5章-5
「うわぁ…。手にしっくりくる。」
円月輪をじっくりと観察するフウタに、カグヤが嬉しそうに話す。
「前回、私と戦った時に、フウタさんはこの形状の物を武器として扱っていましたから、合わせてみましたの。」
「あれは、俺が勧めたんだ。お前の手柄にするな。」
のホムラの言葉にキッ!とカグヤは睨みつけた。
「あの時、戦うように頭の月輪を渡したのは俺だぞ。」
痛かった……ホムラがぼそりと呟く。
「確かに、あの時の攻撃は私の月輪でしたわ。
あんな風に上手く乗せられるなんて……悔しいですわ。」
と、カグヤは思い出したように頬を膨らませた。」
カグヤを他所に、ホムラは、
「フウタ、武器は重く無いか?」
「はい!全然重く無いです!思ったより軽いです。」
「なら、良い。」
と話しを進めようとしたので、カグヤは割って入り
「では、エル対フウタさんの戦いを〜……。」
「カグヤ様!ちょっと待ってください。」
と、珍しくエルが待ったをかけたのだ。
「カグヤ様、まだ少年に伝え忘れてます。」
エル以外の3人は同時にきょとんとした。
「少年、自らに保護をかけてくれ。」
フウタはきょとんとしたまま、とりあえず自分に保護の術をかけた。
すると、エルは自らの武器をフウタに向かってぶん投げた。
「……!!」
チッ——。
武器はフウタの頬を掠め、そのまま壁に激突した。
「は……っ。」
喉が張りつき、声が出ない。
恐る恐る後ろを振り向こうとした瞬間、
「動くな!」
と珍しくエルが大声をあげ自らのオーブを一度叩いた。
すると、壁に激突していたハルバードが壁から抜かれエルの手に戻ったのだ。
「少年の武器も、私の武器も投げ技がある。」
「武器は投げてしまえば、私達は丸腰だからね。
武器が離れた状態でもう一度オーブを叩けば自動で戻ってくるんだ。覚えておくといいよ。」
と、エルからの実演と説明があった。
「カグヤ様、これは伝えないとまずいですよ。」
と指摘されたカグヤは、
「ごめん。忘れてた。」
「俺も、武器投げることは無いからな。
気にしなかったわ。」
と、ホムラはあっけらかんとしていた。
フウタは、話についていけないまま、頬を押さえた。
「こ……怖かったです。」
半泣きである。
「すまない。投げ技のことで、と前置きをすれば良かったな。」
エルは申し訳なく思った。
カグヤは一つコホンと咳をして、
「で、では、仕切り直して、エル対フウタ!5分間一本勝負!はじめ!」




