知能戦
39話目です!
ベストタイミング!
俺がまっすぐ放った火球は急に曲がり、王羽の方に接近してくる。
「俺様と同じやり方か!? 遅すぎるぞ、朱鷺丸!」
「知っているさ。わざとだよ、これは。」
流石に物真似は簡単に防がれる。
だから、工夫が必要だ。
「創造魔法 ”創生霊手・百連”」
俺は創造魔法で手を百個作り出した。
だから、何だと言うけどこの後が重要だ。
「特殊魔法 ”分裂拍手”」
この技は拍手を一回すると、対象を分裂させる能力だ。
その分、威力が弱くなるという欠点はあるがな。
今、対象にしているのは放った火球。
そして、今は百個近くの手を作り出した。
つまり、一気に50回近くを拍手をしたのだ。
その結果、50個近くの変化球が王羽の周りに迫ってくるのだ。
「うげ、めんどくさい事をしてくれたなぁ。」
しかし、王羽はナイフを巧みに操って火球を切り裂く。
まじか、この量ですら反応出来るのか。
王羽は瞬く間に全ての火球を切り裂いて消滅させた。
「こんなものか!?」
「チッ……」
ここはあえて近接戦で戦うとするか?
このまま遠距離でチマチマ攻撃した方がいいか?
どうするべきか。
「黒桜短刀術 ”ワイヤースラッシュ”」
すると、王羽はナイフの柄に収納しているワイヤーをわざと伸ばして刃を操ってきた。
刃の攻撃範囲が大きくなったのと合わせてスピードも桁違いになっている。
しかも、ワイヤーもかすっただけで切れる凶器となる。
そのせいで、俺の体に幾つもの傷が出来、血が流れる。
纏鎧と鷲羽の鎧を着けてでだ。
仕方ない、運試しにやってみよう。
「血液魔法 ”血弾”」
指を銃の形にして、指先に血の銃弾を作り出す。
銃弾は戦って出来た傷から出てきた血を材料にしている。
そして、狙いを定めて血の弾丸を放つ。
弾丸はワイヤーを弾きながら、王羽の肩に当たった。
貫く事は出来なかったが、結構なダメージが入っただろう。
「銃弾か……。懐かしいなぁ……。」
なんだ、王羽は急に攻撃を止めてぶつぶつと言っている。
「まだ駄目かよ、さっさと終わらせたいのになぁ。」
そう言った後、ナイフを構えてまた俺に襲ってきた。
「黒桜短刀術 ”黒桜ブレード”」
王羽は二つのナイフの刃を外して、ブーメランの如く投擲してきた。
しかも、投げた刃少しずつ形状を変化させてタガーナイフの様になった。
「氷魔法 ”氷棒”」
俺は氷のステッキを造り出して、刃を防ぐ。
しかし、ナイフは軌道を変えて俺の肩口を切り裂いた。
「ぐっ……」
「どうだい、お前がやってた変化球だぜ。」
俺がやったことを吸収して、応用したのか!?
「血液魔法 ”穿血雨”」
肩口から出た血をフル活用して、凝血した血の針の雨を降らせる。
「ちと、面倒だな。さっさと終わらせるで!!」
いきなり関西弁になった王羽はナイフの柄だけで全ての血液を払いきった。
まじか、柄だけでかよ。
刃でも難しいはずなのに、全てを防ぐなんて。
「さぁ、さっさと刃を取り替えてっと。」
そうだった、いちよう刃の部分を捨てたから、ここはチャンスだ!
「火炎魔法 ”紅炎ノ矢”」
黒鯨の時に使った、炎の矢を王羽に放った。
「黒桜短刀術 ”黒桜のブレード”」
しかし、炎の矢は投擲された刃で相殺された。
なんで当たらないなんだよ!
こいつ、隙が無さすぎるだろ!!
異世界裏話(1) 茜の父親
茜の父親(木賊)は、茜が生まれてすぐに事故で亡くなっています(車道を飛び出した子どもを庇って、車に轢かれた)。
茜の顔立ちや器用さは母親譲りですが、性格や運動神経は父親譲りです。
ちなみに、桃色の髪の毛は突然変異です……




