第13話。言葉の壁など気にするな。
アーサーは賢い、俺たちの自慢の息子と娘だよ。
肌の色に悩んでいたとは、アーサーも可愛いだな。
オーガは緑色だと聞いたが、あのオーガは青か……。
少し興味が湧いてきたな、調べる価値がありそうだ。
街に戻ったら情報部門に聞いてみるか。
グレイ一家は朝食を食べ終えて、後片付けはアーサーとリオラが手伝う。その後は、のんびりと家の中で過ごしていた。グレイは新刊のスクロールを再度、目を通す。
アーサーとリオラはグレイの隣で遊んでいた。
アーサーはリオラの「おままごと」遊びに付き合う。人形のおもちゃで2人は遊ぶ。実質、アーサーとリオラの歳は同じ5歳なのだ。
「わたしに、ついてきなさい、おとうと」
「ワカッター、ネーネ、ツイテイク」
2人は人形で遊んでいる時に。それを見たグレイとアンナは微笑むのであった。グレイとアンナに、とっての癒しの時間でもあった。
「あなた、永遠の宝物ね、あの2人は」
「あぁ、そうだな、俺もそう思うさ、ママ」
ふっと王とギルド長の事が頭に浮かぶ。最初は元帥職を断ったグレイであったが。
グレイは元帥の名誉を受け取った事は後悔してなかった。それは家族を護れる事に越したことはないからだ。
だが唯一の心残りは家族との過ごす時間が減る事だろう。と、グレイは考えていた。
だからこそ、休日の時は家族との時間を大切にしたいと考えていた。
グレイは立ち上がり、アーサーとリオラにある事を伝える。
「よし!皆でピクニックにいくか!」
「りおらー!いきたいー、パパ〜!」
「パーパ、ぉれ、サンセイ、イキタイ!」
「いいわねぇ〜久しぶりのピクニックね!」
4人の行動は早い、各自取りかかる。リオラはアンナと一緒に準備をする。
グレイとアーサーは外に出て、すぐ左側の物置倉庫へと移動していた。アーサーはグレイを手伝うのであった。
「アーサー、折り畳み式の椅子を持っていくぞ」
「ワカッタ、オリタシキ、トル」
「アーサー、助かる、折り畳み式が便利だからな」
「……」
アーサーは無言になってしまう。グレイは、すぐに察するのであった。アーサーを見つめて微笑むグレイ。アーサーの肩を軽く「ポン」と叩く。
「アーサー、言葉の壁など気にするな、いいな」
「パーパ、ナゼ?ワカル!?」
「はーは!パーパだぞ〜分かるのさ!」
「よし、アーサー、戻って支度を手伝おう!」
「ワカッタ、パーパ、テツダオウ!」
2人は足を揃えながら家へと戻る。家の中に入ると荷物の準備を終えていた、アンナとリオラであった。
「あなた、準備が出来てるわよ、出発しましょう」
「パパ、りおらもてつだったよ!」
「リオラは本当に偉いな!おいで抱っこしょう」
グレイはリオラを抱っこする。片手で軽々とカバンの荷物を持つ。皆で馬車の所まで向かう。
馬車は家の右側に待機させていた。そして馬車を引くのは「グリフォン」であった……。
(※グリフォン。ライオンの体で頭は鷲である。そして翼がある、動物であった)
グリフォンは『王者の風格』『英雄』『力強さ』の象徴として崇められてきた生き物である。紋章などに画かれる事が多い。
「グリフォンじゃありませんか、あなた!!」
「わぁーおおきいねぇー、にーに!」
「ぉれ、チイサク、ミエル」
「わっはは、驚かせたくってな!寝てる時に到着したのだ」
「つばさが、ないねぇ〜この鳥さん」
「ヒトツ、ツバサ、タリナイ」
「あら?本当ね、怪我したグリフォンさんなのね」
「ギルド長が遠出で魔物討伐の遠征時に見つけたんだ」
「それ以来、面倒を見ていてな、懐いたんだ」
「パパ、すごいねぇー!」
「グリフオン、ナカヨシ、デキソウ」
「そうね、アーサー、面倒を見てあげてね」
「よ〜し!ピクニックにいくぞー!みんなー!」
一同「オー!おー!!」
次回、第14話。魔物とは違う。気にするな。




