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3章-7
「ホムラさん!奇襲失敗しました!」
防御魔法に阻まれたため、一旦後ろに下がり再度攻撃をしようとするフウタに、
「奇襲するのに喋る奴があるか!」
「……っ!」
「はぁ……。」
エルは頭を抱えてため息をついた。
「はぁぁぁ!」
その一撃で、防御魔法にヒビが走る。
薄い光の膜が、軋むように揺れた。
「私の月輪で攻撃を!?」
「フウタ!今だ!」
ホムラの声に、フウタは咄嗟に頭を左へ傾ける。
——次の瞬間、
先ほど放った風の刃の一つが、背後から一直線に走り抜けた。
それはヒビの入った防御魔法を貫き、カグヤの右頬をかすめた。
「あっ……、顔に……血が……!」
カグヤは、何も言わなかった。
指先で頬に触れる。
……赤い。
(血…?もうここ何年も見ていませんでしたわ。)
自分の右頬に手を当て、手についた自身の赤い血を観察していた。
「あぁぁぁ、あの、手当てを!」
そう声をかけられカグヤは我に返った。
「あぁ、大丈夫ですわ。すぐに治りますから。」
そう言うと、呪文も無く、親指で傷を治してしまった。
「……完敗ですわ。」
小さく、しかしはっきりと告げた。
「え……?」
今度はフウタの方が呆けていた。
「……あなたを認めたということですわ。」
カグヤは静かに告げる。
「明日から——あなたに戦いの基礎、魔法の基礎。」
「そして、戦闘訓練を、みっちりと教えますわ。」




