第19話 名古屋支部長との出会い
名古屋支部長、桜井優花の助けにより、3人は本部を脱出した。
ー2125年11月9日(金) 12:50ー
新宿駅へと向かい、0系に乗り込んだ。
「琴音さん初めまして!名古屋支部長の桜井と言います。てか川瀬さん、これでらはえーし強いがや。私は制御するだけでえらいわ…」0系の運転席から降りて、支部長は元気よく言った。
「相変わらず名古屋弁出てますね…。ちなみにでら(とても、すごいと言った意味)は高齢層を中心に使われているらしいですよ。」川瀬は言った。
「そうやったん⁉︎」関西弁も持ち合わせているようだ。
「支部長さん、そう言えばこの車両の列車番号、N1132Sってなってますけど…?」琴音は言った。
「…つまり、私達を助けに来たんじゃなくてこの0系をこっちに運ぶために来たってことですか。」川瀬は聞いた。支部長に向けての言葉だったが、視線は本部長へと向けられていた。
「本部長に言われて運んで来たんだよ。途中で本部が襲撃されてるって聞いて、はよせな!と思って急いで来たけど…」
「そっちから没収しておいて、勝手に改造した挙句東京名古屋間を往復させてたんですか⁉︎もし事故を起こしてたらどうするつもりだったんですか…?と言うかただの窃盗じゃ無いですか!」川瀬は堪忍袋の尾が切れたようだ。
「結果何も起きなかったんだし、我々は助かったんだから良いじゃないか!」
「可能性の話をしてるんです!結果論ばかり並べてるんじゃなくて、少しは反省を見せたらどうですか⁉︎この子(0系)は馬鹿みたいな加速とトップスピードを誇るんですから、私以外が運転したら脱線ぐらい簡単にしますよ⁉︎」川瀬は琴音の腰に差さっていたM9を抜いて突きつけた。これも立派な窃盗である。
「まあまあ、そこまでにして、これからどうするんですか?本部はあんな風になってしまったし…」琴音は口論を止めながら聞いた。
「ああ、琴音さん、ありがとう。それなんだが、2人には本部を一度離れて、名古屋支部に移ってもらおうと思うんだ。本部はガラスがバリバリに割れたりしてるだけで、壁の補修やら機材の修理とかをしたら機能はすぐ戻る。」
「…本部長はどうするんですか?」川瀬は琴音のM9を差し直しながら聞いた。
「私は本部の修理の関係で東京に残る。バレットがまた来るかも知れないし、早く行きな。有坂の捜査も引き続き頼んだぞ。」川瀬は不貞腐れながら、0系の運転席に座った。支部長は車体後方の方に乗った。飲み物を取りに行くらしい。
「琴音さんは3400系に乗らないと。0系が出発してから着いて行ったらいい。」本部長に言われて、琴音は0系が行った後から3400系を取り出し、名古屋へと向かった。
ー同刻、某所ー
「山沢琴音…彼女への効果は確かに見受けられる。あの装置は聞いた通り本物だ…。」
「フォールさん、効果はまだ弱いです。これからもっと強くなる見込みですよ。と言うか、フォール様ってみんな呼んでますけど横文字に続いて様って付けるので変な感じするんですけど…。この呼び方変えません?」
「かと言って、早川さん、と呼ぶのもこの組織らしく無いじゃないか。」
「それはそうかもですけど…。私は早川、とでも呼びたいものなのですが。一応私の方が先輩なんですからね?」
「でも私は現ボスなのだから、目上相手として接してもらいたいね。後呼び方についてだが…単純にフォールと言う単語を気に入っている部分がある。小秋と言う名前の、秋から取ってフォール。でも確かに横文字にするべきでは無かったかも知れないな。」
「こんな話をするのもこの組織らしく無い気がしますが…」
「ハハハ、確かにな。何、これからこの組織らしいことをもっと進めて行くのだから、相殺されてしまうだろう。」
「それもそうですね。」
名古屋弁の出る、本部長に出会いましたね。ちなみに「えらい」は疲れる、きついと言った意味で、「はよ」は早くと言う意味らしいです。
しかし、最後の会話は何だったのでしょうか。フォールと言う単語があるので、バレットの物だと思いますが…。よく聞くと色々なことを読み取れる会話になっているんですね。




