第5話 未来での2日目
JTA東京本部に行き、本部長の指示でバレットの活動を鎮静化させる事になった琴音たち。
自分の社宅に行き、琴音は眠りに着く。
ー2125年10月3日(水) 8:00ー
朝、掛けた覚えの無いアラームの音で目覚めると、時計は10月3日の朝8時を指していた。ベッドの横の棚の上には、スマートフォンが置かれていた。どうやら、川瀬が夜に部屋に入ってきていたようだ。(マスターキーでもあるのだろう)
川瀬が置いていったであろう服に着替え、これもまた川瀬が置いていったであろうコンビニ弁当を食べた。弁当を食べ終わり、やっぱり弁当の味は変わらないんだなと思っていると、部屋のドアをノックされた。
「川瀬だよ!起きてる?」一晩明けて、とても親しみのある話し方になっていた。
琴音はズボンのポッケにスマホを入れ、制服の上着を着て部屋を出た。
「夜勝手に部屋に入ってごめんね!色々渡したかったから…」
「よく起こさずに入れましたね。色々ありがとうございます。」琴音は固苦しく言った。
「そんな敬語なんて使わなくていいよ!本部長の指示で今日からあなたと私はバディになったからね…気軽に行こう!」川瀬は何故かうきうきしている。
「じゃあ、新宿区役所に行きま…行こう!」琴音は敬語をやめるのが難しそうだ。
ビル街を抜け、かなり古びた建物に着いた。建物の中で、随分と簡略化された手続きを済ませ、住民票を取得した。ついでに、免許証も新しいものを貰った。免許不携帯で捕まらなくてよかった。建物を出ると、琴音は凄い速さで新宿駅へ走った。車両が出てくる光景を見てみたかったからだ。駅に改札口がないことに気が付きながら、琴音はホームへと直行する。ホームにつくと、出張してきた(させられた)車検担当の人が居た。琴音はとっととホーム上の端末に向かい、「3401」と入力すると、ロボットアニメの登場シーンのように3400系が出てきた。
「今日はよろしくお願いします。」担当の人に挨拶すると、「あれ、車載機は?」と面倒臭そうに言われた。
「今から付けます。」川瀬が通らなそうなことを言った。川瀬の手には、小さな機械が握られていた。
川瀬は鍵を開け、車内に入ると、パチっとその機械を付けた。
「これは列車番号設定機。これを使って、列車番号を決めてから、列車が発車できる仕組みになっているんだ。だから、列車番号が不明だった時はびっくりしたよ。」
「そんな話してないで、何か言う事は?」小春の声だ。すっかり忘れていた。別に置いて行ったところで問題は無いが、今思えば可哀想だ。
「拳銃を入れた所の近くにインカムを入れてある…それをこれから使ってくれ…」小春に促され、インカムを着けていると、何かのスキャナーを持っている担当の人は、「終わったんですけど?(圧)」という雰囲気でこちらを見ていた。
「アッ終わりました?」
「終わりましたよ。車検代。」普通に怖い。
川瀬がクレジットカードでスキャナーにタッチすると、担当の人は帰って行った。
「あの人糖分足りて無いよ!」琴音はそう言いつつも、別に気にしていない。
「暇になったし、自分の銃でも買いに東京駅まで行くか!」川瀬は何故かノリノリだ。
「バレットにも狙われるかもしれないしな。」小春も乗り気だ。琴音は勢いに負け、運転席に座った。列車番号設定機に触れると、ホログラムが出てきた。どうやら、種別を選択するらしい。琴音はなんとなく急ぎたかったので、特急を選んだ。すると、人狼ゲームの役職発表の様に「S1021B」という列車番号が表示された。
「一番最初のSは新宿駅のS、1021は出発時刻、Bは特急という事だよ。」
仕組みに関心しながら、琴音はマスコンを引き、列車を出発させた。
5話目です。←これ要らないですよね。
車検の担当の人怖いですね。車の車検代は10万ぐらいですが、電車はいくらなんでしょうね。
東京駅に銃が売ってるなんて恐ろしい世界ですね。S1021Bとして、3400系は進みます。




