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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
人間に憑依
19/193

19_土下座しろ

「洋平!北条さんがダメなら僕と遊ぶ?

うちでゲームでもやらない?」

典明が俺を誘う。

「そうするか」

「やったぁ」

「ゲームというと、チェスとかトランプか?

悪いが、俺は強いけど」

「えぇ?なにそれ。そっち系のゲーム?」


駅前で、陽子と有理と別れを告げる直前のことだった。

「さっきから、スマホ鳴ってない?」

「誰のだ?」

みんな一斉にスマホを調べる。

「洋平のじゃない?」

「俺?」


-----------------------------


スマホを取り出す。

「典明、どうやって電話に出るんだ?」

「ここを触るんだよ。ほんとに知らないの?」


電話に出た。

「誰だ!名を名乗れ」


「電話にでるとき、いつもあんなこと言うのかな?」

典明が小声で陽子に話しかけていた。


「なんだ。道元か?電話までしてくるとは。俺のことが好きなのか?

......なに?ゆかり?ゆかりが?お前.......」


「どうした?」

有理が心配そうに見上げる。

「ゆかりちゃんって、洋平の妹じゃなかった?」

典明が言う。

「洋平に全く似て無くて、めちゃくちゃ可愛いって中等部でも有名な子だよね」

陽子が言う。


俺は電話を切ると、スマホを握りしめた。

「どうしたんだ?洋平」


「い、いや。なんでもない」

みんなの顔を見ながら言った。


「ちょっと学校に忘れ物をした。俺は学校に戻る。

典明、ごめんな。また今度遊ぼう......」


それだけ言うと、学校へと走り出した。


---------------------------------


学校に全速力で戻る。

走ると、洋平の腹の肉が波打つ。


はぁっ、はぁっ。

(どこだ?北校舎の裏側って......)


北側の校舎をみつけ、裏側に回ってみた。

道元たちが見えた。


「道元!来てやったぞ」

「来たか。川田」


道元と、今朝の金髪。それに、ゆかり。

取り巻きの犬山と佐々木もいた。

ゆかりは、金髪に腕と肩を掴まれていた。


「金髪!ゆかりから汚い手を離せ」

「今朝は、思い切り肘打ちしてくれてありがとな。川田洋平」

「金髪。名を名乗れ」

「俺か?上村瞬だ」

「覚えておいてやる」


道元が、いきなり俺に回し蹴りしてきた。

俺は道元の回し蹴りしてきた足を腕ですくい上げキャッチすると、軸足を刈った。

道元は無様にうしろに倒れる。


倒れた道元に当身を入れようとすると、瞬が叫んだ。

「おい!そこまでだ。妹がどうなっても良いのか」

瞬はゆかりの頬に触れる。

「お前に似て無くて、かわいい妹だな」

「瞬。ゆかりに何かしてみろ。後悔するぞ」

「お前が大人しくしていれば、なにもしない」

金髪はニヤリと笑った。


俺は犬山と佐々木に羽交い締めにされた。

ゆかりを人質にされているので仕方がなかった。


「男なら正々堂々と戦うべきだと思うがな」

俺は道元の目を見て言った。

「お前は、でしゃばりすぎだ。

前のように大人しく黙って俺に金を支払えば良い」


道元はそう言うと、俺の顔を殴った。


「やめて!」

ゆかりが叫ぶ。


(カラスたちはどこに行ったんだ?)


道元は俺のみぞおちにもパンチを入れた。

「うっ」

あまり食事を摂って無くてよかった。

道元はローキック、パンチを勢いよく繰り出し、俺をサンドバックにする。


「もう良いんじゃねえか?あまり傷だらけにするとヤバいぞ」

金髪が言う。

金髪はケンカ慣れしているが、道元は手加減を知らなかった。


「そこに土下座しろ」

道元は、足元のぬかるんだ泥をさした。


「なに?」


「その泥に顔をつけて、俺に謝るんだ!」

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