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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
清めの檻に囚われる
34/193

34_占い

サヨリーヌは有理に言った。

「あなたの手を握らせてください」

「手!?なぜ手?」

有理は目を見開いて驚いている。

「はい。私はその人の手を握ることで、運命を感じ取ることができます」


サヨリーヌは有理の手を握り、目をつぶった。

有理の手を握れるなんて、めちゃくちゃ羨ましい。


「運命の流れはかわることもあるので、絶対ではありません。

ただし、大きな運命は決まっていて、変えることはできない。

必ずその流れを辿ります」


「流れ」

有理は手を握られて、キョトンとしている。


そのとき、有理の体からいつも発せられるオーラが強く光った。

今はサヨリーヌの力と共鳴しているのか。

魂の契約者がこうして3人も集まっているので、おかしなことが起こっている可能性もあった。


有理は目を見開く。

「いま、なにかが」

「はい。あなたは強い魂を持っています。

私の能力と共鳴しています」


「共鳴?気持ちいいよ」

有理はうっとりと目を閉じる。


「あなたは強くて純粋すぎる魂の持ち主です、

だから大きな困難にあいやすい。

強い魂には、あえて厳しい試練が与えられるのです」


サヨリーヌは眉間にシワを寄せながら言う。

「でも......なにかの介入により、無理に運命が変えられている?

そんなバカな」

サヨリーヌは、目をつぶったまま首を傾げる。


ヤバい。

俺の運命の介入のことを言ってるのだろう。


「もっと未来のことを占ってくれ」

俺は慌ててサヨリーヌにオーダーする。


「注意してください。......中年の女が見えます。

小太りで色白。ふわふわした髪の毛をしています。

その女があなたを捕らえ、自分の力の一部にしようとします」


「ふわふわした髪の毛の色白で太った中年女」

俺は頭にメモをする。

要注意だな。


「いまのところ、それくらいしか出てきません。運命は常に流れているので」

サヨリーヌは有理の手を離すとそう言った。


「ありがとうサヨリーヌ。注意するよ」


サヨリーヌは、やや青ざめた顔でそう言った。

「女は、あなたを連れ去ります」

「えっ。怖い。怖いよ。そんなの嫌だ。」

有理は怯えている。


「有理!大丈夫だ。俺が守る」

「備えることで、運命を変えることも可能です」

サヨリーヌも有理を励ますように言う。


有理はサヨリーヌが握っていた右手を自分の左手で包み込んでいた。

「怖い。不思議だ。眼の前がふわふわする」


「私の霊力との共鳴でしょう」

サヨリーヌは目を伏せるとそう言った。


「あら?あなたにも左の手の甲にアザがあるんですね?」

「はい。あなたにもある」

有理は自分の左手を見た。

「えぇ。似てますね。このアザは5年前に浮かび上がりました。

それから私の霊力は高まったんです。不思議ですよね」

サヨリーヌは自分の左手の甲を見せた。


そう。

サヨリーヌも有理も、俺と魂の契約済みなのだ。

だから、左手に契約の証のアザがある。


普通に進めば彼女たちの死後、俺はその魂を養分とする運命だ。


俺はつくづく、セルパンの仕事が嫌になってきた。


「洋平は?洋平も占い!」

有理が俺に言う。

「いや、俺は......」


「やって。洋平もやって」

有理が無邪気に俺に笑いかける。


「川田さん、とうとうあなたを占わせてもらえるのですね?」

サヨリーヌも嬉しそうだ。


まずい。

人間にセルパンの魂や運勢を視てもらうなんて。

前代未聞ではないか。


だが有理が見ているので断れなかった。


サヨリーヌに恐る恐る手を差し出す。

サヨリーヌは俺の手を握った。

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