第29話。さぁ、家に帰るわよ!
ココロ街も住民が増えたわね。観光客も……。
パパが元帥になってからだから……。
前はそんなに混雑しなかったのに、もしかして?
あら?私たちの馬車に人が大勢集まっているわ!
アンナとアーサーは馬車の所に到着した頃であった。すると大勢の人たちが集まっていた。アンナは驚くのである。
「この人だかりは何なの!?いったいこれは?」
「マーマ、ドウヤラ、グリフォン、ミタイダ」
「グリフォン……?あっ!興味を持ってるのね!」
アンナとアーサーはグリフォンの所に近寄る。すると主の姿を見たグリフォンは伏せていたのか、いきなり立ち上がる。
初めてみるグリフォンに群衆たちは喜ぶのである。中には魔法カメラで写真を録る者もいた。
既にリオラは起きてアーサーの手を繋いでいた。ときより目をこするのである。
「すみませんー!通してくれるかしら!」
「ママ、にーに、なんで〜起こすの〜」
「ドイテクダサイ……ジャマデス」
3人はどうにかして馬車に荷物を置くのである。そして早急に御者席に乗り込む。アンナはリオラを真ん中に乗せてアーサーは左側に乗り込む。
こうしてグリフォンは群衆の中をゆっくりと前進するのである。リオラは「うとうと」と眠りにつく。
そしてココロ街から出国する。群衆の難を逃れたアンナたちは家を目指すのである。
「もうすぐ、夕方になるわね、お腹空いたわねぇ」
「マーマ、キョウ、ホント、ヤサイ?」
「アーサー、お兄ちゃんでしょう、食べなさい」
「……」
グリフォンは集落の道を突き進むのである。しかし、リオラが寝てると感じてるのかグリフォンは凸凹な道を避けて進むのである。
「マーマ、グリフォン、ニンキナノカ?」
「そうねぇ、グリフォンは遠い地域しか生存してないからよ」
「ダカラ、カシャカシャ、タクサン、トッテイタ」
「そうね!魔法カメラで写真撮っていたわねぇ」
アンナはもう一度、メモ帳をチェックするのである。「うん、大丈夫そうね」
これでアーサーのモンク専用武器が完成する。アンナは嬉しいと共に不安でもあった。
果たしてモンクとパーティーを組んでくれる冒険者は居るのか?それも不安になっていた。
そもそも近距離接近戦で戦う……誰が必要とされるのか?パーティーを組んだら邪魔者扱いされるじゃないのか?
アンナは頭の中で巡らせていた。それが頭から離れないでいた。アーサーは何かを感じたのか。
「マーマ?ドウシタ?ダイジョウブカ?」
「えっ!ふふ、大丈夫よ、アーサー、大丈夫だから……」
「パパは大剣を使ってるのに本当にモンクでいいのね?」
「マーマ、ぉれ、オトコ!オトコナラ、コブシ」
「そう、そうよね、アーサーが決める事だもの」
アンナはどこか期待をしていたのかも知れない。アーサーを見て微笑むのであった。
これもオーガの「血」がそうさせたのか、それともアーサーが半人間と半オークだからなのか。
アンナは空を見上げてアーサーの無事を祈るしかないのだ。
「さぁー!帰って料理をするわよ!アーサー」
「ワカッタ!テツダウ!マーマ」
アンナたちはこうして1日がまた終わろうとしていた。
次回、第30話。私たちは家族よ。




