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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
清めの檻に囚われる
52/193

52_道華に対する恐怖

道華の暴力から逃げ出した翌日、俺は学校を休んだ。

しかし次の日には、すっかり体が回復しはじめていた。

グースが持ってきてくれた魂のおかげだろう。


「おはよう~」

「あっ、川田くんだ!

昨日、どうしたの。心配したよ?メッセージ送ったのに返事ないんだもん!」

同じクラスの恵梨香が、俺の腕をつかんだ。


「風邪でもひいたの~?」

「寂しかった~」

女たちが、歓迎してくれた。

「ありがとう。うん、ちょっと風邪引いてた」

そう言って誤魔化した。


教室に入ると、道元と目が合った。

道元はすぐに、俺から目をそらした。


道元の席に近づく。

「俺たちは話し合う必要がある」

低い声で伝える。

「......」

道元は黙り込んでいた。

俺が、瞬の手引で道華の暴力から逃げたことは、もうすでに知っているだろう。


道華の顔を思い浮かべると、反射的に胃液がこみ上げ、ゾッとした。

人間に恐怖を感じるとは、どうかしているのかもしれない。

しかし清めの檻にいれられて、抵抗できない状態で暴力を振るわれたのだ。

思ったよりも、あの件は俺の心に深い傷を残した。


道華はまた俺を捕まえようとするだろうか。

「続きはまた今度」

あの女は、そんなことを言っていた。


清めの檻にさえ入れられなければ、大丈夫だと思うんだけど。

それでもなぜか道華を思い浮かべると、背筋が凍り、嫌な予感がした。


「有理!おはよう」

こんなときは、有理に癒やされよう。

「うん、おはよう」

有理は俺とは目を合わさなかったけど、挨拶を返してくれた。


有理が無事でほんとに良かった。

有理が俺を嫌っていようがなんだろうが、無事でさえいてくれればそれで満足だった。


「陽子もおはよう。昨日は来てくれてありがと」

陽子はビクッとして、有理と目を合わせる。

「洋平がどうしてるか、昨日、家まで見に行ったんだよ」

慌てて、有理に説明している。


陽子は、俺の家に行くことを、有理に言ってなかったんだろうか。


「それでこいつ、新たにドMだってことが判明したから」

陽子は俺を指さして言う。


「えっ、ドM?」

有理が口に手を当てて目を丸くしている。


「だから、そのドMってどういう意味なんだよ?

まぁ、いいや、あとで典明に教えてもらうから!」


平和な学校生活が始まった。

だが注意しなければならない。


ミーネはまだ、有理のことを諦めていないだろう。

俺が契約書にサインさえしなければいいのだが。


有理を手に入れるために、どんな手を使ってくるか分からなかった。

それにあと4ヶ月ほどで、敵の尻尾を掴まなければ、俺は煉獄に落ちる。



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