お金は大切にしよう(こころの預金は宝くじレベル)
「嫌なら嫌と言ってくれていいわよ。その分値段を割り増しにするだけだから」
「具体的においくらぐらい?」
「友達価格で元が10万に割引いているのだけど、仕入れ原価で払って貰うから」
絶対に断れないやつじゃん!いや、結局の所、こころの懐だからこの1食程度ならなんとかなるだろうけどさ。この前通帳見せて貰ったけど、数字が8個並んでいたからね。
改めて考えなくても中学生が稼ぐ量じゃないよね?
「すこし危ないかもだけど、ゆっくりしていってね」
とりあえず玄関から一番近い部屋であるリビングダイニングに案内して、お茶をだしてっと。
「ミク、貴女午後は暇よね?」
「FVOやる予定しかないよ」
「そう…収録に行くわよ」
「収録ってなんの収録?」
「シチュエーションボイスとシチュエーションムービーの二つね。事務所の方で売れると判断されてボイスは一般でムービーはFVOの課金コンテンツとして追加される手筈になっているわ」
あ、なるほど……
「私のアレ聞いたの?」
「デバッグ班の連中は使用料と称して一万振り込む様に渡してしたわよ」
「それどっち?」
「どちらもね。女性陣からは夢女子製造マシーンとまで言われてたわよ」
「ええ…」
同性にモテても仕方ないのにさぁ…まあ、見知らぬ野郎にモテるよりかはまだマシか。
「ニアさん、作って貰ってもいいですか?」
「ジャックのオリジナルには遠く及ばないけれど、それでもいいならね」
「お願いします」
「後片付けはお願いね」
あれ?なんかご機嫌になった?ウインクまでしてキッチンスペースに移動して行ったけど、学校だとあんな姿見たことないな。
「後が怖いんだけど…」
「忍?」
「いや、だって私達三人の直属の上司だよ?」
「ジャックくんじゃなくて?」
「そっちは上司の上司だから…」
そうだったのか……知らなかったや。
「仕込み完了…ミク、仕事の話をするわよ」
「うん」
「例の萌え萌えボイスは単品500円に値段が決まってるから、今日の収録のでき次第では明日から売りにだすわよ」
「なんか、マネージャーみたいだね」
「どんな事でも一通りノウハウは叩き込まれてるからね。シチュエーションムービーについてなんだけど、那谷珊瑚の要望である断頭等の魔王らしい立ち振舞いを求めるのもあるけど、大丈夫?」
「そこは大丈夫だよ。ところで那谷珊瑚って誰?」
なんか最近この名前を聞いた気がするけど記憶にないんだよね。
「ナタデココだよお姉ちゃん」
「あ、そうだったね」
昨日の昼の記憶がお肉美味しかったぐらいしかないのはきっとあのMさんのせいだね。




