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闇の魔物と女子高生  作者: ゴルゴンゾーラ
人間に憑依
18/193

18_ライバルは俺自身

有理が食堂から教室に戻ってきた。


「有理!今日は、俺たち言葉をかわしていなかったよな?」


「洋平。食べた」

有理が俺を見て微笑む。


「洋平はダイエットだって」

典明が口をはさむ。

「そうだ。早く痩せないとマズイことになるんだ」

俺は有理をうっとりと見つめながら答えた。


「カラダによくない」


有理が俺を心配している。

人間の体に乗り移ってからというもの、有理の言動にいちいち嬉しくなる。


「大丈夫。死なない程度にしているから。そんなことより有理は今日も、お茶屋の仕事があるの?」

「今日はない」


「それなら俺とデートして欲しい」


「デ......」

有理は固まってしまった。


そばで聞いていた典明も、近くにいた陽子もシーンと静まり返っている。


「お前、急に何言い出すんだよ」

陽子が俺の背中を叩く。


「俺は有理のことが好きなんだ」

さらに周囲が静まり返る。


雑談していた他の連中まで、話すのを止めてこちらを見ている。

「どうした?」

キョロキョロと周りを見回した。


「洋平。告るにも時と場所を選べって教わらなかった?」

「告るってなに?」


「みんなが見てる。嫌だ......」

有理は顔を赤くしてうつむいていた。

ものすごく可愛い。


そこでチャイムが鳴り、先生が入ってきてしまった。

俺はデートしてくれるのかどうか、気になって授業どころではなかった。



-----------------------------


学校から駅までの帰り道。

俺は有理に迫った。

典明もなぜか、着いてきていた。


「有理、俺とのデートはどうなった?」


「洋平。なぜ......」

有理は困った顔をしていた。

俺は有理を困らせているらしい。


困った顔をしている有理も可愛いと思ってしまう自分がいた。

むしろもっと困らせたい!


「有理は今日、あたしと洋服を見に行く約束なんだよ」

陽子がそう言った。

「女同士の買い物だからな。洋平は来んなよな」


「それなら、次は俺とデートしてくれよ?」

俺は有理を見つめながら言った。

「今はデブだけど、早急に痩せるから見た目もマシになると思う」

「なら、マシになってから出直せよ」

陽子が余計なことを言う。


「北条さん、一回くらいデートしてあげたら?」

典明が有理に言った。

「えっ。俺は一回では満足しないよ?」

典明を見ながら言う。

典明は俺の背中を肘で小突いた。


「洋平。無理だ」

有理は顔を真赤にして下を向いていた。

ヤバい!

可愛すぎる。

だが次の言葉に俺は凍りついた。


「あたし、好きな人いる」

有理が思い切ったようにそんなことを言ったのだ。


「なにっ!そいつのフルネームを教えてくれ」

俺は急なライバル出現に息をのんだ。


「わからない。ルイ.....言ってた」

「ルイ?」

偶然にも俺と同じ名前ではないか。


「ルイは助けてくれた。公園で」

有理は頬を赤くして言う。

「金髪。目が青い。すごく強い」


思わず、足が止まって思考停止におちいる。

少し前、公園で暴漢から有理を助けた男。

金髪碧眼のルイといえば俺しかいないだろう。


(それは お れ だ ......)

思わず言いそうになる。

ルイは、俺だ。

有理を暴漢から救ったのは俺なんだ!


だが言っても混乱させるだけだろう。

俺は今、川田洋平なのだから。


「そうか。じゃあ俺はそのルイに負けないよ」

「しつこい男は嫌われるぞ」

陽子が俺を指差す。


「しつこいと言われても、諦めない」


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