弱い人なりの抵抗
「僕が……弱い……!?」
「そうや、気付いてへんかったのか?」
錬聖は腹に刺さった刀を抜いて、前に蹴り飛ばす。
口と腹の傷から血が勢いよく出る。
錬聖は刀を降って、血の跡を付けた。
徐徐に体の傷が癒えてきたが、まだ痛む。
「ま~た、回復しとる。それよ、私が言っとるのは。」
「どういう事だよ?」
「いやいや、分かるやろ。何で避けなかったんだ? 簡単に避けれただろ。でも、次の行動に移りにくい盾に変えて、防ごうとした。あんた、学んでないやろ。王羽の技にも防御貫通する奴が有ったのに……」
「む……」
「あと、回復魔法が態態付いているのに何故奥手になる。怪我を恐れずにあんたの大得意な接近戦に持ち込めば良いのになぁ。だから、お前は弱いんだ。お前はあの白髪頭がいないと強敵には勝てない。」
これが……現実。
でも薄薄気づいていたんだよ。
朱鷺丸の足を引き摺っているような感覚。
それがずっと、ずっと続いていた。
でも、でも。
でも……
「長話は終わりにするぞ。正直言って、シャボン君はあの白髪頭に負けると思うんだよな。あの子、周りと比べたら強いけど、まだ成長過程だからな。私も急いで向かわないと。で、まだやるん?」
「……やるよ。散々言われて怒らない様な人じゃないからね。」
僕は少し苦笑いして錬聖を見る。
しかし、僕の心の中では怒りが渦巻いている。
「じゃあ、さっさと終わらせるか。」
「そのエセ関西弁が開けないようにしてあげるよ。」
「お~怖!」
その一瞬の隙を狙って剣撃を交わす。
でも、錬聖の速さは異常だ。
幾重の傷が出来る。
「剣スキル ”バツ連”」
僕はクロス状の斬撃を一気に放つがすぐに避けられる。
「久留主一式 ”厚藤四郎”」
そして錬聖の両手から放たれる強烈な一突きが腹に叩き込まれる。
「ガッ……」
「単純、そんな物かよ。」
うっ……物理的にも精神的にも来る!
体に出来る傷が少しずつ癒えてくる。
体の傷は癒えても、心までは癒えないんだよ!
これ、いじめと同じ!
「斧スキル ”鬼裂”」
地面が割れるほどの一撃を叩き込もうとしたが、すぐに避けられる。
「久留主……」
「剣スキル ”一閃斬”」
やっぱり二度目かい。
まぁ、予想通りだ。
剣撃が放たれる瞬間、こちらも剣撃を合わす。
「漸くかい。」
「ああ、そうだよぉ!」
僕は剣で錬聖の技に着いていけるよう立ち回る。
「槍スキル ”破裂雷聖槍”」
「久留主一式 ”平野藤四郎”」
放った槍は剣撃によって防がれたが、衝撃や纏っている雷撃は来ただろう。
来たよね……?
ちょっと心配だけど……
「面倒なものだな!」
「ありがとよ!」
さ~て、一度錬聖の情報をせ~いり。
ちょくちょく整理しないとな~。
頭の中でメモをとって……
<茜の脳内メモ>
いままで出た攻撃は全部で六種類。
全て久留主一式だ。
え~と、今剣、後藤、前田、薬研、厚、平野の藤四郎達が五種類。
1 今剣は必中先制攻撃か?
パッと見はそうだよな。
2 後藤は防御技だな。
無数の斬撃を放ち、投げ槍を防いでいた。
3 前田は……まだ分からないが、防御っぽいな。
しかも刀身を出さないでだから条件が揃った時にだけ防御するものかな?
4 薬研は錬聖の言った通り、防御貫通だな。
防御しなければ何事もない!
5 厚は刀の先で突く技だな。
しかも両手だから、ほぼ力業。
6 平野も力業だ。
片手での一薙ぎだったからな。
流石にたった六種類なわけないよな。
しかも一式と言っているから、二式、三式とかあるだろうな。
「技の名前は全て刀の名前。次に今まで出した技は短刀の名前。この感じからすると……」
「頭がエエんか、こいつ。普通、刀の名前は皆知らんのにな。」
よし、これで最初の脳内整理を終わらせた。
行くぞ、エセ関西弁野郎。
ドキドキ! 異世界質問(設定)コーナー(笑)
No.9 朱鷺丸の好きなアイスの味
answer 宇治抹茶、大納言小豆




