蒼き神狼
これが……、蒼王狼……。
野生動物の猛猛しさ、宝石のような絢爛さが入り交じった美しい狼だった。
「余の眷族を虐げる者よ。余の制裁を持って、その穢れし命を償うと良い。」
廣丸と違って、とても流暢に話すな。
一様、廣丸も結構流暢だけど。
「気を付けロ! すぐに襲いかかっテ……」
その瞬間、蒼い風が横を通り、廣丸の体が吹き飛んだ。
は、速いぞ、こいつは。
すぐに反応したのは茜だった。
「剣スキル ”円卓聖剣”」
光魔法の能力が掛かった鋭い斬撃が幾つも蒼王狼を襲う。
しかし一つも当たること無く、逆に茜が吹き飛んだ。
「茜!」
「ガッ……」
茜はすぐに受け身を取ったが、かなりのダメージが効いただろう。
「眷族たちよ、休め。」
「「ギャオン!」」
蒼王狼は淡い光を全ての蒼狼に与えた。
あれは回復魔法だろう。
強さから見てみるとヒール(中)~(大)くらいか。
こちらも廣丸を回復させないと……
「茜、少しの間頼むぞ。」
「分かったよ、本当に少しの間だけね。」
俺は廣丸が吹き飛ばされた方向に走り出した。
蒼王狼はすぐに気づいて駆けてくると思ったが、茜が立ち塞がって交戦する。
「回復魔法 ”完全回復”」
廣丸は背を壁に強く打ち付けたらしいな。
何とか回復したが大丈夫か?
「無茶はしないでくれよ、廣丸。」
「分かっているゾ。主ヨ。」
俺らは蒼王狼の所に駆け出す。
「主ヨ、最後の恐ろしさは神格の加護ダ。元々の高い能力を更に上げると言う、かなり強い物だ。」
そりゃ、魔王並みに強いだろう。
「朱鷺丸、10秒遅いよ!」
「済まない、茜。」
俺と廣丸も数ではこちらが有利だ。
まずは弱点を……
<蒼王狼> A+ 階級 神格保持者
神格を授かった蒼狼の当主。
強力な氷の魔法と強靭な肉体で害するものを噛み砕く。
ウインドウで調べてみたが、特に弱点となるような解説は無いな。
最初は……、速さで攻める!
「闇魔法 ”投影移動”」
俺は蒼王狼の死角となる影に移動する。
俺は体術を一様、使えることが出来るが……
見様、見真似でやってみるしかない!
「しまった、失せるが良い! 氷魔法 ”吹雪礫”」
蒼王狼の雹が頬や足に掠めるが気にしない。
一発一発に集中して……
「光魔法 ”閃光ラッシュ”」
自分の拳を速く突き出して蒼王狼に当てる。
しかし、あまり効いていない。
やっぱり、今は魔法に集中するしか無いか。
今は少しでも有効打を叩き込む。
茜と廣丸の動きに連動する!
「三節棍スキル ”遊雲”」
「闇魔法 ”影蛙の舌”」
茜の攻撃は連撃。
無数の攻撃で弱点を炙り出す。
俺の役目は避けられないように固定する。
「グオォォォ……。小賢しい……」
更に攻め続けよう。
ダメージを食らった分を即日返済してやろう。
「闇魔法 ”継続固定”」
闇魔法の一種、影を操る魔法は手で象った物を影で具現化して、その能力を活用する。
しかし、この魔法を使うことで暫くの間、効果を継続出来る。
まぁ、暫くとは言ったが、効果は精精10分ほど。
「”眷族召喚”!」
すると、蒼王狼は何匹かの蒼狼を呼び出した。
狙いは、攻撃を続けている茜だ。
仲良く一斉に襲いかかる。
ここまでは俺の読み通りだ。
「闇魔法 ”陰獣・影犬”」
俺は蒼王狼が送り出してきた蒼狼の数の分、影の犬を向かわせる。
漫画で言う、式神の様なものだ。
「煩わしい……」
一時的だが、眷族は無効化した。
あとは茜に任せる。
俺の魔法は後衛として援護する方が性に合うらしいな。
「少し弱い所を見付けた! 三節棍スキル ”驚龍”」
茜の三節棍で首筋を一気に叩き込む。
これなら……
「ウオォォォォォ!!」
しかし、その瞬間に強力な冷気が解き放たれた。
「大丈夫か、茜!」
「まぁ、大丈夫だけど……」
強力な冷気から現れたのは氷の鎧を纏った蒼王狼だった。
「これで終わらせてやろう。」
ドキドキ! 異世界質問(設定)コーナー(笑)
No.2 朱鷺丸の好きなタイプは?
answer クールで知識的で差別意識がない人
欲を言うなら、綺麗な人




