鋼犀 VS 雷虎
55話目だっちゃ!
「あれがアイアンライナーか……」
「思ったけど……、デカ過ぎない?」
俺らは討伐対象のアイアンライナーの所に向かっていた。
そのアイアンライナーって言う奴は俺らが考えた大きさよりも遥かに大きい!
大きさは約6Mほどで全身に鋼のような表皮を持っている。
そして、堂々たる巨大な角。
突撃されたら確実に即死だろうな。
俺らは岩影に身を隠して観察している。
「では、行ってくるゾ!」
「気を着けろよ。」
「危ないと思ったらすぐに頼ってね~。」
俺らは親か……。
廣丸はズンズンとアイアンライナーの方に向かっていく。
するとアイアンライナーも廣丸に気づいたらしく、こちらを睨みつけてた。
その間にアイアンライナーについて……
<アイアンライナー> B- 階級
表皮が鋼の様な硬さを持つサイの魔物
縄張り意識がとても強く、縄張りに入ると容赦なく襲いかかってくる。
結構、気性が荒いんだな。
さて、どうやって戦うのだろうか?
最初は廣丸の猫パンチから始まった。
可愛く言ってはいるが、そのパンチでアイアンライナーの表皮を砕き、身にも強力な一撃を叩き込んだほどだ。
「凄い威力だね……」
「当たり前だ。普通の虎のパンチは水牛の首を一撃でへし折るからな。」
「しかも廣丸は普通の虎より強いからね。」
アイアンライナーは廣丸の一撃を叩き込まれた後、後退りをする。
かなり効いているみたいだな。
しかし、アイアンライナーも負けじと突撃してくる。
この巨体での体当たりは確実に吹き飛ぶぞ……
壁が迫るような一撃をどうするつもりだ?
「フン!」
廣丸は激突する瞬間、横に避けてアイアンライナーの背に飛び乗った。
なるほど、動物は一度走り出すと急には止まれない。
その習性を活かしたのか。
「オラァァァァァ!!」
そして、雷を纏った猫パンチでアイアンライナーの頭を叩きのめした。
アイアンライナーは廣丸の強力なパンチによって、頭を砕かれて絶命した。
「どうダーーー!!」
「おお……!」
「流石~!」
本当に流石だな。
「これからずっと任せても良いな。」
「それだけは止めてくレ。」
「そうだよ~。廣丸には無茶は駄目だよ~。」
「冗談だ。」
でも、いざと言う時に強力な戦力があるのは良いからな。
さてと、アイアンライナーを入れ……れないので茜に担いでもらう。
「どうだ? 大丈夫なのか?」
「ちょっと重いぐらいだね。」
この後、組合にアイアンライナーを運んで、報酬金をもらった。
「本当に倒したんですね。」
「ああ、俺のペットが倒してくれた。」
「は、はは……」
まぁ、ドン引きしていたけれど。
少し時間があるな。
もう少しだけ依頼を受けるか?
「軽い依頼をもう一個受けるか。」
「確かにそうだね!」
何を受けるか?
「茜、適当なのを選んで貰えないか?」
「いいよ~。」
俺は依頼を茜に任せて、外にいる廣丸の所に戻った。
「どうダ! 我の力は!」
「とても凄かったぞ。廣丸良くやった。」
俺は廣丸の頭を撫でた。
本当に可愛い。
キューティングキャット?
全く知らない子ですね。
すると、茜が戻ってきた。
「何を選んだんだ?」
「えっと……、ゼト平野のAブロックにいる外来種のファーライナーの確認だよ。ついでに念写で撮って欲しいって。」
「外来種の確認か。引き受けたからにはやるか。」
Aブロックはゼト平野の南側の部分だ。
広さは約25k㎡と、かなり広いが大丈夫だろう。
ファーライナー、そのまま略すと毛のサイか。
「さぁ、行こうよ!」
「いや、行かなくても大丈夫だ。」
「え?」
行くのはもうめんどくさいから、あれを使うか。
使いたくは無かったけど……
「特殊魔法 ”索敵の目”」
キモくて使いたくなかったが、疲労とキモいを天秤にかけたら、疲労が重くなる。
目は俺の視覚と共有できるから、ここで終わらすか。
異世界裏話⑯ 桜木家の長姉・常磐
茜の姉の常磐は現在、23歳の大手企業の秘書をしています。
四姉弟の中で唯一、穏やかな性格で緑がかった髪を持っています。




