ブリ照り
49話目デス!
「ふわぁ~、おはよう。」
「やぁ、おはよう。」
俺はあのデカイブリを海鯨亭に預けて茜の所に戻っていた。
「朝御飯の時間だ。今日はブリ照りだ。」
「ブリ照り! 早く行くとしよう!」
ビッグイエローテールは余る事無く使えるから、残りの部分は貰うとしよう。
亜空間収納に入れておけば良いからな。
「よう、坊主! 大きなビックイエローテールを持ってきてくれてありがとな! 良い脂が乗っていて良い味が出そうだ。」
「ああ、気にするな。」
「ブリ照り、ブリ照り!」
「店主、ブリ照り定食を二人前を頼む。」
「おうよ!」
15分後、待ちに待った魚定食が俺の目の前に来た。
濃厚で甘辛いタレはブリの身を包んで引き離さない。
うん、とても美味しい。
「で、これからどこに行くとするか。」
「そうだよね……。」
前も言ったが、リューク村はお国の役人が色々と調査している。
まぁ、いきなり炎が出てきたり森の木々が倒れたしな。
「そう言えば、さぁ。」
「ん、何だ?」
「王羽と忍が言っていた事だけどさ、”王羽と忍の他に残り4人の刺客がいる”って話の事なんだけど……。」
「ああ、あの話の事か。」
俺も気になっていた事だ。
王羽一人でも大苦戦なのに…
「しかも二人は王羽や忍より強い。だけど、どの様な武器を使うのか、どれだけの力があるのかは未知数。一体どうするべきか……。」
そう考えながら食べていると、あっという間に食べ終わっていた。
もう少し味を堪能したかったけどな……。
「店長、お会計を。」
「おう、二人で10Gだ。」
「ありゃ、結構安いんだね。」
「まぁ坊主がビックイエローテールを持ってきたからな。お礼として少し安くしておいた。残りの部位はどうする?」
「じゃあ、貰うとしよう。ありがとな、店長。」
俺は亜空間にブリを入れて、海鯨亭を出た。
調味料は前に結構買ったから、自炊も出来るな。
ブリの粗煮にしようかな。
廣丸はブリの切り身を少し炙った物を上げたが、とても喜んでくれた。
まぁ、野生の虎もよく魚も食うしな。
「さて、ペクシト王国に行こう!」
「リューク村を少し遠回りしてな。」
リューク村の前を少し東に遠回りして、一つのダンジョンを通ってペクシト王国に行く。
そうすれば、役人に見つかることなく行くことが出来るしな。
俺らはコーラル王国を出て東に進んだ。
ペクシト王国の途中にあるダンジョンは”海神の水晶洞窟”。
真面目に強い奴らが多いって言われているが、まぁ大丈夫だろう。
あと、ここにある水晶は高く売れるらしい。
資金集めにはいいだろう。
しかも、ここにある水晶は普通の水晶の約100倍の早さで生成される。
品質が高ければ、防具としても扱える。
前回、王羽と忍との戦いで鷲羽の鎧が木端微塵に壊れてしまったからな。
少し防御面で劣っているから、欲しいんだよな。
あと廣丸にも防具を着けてあげたい。
廣丸はいつもは大人しいが、危険の時には自分を省みずに戦う。
王羽の時もそうだったからな。
このままではいつ死んでしまうのか分からない。
「ねぇ、水晶洞窟までどれくらい?」
「あと5分もないな。もうすぐだ。」
約5分後、漸く水晶洞窟に辿り着いた。
<海神の水晶洞窟>
海神・コーラルゥアーによって作られた水晶で覆われた洞窟。
中には水晶に命が宿った魔物も生息している。
なるほど、水晶で出来た無機物の魔物がいるのか。
それはそれで見てみたい。
その分強そうだがな。
「行くぜ、茜。」
「OK! 朱鷺丸!」
「ガアァァァ!!」
異世界裏話⑪ 剣聖とシャボン
47話目で出てきた剣聖とシャボンは本名ではありません。
俗に言うコードネームで本名はしっかりあります。
ちなみに王羽と忍にはありません。
(コードネームを考えるのがめんどくさかった。)




