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第十五話<駆け巡るそれぞれの想い>-11

10分ほど歩くと昨夜、局員がいた場所に着く二人。

その場所は木々に囲まれ、人通りもなく不思議と静けさに包まれている。

「ここにいたのか?」

「はい、私が来る前に矢子ちゃんと話をしていたようですが・・・。」

「矢子と?何でだ?」

「さあ、何ででしょう?

お知り合いだったとか?」

「・・・いや、それは無いな。」

「そうなんですか?

でも矢子ちゃんから禦の人って説明を受けたので、

何かしらは知っていると思います。

とにかく私はその方と話はしていないですし、

矢子ちゃんからも詳しくは聞いていないんですよ。」

「・・・すると矢子に聞いてみる価値はあるか?」

そう言って考え込もうとすると、背後に何かの気配を感じる甲子郎。


「・・・こいつはどういうことだ?」

何気なく振り返ると、そこには門井の姿がある。

「これはこれは、面倒ね。」

甲子郎の姿に臆することなく

落ち着いて周囲を観察する門井。

「こんなところでカザーバが何をやっている?」

甲子郎は銃を向け問いかけるが、門井は動じることなく平然を保つ。

「あら、アナタ一人かしら?

・・・幽霊はいるようだけど。」

『カザーバ・・・。』

門井をジッと見る櫻子。一瞬門井と目が合うが、

門井の視線は、すぐさま甲子郎に向けられる。


「何をやっていると聞いている。」

「昼間からそんな物騒な物を出して良いのかしら?

誰か通りかかったら大騒ぎよ?」

「だからって、そう易々とお前に爆破される訳にもいかないからな。」

「・・・そうね、私も蜂の巣にされる訳にはいかないの。」

そう言うと、地面を小さく爆発させ砂煙をまき散らす。

「クソ、またかよ!」

左手を振りかざす甲子郎。すると彼を中心にして風が吹き、

砂煙を散らす。

「甲子郎さん、上!!」

櫻子が示す方向に目を向けると、

高く跳びあがり、木を飛び越える門井の姿が見える。


「逃がすか!!」

すかさず門井を追う甲子郎。

櫻子も一緒に追いかける。

「あのまま飛んで逃げるのでしょうか?」

「いや、そんな目立つことはしないはずだ。

とにかくあの木の下に急ぐぞ。」

人は侵入しないような、道とはいえない植物の合間を

掻い潜る様に走る甲子郎。

そして門井が飛び越えた木の下に到達すると

周囲を見渡す。

「クソ、見失ったか。」

「私、上空から探します。」

「分かった、俺もこのまま捜索を続ける。

何かわかったら教えてくれ。」

櫻子の協力的な姿勢を歓迎して、すぐさま走り出す甲子郎。

そして櫻子も空に向かって飛び立ち、門井の捜索に入り始めた。

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