、将来的に同社が「複数のワクチン生産を担う」可能性も有るとの事。
感染の有無を判定するPCR検査の試薬に就いても「国内の生産能力を今夏にも現行の8倍となる月800万検体分に増やす」方針が示されたが、此方は「経済産業省の補助金を含めて約10億円」を本社の設備増強に投じ、中国・大連工場に集中していた製造体制を分散する事で国内向けの供給体制を強化。試薬はノロウイルスや豚熱等の幅広い感染症にも使えるそうだが、当面はCOVID-19に対して最大限活用される事になろう。歩みは蝸牛に似たれども、我が国でも着々と対策が進んでいると云うのは、其れなりに心丈夫な事だ。




