4章-7
「私は、術の練度をあげようかと。」
エルはそう言うとチラッとフウタを見た。
「……?」
「私も練習をしないと。」
「——そう。フウタさんは?」
「僕は、また書庫室に篭ろうかと。まだ、読んだ事のない本がいっぱいあるんです。」
「フウタさんは毎日篭ってますわね。」
「うちにも結構あったんですが、ここはそれ以上にあるから嬉しくて。」
「そうですか。本を読むのは良い事ですわ。
そしてホムラは〜……。」
「散歩してくる。」
「知ってますわ。」
カグヤは視線を前に向けたまま、興味無さそうにしたうえ、声が半音下がっていた。
「ちなみに、カグヤさんは何をするんですか?」
フウタは興味から聞いてみた。
「私ですか?私は……、少し調べ物をしようかと。」
「調べ物?」
「えぇ、西の大陸にリオールという大きな街があるんです。」
「そこは、街という面だけでなく、学術研究都市でもあるんですわ。」
「学術……。」
「あぁ、あそこか。
まぁ、色々研究してるとこだからな、もしかしたらフウタのことに関しても分かることがあるかも知れないな。」
珍しくまともな事をホムラが言ったので3人が驚きに見開いた。
「なんだよ。失礼だな。それに、俺もエルも
リオールの学校に少し行ってたからな。」
「そうだったんですね!」
知らなかったです。とフウタは気になったのか、
「どんなところなんですか?」
と聞いてみるが、
「……?どうだっけ?」
と言うので、
「——。先ほども言ったが、大きな街だよ。
世界中から色んな人、食べ物、物資なんかが集まるところだ。」
とエルが引き継いでくれたが、
「それと、事件や犯罪もですわ。」
と物騒なことをカグヤが言った。
事件や犯罪と聞いてフウタがビクッと肩を震わせたので、
「怖い事を言ってごめんなさい。でも、事実なんです。」
フウタが不安そうな顔をしたので
「裏路地や1人行動をしなければ大丈夫ですわ。」
と慌ててフォローした。
「引き留めてしまってごめんなさい。
では、みなさん一旦ここで解散ということにしましょう。」
のカグヤの声でみなそれぞれの場所に向かった。




