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転生勇者と転生賢者の異世界無双  作者: 蘭 蓮花
番外・過去編(1) ~47話を読んでいない方は遠慮してください~
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黒鷲の過去②


「なぜ、”漆黒(しっこく)の死神(しにがみ)と畏怖(いふ)されている俺様を選んだ?”」

「勘(かん)だよ。でも、どうやら私の勘(かん)は全てあたるんだよ。そのお陰でここまで成長させたからな。」

ファング・カルテットの組長、阿墨(あすみ) 黒五(くろご)の専属(せんぞく)警備員(ガードマン)になった俺様の最初の仕事は娘の護衛(ごえい)だった。

娘の名前は阿墨(あすみ) 優梨(ゆり)。

所謂(いわゆる)、お嬢(じょう)の護衛だ。

俺様は本来(ほんらい)、殺し屋だ。

そんな俺様に護衛を任(まか)せるのは多少(たしょう)苛(いら)つくが、黒五(くろご)が言うには世間(せけん)を勉強させるために俺様を選んだらしい。

「それで良いんだな。銀行や密輸の警備員でもいいが。」

「私はそれをやって欲しいんだ。頼むぞ。」

今の俺様は17、優梨(ゆり)は16。

良いのか?

俺様で。

「入るぞ、優梨(ゆり)。」

俺様はその優梨(ゆり)と言う娘に会った。

日本人の典型的(てんけいてき)な黒髪(くろかみ)に整った顔立ち。

人形のような奴。

しかし、初印象(はついんしょう)は最悪だ。

お嬢と言う名だけあって、性格はドキツい者だった。

「なぜ、このような方に護衛(ごえい)をさせたのですか!?」

「お前は圧倒的(あっとうてき)に世間知らずだ。世間の教育と安全のために常識(じょうしき)を持ったこの人を護衛にしたんだ。」

殺し屋している時点で、常識(じょうしき)的(てき)では無いけどな。

「と言う訳で頼んだぞ、王羽(おうば)。」

「あ、ああ……。」

俺様、ちゃんとやっていけるか?

黒五(くろご)は俺様に”やるべきリスト”と書かれたメモ帳(ちょう)を渡して去っていった。

”やるべきリスト”をパラパラ捲(めく)ってみると、ただただ常識的な事をさせるだけと書いてある。

でも、俺様がやる仕事は優梨(ゆり)の護衛と暗殺者の始末(しまつ)。

さっさと3億円分の仕事を終わらせないと。

「で、早く向こうにいってくれない?」

「済みませんがお嬢、俺様の仕事は貴方(あなた)の護衛。ドアの前にいないといけないので。それをご理解お願いします。」

本当に世間知らずだな……。

実際は中に入らないといけないのだが。

仕方無い、後で忍(しの)び込んで天井(てんじょう)の梁(はり)にぶら下がって護衛するか……

夜の11時、優梨(ゆり)が眠りについた時間に俺様は柱をよじ登って天井の一部を外す。

そして、外した所から入って優梨(ゆり)の部屋の天井にたどり着いた。

なんで態態(わざわざ)こうしたのかと言うと、単純に鍵が閉まっていたからだ。

漫画やドラマなどで見る、針金で鍵を開けることも出来るが五月蝿(うるさ)くなるのでこのような荒業(あらわざ)をやっているのだ。

さて、着いたら天井を外して中に侵入(しんにゅう)。

天井をすぐに元の場所に戻して、梁(はり)に登る。

はい、こっから護衛の任務(にんむ)の始まりだ。

使う銃器はサイレンサー付きの物。

起こさないように黒五(くろご)から貰った物だ。

と言っても、俺様も眠らないと流石(さすが)に死ぬ。

はい、寝ます。

殺気を感じたら起きれば良いだけなので簡単だ。

それで3億円貰えるのだから、いい話だ。


朝、無事(ぶじ)何事(なにごと)もなく終わらせた。

「って、何であなたがここにいるのよ!」

あ、漸(ようや)く気づいたか。

遅すぎる、これでよくここまで生きてこれたな。

「俺様の異(い)名(みょう)は”漆黒(しっこく)の死神(しにがみ)”。鍵の閉まった部屋一つを行き来するのは簡単だ。」

「あっ、そう。それで早く出ていってくれない? 着替えたいのだけど。」

「分かりました、お嬢。」

もう一度だけ言おう。

本当によく生きてこれたな……

そして、仕事(しごと)内容(ないよう)の中には学校の行き来の護衛、授業中の護衛もある。

過保護(かほご)すぎないか……。

やはり、金持ちの頭はよく分からないな……。

優梨(ゆり)が着替え終わり、朝食を食べ終えた後に俺様は準備をする。

「ゲッ、まだ同伴(どうはん)するの……!?」

「不満(ふまん)なら黒五(くろご)に言ってください、お嬢。」

俺様は優梨(ゆり)と一緒に学校に向かう。

途中で襲撃(しゅうげき)されそうになったが、秒で排除(はいじょ)した。

無事(?)学校の行きは護衛出来た。

そう言えば、契約期限っていつだっけ?

メモ帳を開いた途端(とたん)、膝から崩(くず)れ落(お)ちそうになった。

契約期限、無期限(むきげん)……。

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