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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
人間に憑依
25/193

25_ソウルメイトである可能性

キッチンで水をくんでいた。

そのとき背後に人の気配を感じた。

ゆかりがいつの間に、背後に立っていた。


俺はゆかりの姿にびっくりした。

「ゆかり!なにやってんだ」


ゆかりは包丁を持って、俺の背後に立っていたのだ。


------------------


「ゆかり、俺を殺したかったの」


震えるゆかりの手から、包丁をとりあげた。

ゆかりは、まだ寝巻きのままだった。

ソファに座らせた。


「私......。お兄ちゃんに会いたい」

ゆかりはポロポロと涙を流した。

「あなたを殺せばお兄ちゃんが戻ってくるかもしれないと思って」

「それは無理だよ。洋平の魂がここに戻ってくることは、あり得ない」


俺はゆかりの両肩に手をおいて、優しく説明した。

「死んでしまったら、強く思い残すことが無い限り、その場を離れ天に召される」

「あなたに、そんなこと分かるの?」

ゆかりは疑うように俺を見た。

「分かる」

「お兄ちゃんは、強く思い残すことがあると思うよ?私のこと気になってると思う」

「うーん。そうだな」


だが俺の感じるところでは、洋平の魂は周囲になかった。

洋平はおそらく、次の生を受けるための準備にはいっているだろう。

「じゃあ、私が死んだら、お兄ちゃんに会える?」

「ゆかり、それも難しいと思うよ」


ツインソウルや、ツインフレームなど、深い絆で結ばれていない限り、天界や来世で再び会うことは難しい。

洋平とゆかりにそれほどのつながりがあるかどうか、それは俺にもわからなかった。

だが二人で死を計画するようなネガティブな関係なら、ソウルメイトである可能性は低い。

ソウルメイト同士は、魂の質を高め合う関係のはずだからだ。


「ゆかり、どうして死にたいと考えていたんだ」

ゆかりの目を覗き込んだ。

「あなたに言いたくない」

「そうか。言わなくて良いよ。俺と出かけないか。カラスは好き?」


---------------------------


ゆかりは、しぶしぶ俺に着いてきた。

「昨日、助けてくれたカラスたちのこと?あなたカラスとも友達?」

「カラスは友達じゃないかな」

昨日、道元や瞬のことを攻撃したカラスたちのことを、ゆかりは覚えていた。


俺のいつものトレーニング場にゆかりを連れてきた。

なんとなく、ゆかりは陽の光を浴びて、もっと自然と触れ合うべきだと思った。


丁度、頭上にカラスの親玉がいた。

「こっちにこい」

俺は合図する。

親玉がふわりと肩に乗った。


「わぁ!どういうこと?」

ゆかりはギョッとしている。


カラスはあまり可愛いものではない。

ゆかりとのミゾがさらに深まるか?

そう思ったのだが。


「かわいい!でもこのカラス、クチバシに傷が」

「なにかと闘ったんだろう。ゆかりも肩に乗せてみるか?」

「いいの?つつかれたりしない?」


俺は親玉に合図した。

親玉は、ゆかりの肩に乗った。

「こいつはもう、ゆかりのことを覚えた。

ピンチになったら助けに来てくれる」




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