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第八話<関わりを深めて>-9

「また怪物を放っているのか?」

銃を構えたまま、ゆっくり近づく甲子郎。


「天体観測・・・って言っても無理そうね。」

小声で修也に話しかける門井。

「一人でしょうか?周囲には気配がありませんが。」

「気配を消しているのかも。気をつけたほうが良さそ・・・。」

門井が警戒を促そうとしている中、右側から何者かが突進をしてくる。

『女の子!?』

紙一重で矢子の突きをかわすと、間髪入れずに甲子郎が銃撃を仕掛ける。

「させるか!」

修也が甲子郎に目掛けて光を放つが、危なげなく回避される。

「下がれ、矢子!」

甲子郎の指示を聞くと、矢子は素直に門井の間合いから離れ、甲子郎の下へ近づく。

彼女自身も相手の情報がなく、間合いに入るのは不気味だったのだろう。


「あの女の子、昨日旭ちゃんをやった子かしらね?」

「ええ、間違いないでしょう。」

「そしてあの男はアナタと嘉島さんが言っていた

銀髪の要注意人物かしら?」

「はい、一筋縄ではいかなさそうです。」

特に追い詰められた感じもなく会話をする二人。

その様子を見て甲子郎は銃を向ける。

「何コソコソしてやがる。大人しくしろ。」

キツイ視線で二人を威嚇すると、受け流すかのように門井は口を開く。


「嫌よ。」

スッと甲子郎を指差す門井。その時甲子郎は直感で危険を察知する。

「アイギス!」

目の前に赤い防御壁を突然作る甲子郎。その直後、目の前で爆発が起こる。

「離れろ!!」

甲子郎の合図に、矢子は素早く対応をする。

しかし今度は矢子を指差す門井。すると横に逃げた矢子を追うように足元が次々と爆発をしていく。

「止めろ!」

甲子郎が門井に銃口を向けると、修也が接近してくる。

「邪魔をするな!」

修也に対応する甲子郎、その間に門井は矢子を狙い打つ。

門井を中心に円を描くように走る矢子は、逃げるのに精一杯の様子だった。

しかし、その中で矢子は突然立ち止まり門井の方角を向く。

「観念しなさい!」

矢子を指差す門井。それを確認すると矢子は左手で鞘を前方に投げつける。

すると目の前で鞘は爆発に飲み込まれていった。


「何ですって!?」

門井が驚いている間に、矢子は懐に飛び込んでいた。

「やぁぁぁぁぁぁっ!」

小太刀の棟が門井の横腹に入る。

「門井さん!?」

その状況に修也が慌てて近寄ろうとする。

「行かせるか!」

「チッ!!」

甲子郎によって足止めを食らう修也。

その間に峰打ちを喰らった門井は膝から落ちそうになった。

しかし次の瞬間目をカッと開き矢子の刀を握る右手を掴んだ。

「えいやぁ!」

逃げられない矢子の腹部を左手で突き上げる。

一瞬、意識が遠のく矢子。そのまま地面に倒れこみそうになる。

だが門井の攻撃はまだ終わらなかった。

腹に埋もれるようにある左手が急に光りだしたと思うと、爆発をする。

「矢子!?」

「行かせるわけないだろ!!」

今度は甲子郎が近づこうとするが修也に阻まれる。

その間に矢子は力なく2mほど吹き飛ばされて地面に叩きつけられていた。


続けて追い討ちが来ると判断した矢子は体を震わせながら力なく体を起こす。

すると、こちらを指差している門井の姿が視界に入る。

「悪いけど、貴女は危険よ。」

体に力が入らない矢子はその場から動くことが出来なかった。

「さようなら。」

門井がそうつぶやき、視線を鋭くする。

「止めろぉー!!」

叫ぶ甲子郎。その声も空しく門井は術を放つのだった。

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