赤マント
ちなみに、あの”暗影顎”は唱えた瞬間に手が勝手に動いて象った。
魔法って、考えるだけで便利だな。
結構なダメージが入ったらしい。
赤マントの血が地面にポタポタと落ちる。
「行っくよ~、”棘丸砕”」
すると、茜は容赦なくフレイル型のモーニングスターを右腕に直撃させた。
いや、恐ろしすぎるだろ!
なんで、態態モーニングスターにしたんだ?
でも、結構入ったか?
腕を押さえてフラフラしている。
右腕は力無くダランとぶら下がっている。
「貴炎魔法 ”気炎柱”」
赤マントは左手をあげて、何本もの炎の柱を出してきた。
うぇ、滅茶苦茶暑い。
髪がチリチリになりそうだ。
すぐに消火するとしよう。
「水魔法 ”大滝”」
炎の柱を一気に水の柱で消火する。
すると、白い煙が辺りに漂い始める。
「剣攻撃 ”虎切”」
その濃い煙の中から、茜は剣を横に思いっきり振った。
白い煙の中に赤い煙が混じる。
「貴炎魔法 ”火麗t……”」
「盾攻撃 ”シールドバッシュ”」
茜は次に盾に変形させて火球を防ぎつつ、盾で突撃した。
そして赤マントは大きく吹っ飛び、はるか彼方に消えた。
飛んで行った方向は村の奥、森が生い茂る場所だ。
「急いで、追いかけるぞ!」
「わかってる……って、わぁ!」
追いかけようとすると、いつの間に消えていた廣丸がやって来た。
「ガォガォ!」
「乗れと言うのか?」
「ガォ!」
「頼むよ~、廣丸。」
俺らは廣丸の背に乗って、森の方向に走る。
廣丸は茜より速いらしく、森にすぐに着いた。
赤マントは蹲って、傷を押さえていた。
「まだだ、全てはヲルトガルフ様のため……。」
またヲルトガルフか……。
ランヅヒーロ王国の時の白い奴も言っていたな。
一体、何なんだ?
ヲルトガルフとは……
「朱鷺丸、来るよ!」
「貴炎魔法 ”盛炎渦”」
すると、赤マントは俺らに向かって炎の渦を放ってきた。
渦は木木を呑み込み、勢いをさらに上げていく。
結構大きいぞ、これ。
どう、防ぐとするか……
「僕に任せろ! 朱鷺丸。」
そう考えていると茜が一歩前に出てきた。
茜は剣を扇に変化させて大きく構える。
「扇防御 ”羅刹芭蕉扇”!」
茜は扇で勢いよく払うと赤マントの炎が一瞬にして消えた。
成る程、芭蕉扇か……。
芭蕉扇は羅刹女が扱う、炎を打ち消す扇の事だ。
本当に茜の武器は万能過ぎるな……。
「ちっ、何でこうも上手くいかないのだ……。」
茜ばっかり役立ってしまっているな。
俺も少し役立たねば。
「複製魔法 ”魔法コピー”」
俺は一度、赤マントが使っている魔法、貴炎魔法を一瞬でコピーした。
炎には炎で返すとしよう。
同じ炎で、だ。
「貴炎魔法 ”火麗十球”」
赤マントの周囲が一気に燃え尽きた。
赤マントのよりも、何倍か強力になっているな。
火球から出た熱気によって、傷口を炙る事も出来た。
凄い激痛が来るのだろう。
赤マントは力無く、片膝を着いた。
よし、情報を聞き出すとすr……
「全てはヲルトガルフ様のために!」
赤マントはそう叫び、爆薬の様なものを口に入れようとしてきた。
やばい、また爆発されたら困る。
急いで俺らは駆け出した。
しかし、赤マントは爆薬を飲むことは無かった。
赤マントの喉笛が掻き切られ、最後の血飛沫が上がったのだ。
どういうことだ?
一瞬で事切れたぞ。
一体なぜ……
「お久しぶりー、曙さん、桜木さん。」
すると、森の奥から二人の男が出てきた。
しかし、その内の一人は見たことある。
飄飄とした態度、金髪に赤髪が混じっている。
一体なぜ、ここにいるんだ!?
お前は!?
34話目です!
ようやく、テスト期間が終わって投稿する事が出来ました!
長かった……、本当に長かった……。
良かったら、評価と感想をお願いします!
あと少し用があるため、土日はちょっと投稿出来ないです。
そこはご了承をお願いします……




