依頼の黒鯨
28話目です!
鯨の肉って、どんな感じなのだろうか……
良かったら、感想と評価をお願いします。
俺たちは小さな木の小舟に乗って、沖に向かった。
いや、小さすぎる。
四人全員でぎゅうぎゅう詰めだからな。
あ、そうそう、廣丸は海鯨亭の店主が快く、預かってくれた。
どうやら、店主は大の猫好きだったらしい。
廣丸も店主に懐いているからいいんだけど。
「ねぇ、全く進まないね。」
「ん? 何の事……、あ……。」
茜の言う通り、10M程しか進んでいなかった。
そうだった、この舟は手漕ぎだった。
「沖まで出るのに何時間掛かることやら……。」
「仕方ない、俺の魔法を使う。」
「え、朱鷺丸さん、魔法を使えるのですか?」
「ああ、取り敢えず使うぞ。水魔法 ”高圧水流”」
俺は掌から高圧水流を出して、一気に進む。
しかし、この魔法はかなり強力だ。
下手にやったら、俺だけ進んでいってしまう。
そのため、舟から身を乗りだして、手から高圧水流を出して進んでいる。
「黒鯨を見つけたら教えてくれ。俺は暫く前を見れないから。」
「は、はい朱鷺丸さん。」
「OK!」
「はい!」
よし、もう暫く進めて……
「あ、見えました。あれが黒鯨です。」
まじか、案外早く見つけたとは。
手から水流を出すのを止め、後ろを見る。
全長は約30M程……。
世界最大の動物の白長須鯨ぐらいか。
さてさて、ウインドウで確認と。
<黒鯨> C- 階級
潮の流れを狂わして、餌を捕まえる。
主食は魚で頑丈な牙と巨大な体躯が武器となる害獣。
まさかのこの大きさで、抹香鯨と同じ歯鯨か……。
しかも、潮の流れを変えるほどの力って、恐ろし過ぎるでしょ!
「気を付けて下さい。黒鯨は高威力の水魔法を放ちます。」
「わかった。」
取り敢えず今は、あの三人のサポートに集中出来るようにしないと。
「ねぇ、朱鷺丸、捕鯨の時に使う武器って何だっけ?」
「確か、銛だった記憶があるが……。」
「じゃあ、いってくるよ。」
まさか、茜は捕鯨体験の感覚でいくのか!?
まぁ、今は一気に前進しよう。
「俺がギリギリまで近づくから、その間に攻撃を頼む。」
「「「了解!!」」」
俺はもう一度、高圧水流で黒鯨に近づく。
すると、あっちも気付いたらしく、水魔法を放ってきた。
俺は何とか、水流の向きを変えたりして、躱す。
そうして、漸くギリギリまでやって来た。
「火精霊よ、私に加護を! 火魔法 ”火弾”」
パールは黒鯨に火の玉をぶつけてきた。
へぇ、普通は詠唱とかが必要なのか。
でも、黒鯨には全く効いていないらしく、平気な顔をしていた。
「”連撃剣”」
すると、ボルクは剣で幾つかの連撃を放つが、やっぱり効いていない。
成る程、黒鯨は固いらしい。
強そうな二人の攻撃が全く効いていない。
その時、黒鯨の大きな咆哮が聞こえた。
「ボエェェェェェ!!」
何だ!?
上を見ると、茜が銛を黒鯨に刺してぶら下がっていた。
「遊んでいるのか?」
「至って真面目だよ~。」
全然、そう見えないのだが。
でも、一撃を与えた分、少しは戦況が変わるはず……。
俺もサポートから、攻撃に移るとしよう。




