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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
セルパン救出作戦
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59_道華のもとへ

放課後、陽子と有理の3人で駅まで一緒に帰る。

典明は、今日はクラブ活動の日だった。

有理はアルバイトだ。


今日、ひま人の俺と陽子は有理のアルバイト先にお茶を飲みに行こうと計画を立てていた。

有理の働く姿が見れる。

楽しみだった。


3人で校門まで来ると、黒くて大きな車が目に入った。

その車から降りてきた人物を見て、思わず足が止まる。


「川田洋平。少しお話できないかしら」


降りてきたのは、道元の姉、笹山道華だった。

紺色の高級そうな着物を着て、長い漆黒の髪をひとつに結い上げていた。


異様なオーラとその妖艶な美しさから、下校途中の他の生徒達も道華をみて驚いている。


顔から血の気が引くのを感じる。

もう二度と会いたくない相手だった。


「話したくない」

道華の前を通り過ぎた。


「洋平、リザベルさんとはまた違う、和服の美女だな。誰なんだ?」

陽子が小声で聞いてくる。

「苦手な女なんだよ。無視すれば大丈夫」

小声で陽子に説明する。


「あなたのお仲間が閉じ込められている場所があると言ったら、興味を持つかしら?」

道華は、去ろうとする俺の背中に呼びかける。

思わず立ち止まった。


セルパンが捕らえている場所......。

まさに、煉獄行きを逃れるためにも必要な情報だった。

道華はセルパンについて妙に詳しい。

こんなに詳しい人間は滅多にいないだろう。


だから道華がセルパン捕獲について何か情報を持っていても不思議ではない。


「有理、陽子。俺はあの人と話さなければならない。嫌なんだけど仕方ない」

「大丈夫なのかよ、洋平。顔が真っ青だ。それに汗がでてるぞ」

陽子が珍しく、俺に心配そうに声をかける。


「洋平、やめておけ」

有理も心配そうだ。


「話さないといけない。そんな気がする。

ごめん。有理のカフェには、また今度行くことにする」


「なんだか心配だ。終わったら、うちらに連絡をしろよ」

「わかった。電話を入れる」


俺は二人に別れを告げて、道華のもとへと戻ることにした。


ものすごく嫌な予感がした。

だけど、セルパン捕獲を行っている敵の拠点を突き止めないと、煉獄に堕とされるのだ。

いまのところ手がかりがなく困っていたところ、向こうから飛び込んできたチャンスだった。

手放すわけにはいかない。


有理と陽子と別れ、道華のほうへと戻っていった。


「乗りなさい」

道華は嬉しそうに笑うと、そう言った。


車に乗ると、道華は「出して」と前の人間に命令をくだした。


「どこに行くんだ?寺に行くなら帰る」

隣に座る道華と視線を合わさないように、前方を見たまま聞く。

清めの檻に入れられるのだけは、ごめんだった。


「フフフ。怖がらないで。行き先はウチじゃないわ。あたしと食事をするのよ」

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