第八話<関わりを深めて>-8
「あと15分で22時ね。」
門井が時計を見ながら修也に話しかける。
すると暗い空き地の真ん中で大地に手を着く修也。
「ここなら呪術が広がりやすい。行けそうです。」
その言葉を聞くと、門井は空き地の横に停まっているライトバンに手を上げる。
すると、車は何処かへ走り去っていった。その様子を見て再び立ち上がる修也。
「スタッフの配置は予定通り狭められているようですね。」
「ええ、もちろん。」
そう言うと、星座板を取り出す門井。
「何です?それは。」
「星座板よ。こんなところにいると警察に怪しまれるでしょう。
だから天体観測ってごまかすための小道具。」
「そんなんでごまかせるんですか?」
「あら、私のロマンチックなお話をすればきっと平気よ。」
引きつる修也に構うことなく、夜空を見上げる門井。
その姿は本当に天体観測をしているようでもあった。
「あの光の全てと上手く付き合っていかないとって思うだけで疲れるわね。」
門井がそう言うと、修也も星を見上げる。
「それは人間の社会と一緒ですよ。
一生のうちで、今見える星くらいの人間と付き合っていくことになるものです。
ああ、そう考えると確かに考えるだけで疲れちゃいますね。」
視線を地上に戻す修也。軽く周囲を見渡すと、空き地に沿った道路から人の気配がする。
少し離れた場所であったが、その人を凝視する修也。
「門井さん、離れて!!」
慌てて門井を突き飛ばす修也。その直後、二人の間に弾丸が通り抜ける。
「何!?何なの?」
星座板をしまいながら修也が向いている方向を見る門井。
「禦です。以前俺と嘉島さんが遭遇した奴です。」
説明しながら身構える修也。彼の20m先には銃を構えた甲子郎が立っていた。




