鋼のサイ
54話目だす!
博物館に入ってみたが良いものの、首を傾げる様なものが多かった。
”虎蔵の軍服”や”黒猫のパーカー”など、現代にありそうなものが飾ってあった。
「もしかして、このペクシト王国を救った勇者って……」
「ああ、こちらも転生した人だったようだね。」
うん、絶対に転生した人が救ったんだろうな。
でもこの世界では相当、珍しい物なのだろう。
博物館で展示される具合だし……
「勇者の名前は色々とカッコいいナ。黄彩、ノア、虎蔵、理紫呂カ……。」
一人だけキラキラがいたぞ……
「案外、つまらないね。」
「よく見たものだしな……」
ほとんど現代にある在り来たりなものを眺めながら、俺らは外に出た。
一番気になったのは"Z"の形をした彫像かな。
何でこんなものが作られているのかよく分からないけど……
俺らは出た後、近くにあったレストランで食事を取っていた。
廣丸は元の虎の姿に戻した。
”獣人変化”は疲労が凄く、今後に影響しそうだったためだ。
俺らはこの地が原産と言われるビート蕪をふんだんに使ったスープを飲んで少し落ち着いていた。
ビート蕪の味は少し酸味が強い蕪と大根を混ぜた様な味だ。
一癖あるが、美味しい。
廣丸も普通に飲んでいるしな。
「この後、どうするぅ?」
「近くに組合があったから、そこで依頼を受注するのもありだ。もしくは違う国に向かうか。」
「ギルドの依頼をしようではないカ。我の力をしっかりと示したいのダ。」
それなら良いか。
「茜はどうする?」
「じゃあ、僕もそうしよう!」
俺らはスープを飲み終わったあと代金を払って、組合に向かった。
どんな依頼があるのだろうか。
そう思いながら辿り着き、組合の中に入る。
廣丸にはまた外で待ってもらった。
「何を受ける?」
「在り来たりなら討伐だな。」
「じゃあ、これにしよう! ”アイアンライナー”の討伐とかは?」
「報酬金は5000G。これにしよう。」
アイアンライナー、鋼のサイか……。
固そうな名前だな……
「これを頼む。」
「分かりました。健闘を祈ります。」
「ありがと~。」
アイアンライナーはペクシト王国の近くにあるゼト平野にいるらしい。
「廣丸、ゼト平野に向かうぞ。廣丸の力を見せてくれ。」
「分かっているゾ! 我が力を見せつけてやる!」
うん、頼もしいな。
「では、我の背に乗ってくれ。我が送り届けるとしよう。」
「ありがと~!」
「俺は良い……。髪が逆立ってしまうからな……。」
「では、先に行ってくル。」
「先に~!」
廣丸と茜は先にゼト平野に行ってもらった。
さてとアイアンライナーを探すか。
まだ使った事の無い魔法が異常にあるから、少しずつ消費して行かないとな。
何を使うか……
今は索敵に必要な魔法……
あった、早速使うとしよう。
「特殊魔法 ”索敵の目”」
すると、地面から眼球の形をした丸い物が幾つも出てきて空に飛んでいった。
……、二度と使わないようにしよう。
性能なんて、もうどうでもいい。
ただ単に気持ち悪い。
さて、俺も向かうとするか。
多分、廣丸と茜はもう着いていると思うな。
早く行かないと……。
「特殊魔法 ”瞬間移動”」
俺は毎度お馴染み(?)の瞬間移動を使い、茜のすぐ横まで来た。
「ありゃ、案外早く来たね。」
「魔法があるからな。」
さて、どこにいるのだろうか?
するとその時、耳にキーンとなるほどの甲高い音がやって来た。
何の音だ?
すると、勝手にウインドウが開いてきた。
〔アイアンライナーを発見!〕
約200M先を東から西に向かって走っています。
あれだったか。
あのキモい目の能力か。
「どうしたの?」
「魔法でアイアンライナーを発見した。今から向かうぞ。」
「分かったゾ。さぁ、行くとしよウ!」
今日、異世界裏話は休みです。
(誰か……、ネタをくれ……。)




