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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
セルパン救出作戦
73/193

73_真実を話すとき

有理は俺が超能力者だと、勘違いしている。

どうしようかなと思った。

そのまま勘違いさせておくか。


でもなぁ。さすがに違和感がある。

有理は俺が超能力者だと思って、目をキラキラさせて喜んでいた。

実際は、違う。

俺は超能力者なんてかっこいいものじゃなくて、いやしい魔物じゃないか。


有理の誤解を早急に解かないといけない。


「有理、違うんだ。俺は......」

「おっはよー!洋平!北条さん!」

タイミングが悪いことに典明が合流してきた。


「おはよう」

有理が典明に笑いかける。

「あっ、ねぇ。地理の宿題って今日までだっけ」

典明が有理に話しかけていた。


有理はいたずらっぽい顔で、俺に目配せした。

(他の人には誰にも言わないよ)

そんな顔だった。

二人だけの秘密が出来たみたいでちょっと嬉しくなる。


俺はほんとうは人の魂を食べて生きている、いやしい魔物。

本当のことを話せば、正義感の強い有理は、俺に幻滅するだろう。

自分がほんとうに超能力者だったらどんなに良いだろうと思った。


----------------------------


「朝の話の続きなんだけど」

昼休み、有理に話しかけた。

「あっ、あの話?今、話すの?」

有理は、キョロキョロとまわりを見回して、小声になった。


「うん。今は話せないよな」

俺も周囲を見回した。

人が多かった。


「今は、人が多いし。それに説明しだすと昼休みじゃ終わらない。

今週末なんだけど、二人で会える?」


「......いいよ」

有理は少し戸惑いながらもOKしてくれた。

「消えない?次は?ほんとに怖かった」

「う~ん。たぶん、大丈夫だと思う」


召喚はいつされるか分からない。


授業中やみんなの注目を浴びてるとき、そんなときにもしも召喚されたら。

コツゼンと姿を消すことになる。


だが人間に憑依して4ヶ月ほど、全く召喚されなかった。

召喚は、そうしょっちゅう起きることではないのだ。


こればかりは自分でコントロールできない。


---------------------------


セルパン取引業者の拠点住所を早急に調べなければいけない。

俺には、そんな宿題も残されていた。


道華から住所を聞き出そうとするのは、もう限界だった。

これ以上、道華にいたぶられたら服従の印が完成してしまう。


「道元、話があるんだけど」

有理に話しかけたあと、俺は道元にも話しかけた。

取り巻きの佐々木、犬山と大笑いして、何かを話していた道元は、俺を見て真顔になる。

「なんだ。川田」

「お前の姉のことなんだけど」


俺がそう言うと、道元は、佐々木と犬山を追い払った。

「姉ちゃんのことか。お前、姉ちゃんに会ってるみたいだよな」

道元が小声になる。


俺は道元の前の席に座った。

「あれから2回会った。道華は、俺に会うと必ず暴力を振るってくる。

どうしてあんなに暴力的なんだ」

つい道元に愚痴ってしまった。


道元はさらに小声になった。

「姉ちゃんは好きな男を半殺しにする。実際、病院送りになるほど激しい。暴力は姉ちゃんの愛情表現なんだ。

お前は、それだけ好かれてるってことだ」


「愛情表現?愛されてるとはとても思えないな。もうそろそろマジで限界だ」


「お前ドMか?嫌なら会わなきゃいいだけだろ?

お前はカワタホールディングスの息子だから、拉致られる心配もないんだし。

お前から行かなきゃ、姉ちゃんもお前に手出しはできないはずだよ?」

道元がもっともなことを言う。


「もしかして、お前は実はドMで、姉ちゃんに惚れたのか?

それなら、北条は俺のものだな?」

「お前の姉に惚れてないし、俺は有理のことが大好きだ」


「ふん。じゃあ、なんで姉ちゃんに会ってるんだよ?」


「俺も会いたくはないんだけど。

どうにもならないことが起きていて。

放課後、瞬も呼んで三人で話せない?」



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