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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
セルパン救出作戦
93/193

93_かつての三角関係?

「敵の拠点を見つけたら、勝手に動くな。我に拠点の場所を知らせること」

セルペリオールの声は静かな怒りを含んでいた。

「ルイ。お前にはそう命じたはずだったが」


「はい。我が主はそうおっしゃいました」

俺は夢の中で、セルペリオールの前にひざまずいていた。


囚われたセルパンたちを救出して、事件を解決した。

だが、その解決方法は、セルペリオールの希望の形では無かったのだ。

あくまでセルペリオールは自分の手で拠点を襲いたかった。

というのもセルぺりオールは、拠点にレザールが囚われていることを察知していたからだろう。


救出のドサクサに紛れて、レザールを灰にする。

セルペリオールが密かに目論んでいたことは間違いなかった。


俺はセルペリオールの命令に従わなかった。

たとえ事件を解決したのだとしても、レザールを倒す絶好のチャンスを奪われた、

セルペリオールの怒りは収まらない。


俺の煉獄行きは間違いなかった。

このまま、処罰を受けるんだろうか。

そうなると、洋平の肉体はどうなる?


肉体は、朝が来たら冷たくなっているだろう。


煉獄に堕ちれば有理とはもう会えなくなる。

有理には、道華に無理やりキスを命じられて怯えている情けない姿を見せたままだった。

ゆかりは悲しむだろうな。

小夜子の暴力から守ってやれなくなる。

典明ともっとゲームで遊びたかった。

それに瞬。

あいつともっと話したかった。


人間界に置いてきたいろいろなことが頭をぐるぐるとめぐる。

もっと時間が欲しかった。


「お前は、我の命令に背いた。煉獄行きを命じる。

煉獄は知っての通り、魂が天に召され進むための通り道だ。

しっかり監視し、統率してほしい」

セルペリオールは俺にそう命じた。


「まずは人間の憑依を解く。それからすぐに煉獄に行ってもらおう」

「......はい」

ぎゅっと目をつぶる。


「待ってください!」

背後からリザベルの声がした。


「なんだリザベル。お前も煉獄に行きたいのか?」

「リザベル、来るな!」


「はい。そうです。ルイは私の婚約者です。

セルペリオールあなたが決めた......。私は婚約者と一緒に煉獄へ行きます」


「それは、ならぬ」

セルペリオールは意外にもリザベルの願いを退けた。

いつもなら面倒くさがって、「お前も行け」と言いそうなものなのに。


「えっ.......なぜ」

「お前はルイとは婚約破棄だ。かわりに、そうだな......グレゴリ・ハリソンと婚約しろ」

「グースと!?そんな」


内心、安心した。

グースなら、リザベルを幸せにできる。

「今は、優秀な人員を減らしたくないのだ。リザベル、お前は行かせない」


セルペリオールはあらためて、俺の頭に手をおいた。

「では、ルイ。お前の人間への憑依を解く」


そのときだった。

「ちょっと!セル!それはあんまりにも、自分勝手なんじゃない?」


「ミーネ!?」

驚いた。

ミーネが、セルペリオールの前に姿を表したのだ。


「ミーネ......お前はどこまで我の邪魔をするのだ」

「邪魔してないわよぅ!あんたが昔からトロいのよ。

レザールが天界に戻ってきたから、あんた、焦ってるんでしょう?」


ミーネは、俺とリザベルのほうをチラっと見た。


「レザールが戻った今、あんたは立場が危ういもんね!

優秀な者はそばにおいておきたい。

それなら、ルイを手放すのはマズいんじゃない?」


「我は一度した取り決めはくつがえさない」

「な~に、固いこと言ってんのよ!

あんたの、そういうところが嫌で、あたしはレザールを選んだんだからね」

「おい!部下の前でそれ以上言うな!」


俺とリザベルは、顔を見合わせた。


「ミーネ、お前にはデスゾーンに戻ってもらう!」

セルペリオールが手を振り上げ魔術を使おうとしたそのとき。


「俺の妻に手を出したら、全面戦争だぞ?セル」

今度はレザールが、俺達の前に姿を表したのだった。


セルパンのオールスターが、そろった。

セルペリオール、レザール、そしてミーネ。

この三人は、かつて、三角関係だったのだろうか......。


強大な魔力を持つ3人が一触即発の状態で火花をちらしていた。


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