誇り高き蒼王
「お疲れ様!」
「うん、そうだな……」
俺らは蒼王狼と戦い、何とか勝利する事が出来た。
恐ろしいほど強かったけど。
「余の負けだ……。潔く煮くなり、焼くなり好きにするが良い。」
そんな大袈裟な……
そもそも、血の匂いにやって来た蒼狼を倒していた所、蒼王狼が来たから戦っただけなんだけど……
「茜、どうするべきだと思う?」
「ん~、出来れば仲間にしたい。だけど容易でも無いし、仲間にしたら廣丸の立場が危うくなる。」
「確かにそうだな……」
そう話していると廣丸がこっちに近づいてきた。
「我の事は気にしなくて良イ。むしろ、蒼王狼が仲間になってくれると強力な戦闘員となル。」
確かに廣丸の言う通りだ。
神格の戦闘員はとても貴重だ。
廣丸の意見を採用するとしよう。
「茜、廣丸の意見でいいな。」
「うん! そうしよっか!」
俺は蒼王狼に近づき、手を翳す。
「では、好きにしてもらう。俺たちの仲間になってくれないか? 貴方の様にとても強い魔物をそのままにしておくのが勿体ないからな。」
「……。余は神格の保持者。気高き氷雪の蒼狼である。」
駄目なのか……。
「だが、この神格としてのプライドを捨て去って貴君の配下になろう。貴君とならば、その雷虎の様に強くなれる。」
「契約成立だね、朱鷺丸。」
「ああ。」
意外にあっさりと出来たな。
「よろしく頼む。朱鷺丸、茜、廣丸。」
「こちらこそ。」
「よっろしく~!」
俺らは強力な仲間を手に入れる事が出来た。
まさか、端から見れば怖い面子たちだけど。
俺らから見たら可愛い奴らだけど。
「そう言えば、蒼王狼の名前はどうする?」
「廣丸の時は俺が名前を付けたからな。今回は茜が付けたら良いと思うが。」
そうなのだ。
廣丸の時は俺が名前を付けたのだ。
由来は……、特に無いな。
単に最初に思い付いた漢字が”廣”だったからな。
”丸”は俺の名前の”朱鷺丸”から付けた。
そんな所かな、廣丸の場合は。
「思い付いた~! 名前は”凛雪”にしよう!」
「めちゃくちゃ華美な名前だな……」
「”凛雪”! とても気に入ったぞ!」
気に入ってもらって良かった。
「由来は?」
「最後の技に”氷雪凛・蓮華晶”ってのがあったじゃん。そこから捩って。」
「よく覚えていたな。余でも忘れるのに。」
それはアカン。
「茜は記憶力が良いからな。3つの英和辞典を一言一句、全て覚えている。俺の唯一武器がIQ攻撃なら、茜は映像記憶能力だな。」
取り敢えず、軽く話してオイター王国に向かう。
「そう言えば凛雪ってデカイよね。廣丸ぐらいの大きさになれない?」
「無茶を言わすな……」
「ああ、出来るぞ。神格の保持者や、それに近いものは小さくなったり出来る。」
すごっ……!
凛雪は体から煙を出して廣丸ぐらいの大きさになった。
「これでいいか?」
「すっげぇ!」
語彙が無くなりそうなほど、凄いな。
「さて、オイター王国に向かうか。」
「ハッ……、我も行かなけれバ。」
俺は廣丸に、茜は凛雪に跨がってオイター王国に向かって走った。
オイター王国に行くには黒翼山を越えないと行けないのだが、凛雪と茜の二人組は黒翼山を飛び越えて行ってしまった。
「ナ……」
「無茶しなくてもいいからな。あいつらが凄すぎるだけだから……。」
そうさ、俺らはゆっくりと行こう。
でも廣丸は山の斜面を駆け上がっていく。
新しいライバルが出来て、追い付くために急いでいるんだな。
一番成長する時は人(?)それぞれだが、慌てずに少しずつだからな。
あとで特訓の相手でもしようか。
温泉に入ったあとだけど。
俺らは一時間かけて、何とかオイター王国の門の前に着いた。
茜たちはしっかり待ってくれた。
辺りはもう暗くなっているな。
さあ、早く中に入ろう!
ドキドキ! 異世界質問(設定)コーナー(笑)
No.5 朱鷺丸の趣味
answer 図書館巡り、旅行、睡眠、ヨガストレッチなど




