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ウイニングトレイン  作者: さち
第3章 東海道本線編
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11/20

第11話 初チューニング

373系の加速に置いて行かれた3400系。琴音はチューニングする事にする。

ー2125年10月13日(土) 12:17ー

 静岡で川瀬の0系が没収されてから3日。今日は朝から、名古屋に来ている。川瀬は今日まで余命宣告でもされたかの様だったが、今日になって突然生命力溢れる雰囲気になった。そんな川瀬と共に、チューン屋へと向かった。「KAEDE CUSTOMIZE」と書かれたチューン屋には、まだ成人して間も無いくらいのポニーテールの女性が出迎えた。

「はじめまして!私は諏訪換手(すわかえで)と言います!川瀬さんとは去年ぐらいに知り合ったんですけど、0系に乗ってるものですから、チューンが楽しくて堪らないんですよね〜。」諏訪は、とても熱く語っている様だった。

「初めまして。私は山沢琴音と言います。今日チューンして貰いたいのは…」琴音の話を遮って、諏訪は言った。

「待ってください。今日チューンするのってこの3400系ですか⁉︎この車両は日本で初めて車体にカーボンを採用した革新的な車両だったんですよ!確かどこかの会社の車両を改造して、ライトとインバータを交換し、赤いラインを車体側面と前面に入れた車両なんですよね!それでもって加速の鋭さが凄くって!船山電鉄が潰れてほとんど廃車になったから現存車両はたった3台と言われてるのにチューンさせて貰えるんですか⁉︎」とても早口だった。そして、第2話の車両紹介で言い漏らした説明もしてくれた。

「ええ…最近の車両にチューン無しじゃ追いつけなくなると思って…」

「JTAで働いてるんですもんね!そりゃあチューンしたくなる訳だ!張り切ってチューンしちゃいますよ!」諏訪はとてもワクワクした様子だった。


「じゃあ、いつも通りおまかせでよろしく!」川瀬の言葉で、諏訪は作業に取り掛かった。付近にいた5人程度の作業員も、同時に作業に取り掛かった。琴音は3400系がジャッキアップされていく姿を眺めていた。

「換手は手際がめっちゃ良くて、尚且つ的確なチューンをしてくれるんだよ。ほら、もう車輪を弄り始めてる。あれは、新幹線の線路を走れる様にしてるな。新幹線の線路は、在来線の線路とは幅が違うから、3400系の車輪の幅じゃあ走れないもんな。…どれだけ速くしようと?」琴音は3400系の方を見たが、何をしているのか分からなかった。

「チューンって、一体何をするんだ?」かなり疑問に思ったのだろう。小春が聞いた。

「車とあまり変わらないよ。インバータやモーター(車で言うECUとエンジン)を弄ったり、軽量化を施したりするだけさ。」川瀬は答えた。

「どのくらいで終わりますかね?」琴音はなんとなく聞いた。

「まあ、2時までには終わるだろうね。」


 3400系は色々な所をこじ開けられたり、USBを差されたり、何かを載せられたりしていた。琴音は常に3400系を心配していたが、何も起きなかった。川瀬の言う通り、2時前に作業は終わった。3400系の周りには、様々な工具が散らかっている。

「終わりましたよ〜。」諏訪はとても嬉しそうな感じで知らせに来た。

「インバータとモーターを結構弄りました。ただの新幹線の500系ぐらいなら追いつくんじゃないかな?」諏訪は続ける。

「ATCを載せて、在来線と新幹線の両方を走れる様にしたよ。新幹線の線路を走るときは、ATSを切って、ATCを起動してね。そうすれば、勝手にジャッキアップされて、車輪の幅が変わる様になってるから。」

「了解です!」琴音の心は安心と喜びで満ちていた。その時、諏訪がこっそり聞いた。

「ちなみに、何で川瀬さんと一緒に行動してるんだい?彼女はJTAでもトップクラスの戦闘員だと聞くけど…」琴音は川瀬を信用し切っていたが、これを聞いて信用が疑う余地がないほど更に深まった。琴音は川瀬と出会った経緯を話した。

「そりゃあ大変だったね。でも、川瀬さんと一緒なら安心だよ!安心して過ごせばいいと思うよ。でも、0系に乗る時は気をつけてね。私が少々やり過ぎたから…」そんな話を聞いて、琴音は諏訪に感謝を伝え、JTAへと戻ることにした。

結構速くなったみたいですね。

線路の幅の話は説明が図がないと難しいので、皆さんに調べて貰えるとありがたいです。

需要あればいつか説明するかも知れません。(もしくは説明を書き加えるかも)

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