終わったけど……
渚との決着を着けたはいいが、怪我で思うように動けない。
回復すればいいのだが、魔力切れ、体力がもう無いからな。
茜は大丈夫か?
あと廣丸と凛雪は……?
俺は茜たちより、かなり遠い場所に弾き飛ばされた。
そこまで動けん。
どうす……る……
「おい、アンタ!」
すると誰かが俺の所に駆け寄ってきた。
よく見ると三人組だ。
あれ?
どっかで見たことある顔だぞ……。
「やっぱりだ、あの温泉の時の白髪だぞ。」
そうだ、思い出した。
ハルモト・キッカワだ。
その奥にいるのはカゲタカ・コハヤカワ、更に向こうがモトタカだ。
「お、おぉ……」
「酷い魔力切れだな。急いで病院に向かわないと。」
「おい、あのピンク髪はどうしたんだ。」
「ピンク髪……茜はかなり向こうだ。出来れば連れていけば……」
そう言った瞬間、モトタカが担いでくれた。
俺は指を差し、方向を教える。
すたこらせっせと走って漸く茜を見つけた。
少し離れた所には廣丸と凛雪も倒れていた。
「三人、大丈……ゲホ!」
声を出した瞬間、口から血が出る。
「おいおいおい、無茶すんな。」
ハルモトがそう言うが、こっちも気が気でないんだよ。
「茜と言う奴は……手当てがされているな。このまま運ぶぞ。」
カゲタカが茜を背負うが……
残りの二匹はどうする?
そもそも生きているか?
「廣丸、凛雪。」
「朱鷺丸殿、余は大丈夫だ。傷口を氷で凍らせて止血してはいるが、廣丸殿はまだ危うい。」
「わかった、よく頑張ってくれた。」
廣丸は凛雪が担ぎ、モトタカが持っていた縄で縛って山を降りることにした。
「モトタカ、ハルモト、ここら一帯はワイバーンも出没くるから気を付けろ! ハルモトは来た時ように迎撃準備!」
「分かっとるわい!」
全員、冒険者として優秀だな。
山はかなり険しい。
そのため、安全だがかなり遠い道を目指し進んでいる。
しかし安全なのは足場のみ。
この道は魔物はかなり多い。
全く持って安全じゃないけど。
そう歩いていると、上空から何かが襲いかかってきた。
この速さ、大きさは……
「ワイバーンだ! ハルモト!」
「分かっている!」
すると、おもむろに服を破いて鍛え抜かれた筋肉を露にした。
何で……?
やる必要性は?
「気を付け……」
「ガアァァァ!」
「ふぅ~、覇ッ!」
ハルモトは何と、空から迫ってくるワイバーンを素手で押さえつけた。
凄い怪力だ……!
「ガァ、ガガガ!」
「ふぅ~、噴!」
すると、ワイバーンの両肩を掴み、後方に投げ飛ばした。
ワイバーンは逆さまになったため、飛ぶことは出来ずに地面に思いっきり叩きつけられた。
叩きつけられた衝撃で、ワイバーンは泡を吹いて気絶していた。
「よし、さっさと行くぞ。」
「分かっている。」
するとモトタカとカゲタカは背負った状態で凄い速さで駆け抜けていった。
凛雪も二人を追いかける様に走っていく。
意識が薄れながらも、行く道をボーッと見続ける。
「ハルモト、ワイバーンは大丈夫か!」
「ああ、今のところはな。だけど、この時期だ。もしかしたら、あの現象が起きるかも知れないぞ。」
あの現象ってなんだ?
出来れば起きないで欲しい……
茜の怪我は非常に危険な状態だからな。
こうして運ばれ、1時間ほど。
何も起きること無く、無事にオイター王国に着くことが出来た。
道中の魔物は全てハルモトが投げ飛ばしてくれた。
素手でこんなに倒せるものなのか……。
そして、病院みたいな場所に運ばれた。
「酷い魔力切れの奴一人と大怪我の奴、あと飼育したトールタイガーもだ!」
ああ、ありがとう。
俺は病院に運ばれた事に安堵して、意識を失った。
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