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転生勇者と転生賢者の異世界無双  作者: 蘭 蓮花
番外・過去編(1) ~47話を読んでいない方は遠慮してください~
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黒鷲の過去①

これは”暗殺者あんさつしゃ”こと、黒河くろかわ おうの昔の物語。

おうの生い立ちから最期までをえがいた番外編ばんがいへん短編たんぺんしゅう(1)


俺様が初めて見た顔は親でも看護かんごでも無かった。

初めて見た顔は師匠マスターの顔だった。

生まれは分からない。

師匠マスターが言うには日本の大阪おおさかひろったらしい。

そう、俺様は捨て子だった。

何を思ったのか、師匠マスターは俺様をアメリカに連れていき、俺を育てた。

師匠マスターの名前はナサニエル・フィリップス。

アメリカのデッドバークスと言う世界せかいいち治安ちあんの悪い街の裏社会につかえる暗殺者だった。

そして、俺様はプロの暗殺教育を受けて育っていった。

俺様の天性てんせいうでは凄かったらしく、よわい10歳で3kmキロメートル先のまと、約175個を全て真ん中に当てていたらしい。

初めての殺しは11の時。

あの日の事は鮮明せんめいに覚えている。

狙撃銃スナイパーで対象の頭蓋ずがいを撃ち抜き、その帰りに屋台のアイスを買って食べながら帰ったものだ。

圧倒的あっとうてき命中率めいちゅうりつ圧倒的あっとうてき強さはずっと俺様の体で眠っていた。

呼び起こされたその王者は俺様の血肉ちにくとなって、この黒河くろかわ 王羽おうばを作り出したのだ。

数々の仕事は俺様をさらに強くさせるのに役立った。

それと一緒に俺様の美名びめい恐怖きょうふ裏社会うらしゃかいぢゅうとどろいた。

15で殺し屋として独立どくりつし、さらにその名をとどろかせた。

そりゃ、そうだ。

狙った対象の全員の頭に風穴かざあなを開けさせたからな。

姿を見せず、狙った者の頭蓋に風穴を開ける悪魔あくまとして”漆黒しっこく死神しにがみ”と言われた。

報酬としてもらえる額はウン百万が普通になり、殺した対象は100から先は数えていない。

しかしこれが普通の街・デッドバークス。

人の血をみ、飛沫しぶき上げる死体を喰らう街。

それがデッドバークス。

俺様はそのぬらられた深紅しんくの街で黒くかがやいた……。


「次の獲物ターゲットは何だ。」

「今回は敵対する組織のボス、ミシェル・フラッシュの司書を狙え。」

「ハイハイ。で、どこにいる?」

「それはハン……のビ……」

音波が悪くなったか?

そう思って周りを見ると覆面ふくめんをした三人組の男達が俺様に襲いかかってきた。

通信障害をさせたのか……

俺様はこしに着けていたホルスターからちょう拳銃けんじゅうを取りだし、瞬時に二人の心の臓を撃ち抜いた。

もう一人には両肩りょうかたを撃ち抜き、少しの間だけ生かしておいた。

「なぜ、襲った?」

俺様は襟首えりくびつかみ、脅迫きょうはくする。

多少の犯罪はこの街では捕まらない。

「ガッ、ミシェルに頼まれて……。」

「そうか、死ね。」

俺様は頭蓋に一発撃って、楽にしてあげた。

俺様の名前と顔は裏社会では通じてしまっている。

だから、暗殺者に狙われるのも日常にちじょう茶飯事さはんじ

休日中にも、訓練くんれん中にも、読書している時にも、睡眠すいみん中にも、の果てにはトイレ中にも狙われた。

まぁ、全部撃退したけど。

トイレ中は流石さすがにめんどくさかった。

壁に穴は開くし、便器べんき綺麗きれいたてに割れたし。

あの時は悲惨ひさんだったな……。

「流石ですね、オーバ。」

「誰だ? そして俺様は王羽おうばだ。」

そう思っていると、誰かに話しかけられた。

黒髪の高級こうきゅう羽織はおりを着た男、日本人か。

「初めまして、私は阿墨あすみと言う者だ。ファング・カルテットの組長だ。」

ファング・カルテット、表の顔は不動産ふどうさん銀行ぎんこうなどの金融きんゆう機関きかん手掛てがける組織。

しかし裏の顔は密売みつばい抗争こうそうによって利益りえきを得る、デッドバークスで一、二を争う巨大なマフィアだ。

そんな、エリートマフィアが何の用だ?

王羽おうばさん、私たちの専属せんぞく警備員ガードマンにならないかい? 報酬は3億を用意する。」

いつもの報酬の100倍ほどか……。

いいだろう、入るか。

「いいぞ、報酬はしっかり払って貰うからな。」

「わかっています。」

俺様は阿墨あすみとの契約けいやくを取った。

それが、俺様の運命を変える出来事である。

「あ、そうそう。仕事を終わらせてからな。」

一時間後、すぐに終わってファング・カルテットの専属せんぞく警備員ガードマンになった。

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