第11話
「ノア?!どこ?!」
「ふふふ、アン、よく来たわね!」
「エミリ?!」
エミリの姿はなく、声だけが響く。
「貴方をここで待ってたの!」
「ノアは?!ノアはどこ?!」
「あのスマホならそこよ!」
ノアが机の上に現れる。
「ノア!」
「いけません!アン様!これは罠です!」
アンはノアを助けようとノアの方へと走る。
「ストップ!アン様!そこでストップしてください!落とし穴があります!」
アンはギリギリで止まった。
「ノア!」
「アン、このスマホを返して欲しければこの部屋のトラップを解いてみることね!制限時間は3分!3分たてばこの部屋は爆発するわ!」
「そんな!」
「アン様!早くお逃げください!!」
「じゃあ、せいぜい頑張る事ね!私はここで高みの見物でもしているわ!」
声がしなくなる。アンはノアの元へとなんと向かおうとするが落とし穴があって動けない。
「アン様!逃げてください!」
「どうすれば!?」
「アン様!穴に落ちましょう!」
「へ?!穴に落ちる?!」
「私も落ちます!だから、一緒に落ちましょう!」
「そんな事できないわ!」
「大丈夫!穴の中に落ちれば爆発を回避できます!私を信じてください!」
「……わかったわ!」
アンは落とし穴に飛び込み、手を伸ばす。ノアは人型になってアンの手を掴んだ。落ちてゆく。どこまでも落ちて行く。
どっかーんっ!
穴に落ちるのと同時に部屋は爆発した。
「アン様!」
ノアがアンを守るように落ちて行く。下につくとそこは死体の山だった。
「の、ノア?」
「アン様、ご無事ですか?!」
「ここ、は?」
「屍の山です。」
「?!」
「問題はここからどうやって出たらいいか…… 」
「それは問題ねーよ!」
「?!」
そこにはクーの姿があった。
「クー?!無事だったのね?!」
「ああ、なんとかな。下に落ちたらそこは地下通路だった。だから無事だよ。」
「それで、問題ないとは?」
ノアがクーに問う。
「出口を見つけといた。そこから出ようとしている時にお前達が降って来たってとこだ!」
「クー!無事で何よりだわ!早くここから出ましょう!」
「ああ!」
3人は屍の山をくぐり抜けてそのまま出口へとゆく。
「アン様、足元気をつけてください。」
「ありがとう、ノア。」
「……」
出口から出るとそこは、町だった。
「まさか町に出るとはな……」
「はぁ、やっと出れたわ!」
「全くだ。」
ノアはスマホ型に戻る。
「充電してください。充電してください。」
「ノアの充電が切れたみたい。」
「お嬢はさ、ノアの事どう思ってんだ?」
「?相棒よ?」
「ふーん、オレにはそうは見えねーけどな。」
「?」
アンは無事にノアを取り戻して屋敷に戻ることが出来た。
「アン様!おかえりなさいませ!」
「アン!良くぞ無事で!」
「お母さま!」
アンと母は抱擁を交わす。それを皆が優しく見守っていた。1人を除いては……。木の影からエミリが見ていた。
「アン、これで終わったと想わない事ね!」
次の瞬間エミリは消える。不穏な影を残こして行くのだった。




