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第四話<ジャーナリスト>-5

「ああ、ちゃんと部屋とっといたよ、この街を見渡せる

ホテルの部屋を。

え?イチゴジュースを買っとけ?

そんなもん自分で買っとけ。

あ?金くれだぁ?

お前だって給料もらっているだろ!

そう、自分で買えばいいんだよ。


あ?迎えに来いだぁ?

勝手にこいよ、誰かに車出してもらえばいいだろ!

・・・局長にいいつけるって、お前なぁ。



ん?もしもし?

・・・何で局長が電話に出るんですか。

え?琳の言うとおりにしろですか・・・。

局長はいつも琳に甘すぎなんじゃないで・・・。

了解・・・後で迎えに行きます。」


携帯電話を渋い顔で切る甲子郎は

現在人影の少ない歩道を歩いていた。

そこは上り坂に差し掛かるところで、

坂を越えて5分ほど歩くと犬の死骸が発見された

公園にたどり着く。


『にしても、こんなにのどかな街に

怪物がわんさか沸いているのかよ。』


甲子郎はここ数日間、街を隈無く歩いていた。

怪物の手がかりを探すためである。

街を歩いていて気が付いたことは

さ迷っている霊が少し多いということだった。

甲子郎は霊の存在を知ることができるので、

それは初日から分かっていたことだった。

ただ、それは自分の追っている事件とは無縁だと思っていた。

それはこの街に大きな病院があるからである。


病院で死んで幽霊となった人は、帰る道が分からず、

また行くべき道も分からず、さ迷うケースが多々とある。

遺族がしっかり供養したり、面倒をみると

そのようなことは起こりづらいが、

全ての人がそのように恵まれているわけではない。

ましてや大きな病院ともなると

そのケースがどうしても増えてしまう。



甲子郎はそれ以外の超常現象的なことを、つかめずにいた。

そこで今は、事件現場をもう一度訪れようとしていたのである。


『とはいったものの、現場に何か残っているとは考えられねえよな。

んあ?幽霊か。

あの女にとり憑いてるのか。

まあ、そこまで気にすることもないな。』

目の前から歩いてくる男女と

それに憑いている霊に気が付くも、

特に興味もない様子ですれ違った。

この街に着てから霊は多く見ている。

それに悪い気配も見えないので特に害は無いと判断したからだ。

だが、近づくと少しだけ違和感を感じた。


『・・・何か妙に三人とも仲がいいな。

楽しそうに会話をしてやが・・・。』


「・・・って、えぇ!?」


二人とすれ違って二歩ほど進んだとき

目を丸くしながら驚きの声を上げて振り返る甲子郎。

するとその声に驚いた琴和たちも振り返った。


四人に沈黙が走る。

それぞれがそれぞれの思惑を

頭によぎらせる。


『おい、何なんだこいつらは。

取り憑かれている霊と会話する集団なんて

異常だぞ。』

甲子郎がそう思っていると

疑うように蘭子が切り出す。


「アナタも見えるんですか?」

すると甲子郎はゆっくりとうなずいた。

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