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ウイニングトレイン  作者: さち
第4章 謎の荷物編
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15/20

第15話 山道カーチェイス

地下室に車で突っ込んで来た川瀬に助けられた琴音。バレットの残党に追われることになってしまう。

ー2125年10月31日(水) 13:15ー

 銃声と共に、バレットの残党が車で追ってきていた。

「この車も換手のとこでチューンして貰ってんだ!追いつけるもんかよ!」威勢のいい川瀬とは裏腹に、FR7は滑りまくっている。タイヤ交換をサボっているらしい。と言うか、常日頃からドリフト走行のような危険運転を犯して、タイヤが擦り減ったまま、と言うのが正しいだろう。

「あのー。追いつかれてるけどー。」琴音は嫌気が刺してきた。琴音はおもむろに川瀬が座席の横に刺さっていたMP5を手に取り、後ろに向かって発砲した。しかし、山道は曲がりくねっているため、相手の車のボディにかすめた程度で、ワンマグ(1マガジン分、MP5なら基本的に30発)撃ち尽くしてしまった。

「沙菜、弾は?」琴音は言った。

「⁉︎さっ、沙菜って、えっ⁉︎」そう。琴音がいつもは「川瀬さん」と呼んでいる川瀬のことを呼び捨てで呼んだのだ。

「弾は?」琴音は、圧をかけて言った。

「あっそうだった!はい。」川瀬はポケットから3マガジン渡した。

「ハンドル…嫌、銃を握ると性格が変わる、か…。そんな性格のやつなんかそこら辺に沢山いるし。私だって銃を握れば性格が変わるってよく言われるもんね…」川瀬はアクセルを踏み抜きながら独り言を言った。タイヤはキュルキュルと空回りしている。

 

 琴音達を乗せたFR7はストレートに差し掛かった。その瞬間、琴音は上半身を車から乗り出して後ろの車に向かって発砲した。リロードを始めたかと思うと、後ろの車からは煙が出ていた。(ナレーターより豆知識?です。ボンネットを銃で撃っても煙はほとんどの場合出ないらしいです。知らなかった。)琴音はチャーハンを引き、再び撃ち続ける。(チャージハンドル、リロードした時に引くレバーのこと。引かないと撃てなくなってしまうもの。中華料理では無いです。)もう1マガジン撃ち尽くした時には、後ろの車は居なかった。琴音はMP5をダッシュボードに置いて言った。

「川瀬さん、全部やっておきましたよ!」

「…あっうん。上達したね。」

「そんな風に言ってもらえて嬉しいです。そう言えば、私いつの間にかインカムを着けてたんですけど、着けました?」

「部屋に居た時にはもう着けてたよ。インカムが着いているのが日常になってるんだよ。慣れっていうのは恐ろしい。でも、電源は切れたままだね。」


「そんなことより、バレットには何をされたんだ?」川瀬が聞いて来た。

「なんか訳の分からないことを聞かれました。あと、何故かやけに優しい男の人が居ました。」

「やけに優しい男の人、か…。まさか有(・)坂(・)…、嫌、そんな訳ないか。」川瀬は考え込んでいる様子だった。

「有坂(ありさか)って?」琴音はそんな川瀬を見て聞いた。

「JTAに居た、狙撃手だよ。ちょっと前に、行方不明になったが、バレットに行ったと言う噂がある…。一応私の先輩とでも言うべきなのだろうか…?」

「まさかその人な訳ないじゃないですか。結構圧が強い人でしたし。」

「まあ、あいつ…あの先輩とはまた会うことになるさ。」

なんとか雑な感じにはなりませんでした。(恐らく)


有坂と言う狙撃手が登場しました。彼とはまた出会う機会があるでしょう。

今章はこれで終わりですが、なんと次章も電車が出て来る場面が少ないものと思われます。

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