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第七十七話 長男はつらいよ

 

 一方その頃、魔法陣付近(あっち側)では───



「ぎゃぁぁぁぁあああああああっ!! バニラっ!! ちょっ、抑えてっ!! ぐわぁぁぁああああああっ!! お兄ちゃんにビリビリしないでくださいいいいいいいいいいっ!! ぎゃああああああラムうううやめてぇその煙の色はやばいやばいやばい抑えて抑えてえええええええッ!?」


「兄さん暴れると余計毒が回るよ〜? ありがとぉ〜そんなリアルな出血大サービスしてくれるなんてほんっ……と、俺の兄さんは優しぃなぁぁぁぁ〜ほらもういっぱ〜つ」


「イヤアアアアアアアアアアアッ!!」


「無駄にチョロチョロ動いてんじゃねーよ、ただでさえ弱っちい体力早々に削って、まだ準備運動だろーがもう白目剥き始めてんじゃねーよクソザコ兄貴。何ならテメェのメル友女にお漏らし顔でも送ってやろーか? ゴルァッ!!」


「キャアアアアアアアアアアア!!」


「もう、バニちゃん、にーに…………ほどほどにしてあげて。お兄ちゃん女の子みたいな悲鳴上げちゃってるよ」


「子犬の断末魔みてーでそそる……なぁッ!!」


「いぎゃぁぁぁああああああああああっ!! うぅっ、ぅうっ、もぉやだぁぁがえりだぃぃぃ〜」


「兄さん………そんなゾクゾクするようなクソ可愛い泣き顔を見せないでよぉ………大事な任務に集中できないだろぉ…………ヒヒヒィ」


「もぉぉぉ何なんですかぁこのドSコンビ!? こんな時まで欲望丸出しじゃないですかあああああっ!!」


「フウちゃんフウちゃん!! 俺八百匹くらい倒した!!」


「俺ぁ九百越えたぞ」


「九百と八百はぁ…………やったぁ!! 俺の勝っちぃ〜!! フウちゃんあっほぉ〜!!」


「アホはテメェだ」


「えっ、何か魔獣の巻き添えになってるかと思ったら、魔獣よりかは僕の方に集中してビリビリと毒煙飛んできませんんんん!? ねえええええっ! 嘘だと言ってよマイブラザぁぁぁぁぁ〜!!」


「ヘタレ兄貴の情けねぇ悲鳴はテンション上がるからなァ」


「兄さんは本当に加虐心煽るの上手いよねぇ〜ねぇやっぱマゾでしょ兄さんそんな兄さんには、はいもいっぱつどーん」


「いやあああああああああああっ!! みっ、ミントぉぉぉっ! みっ、ミィちぁぁぁんっ! ミィちゃんは大丈夫ですかぁぁぁ? さっきから姿見えなくなって声聞こえないですけどぉぉぉぉ〜?」


「……うん。俺は大丈夫。ごめんお兄ちゃん、ちょっとお兄ちゃんの女の子悲鳴が耳障りになって、離れてた」


「えっ普通にひどいっ! ミィちゃん一番ひどいっ!」


「あァ? てめー何ほざいてやがるミィに手ぇ出したらぶっ殺すぞ」


「そうだよ兄さん、可愛いミィちゃんを巻き込んだら可哀想だよ」


「いや僕が一番可哀想ですよぉっ!! うわぁぁ出ましたよぉミィちゃん贔屓っ!! いいなぁミィちゃんまじ羨ましいですそのポジション変わってぇっ!! お姫様ポジション変わってぇぇえっ!! 一万円あげますからぁ土下座しますからぁミント様ぁぁぁぁ!!」


「ふざけてんじゃねーぞてめぇ、ミィが一万とかクソ安すぎんだろがそこは全財産はたいてい上乗せして俺にも土下座して首輪つけて靴舐めろやゴラァ!!」


「何か悪化したっ!? しかも出たバニちゃんのミィちゃん最強ブラコン!!」


「まぁ、首輪もいいけど、俺的には鎖の方がストライクゾーンかな」


「お前のストライクゾーンなんて今一番どうでもいいですっ!! ねぇミィちゃん!! マジでそろそろこいつら止めてお願い!! ミィちゃんが言ったらこいつら絶対聞くから!! ねッ? ねぇッ?」


「うん……でも、お兄ちゃん。俺、上乗せするなら契約書書いてくれないとあとが不安だよ」


「お兄ちゃんが不安だよぉぉぉっ!! うわミィちゃんまじで一番ひどいぃぃぃぃ!! てか今までの僕のカード悪用事件の数々を考えると、一番ミィちゃんが契約書書かないといけないですよねぇ!?」


「うん。お兄ちゃん、がんばって」


「いや何で!? 何でそうなるの!? えっ、また見えなくなった、ちょ、どこ? ミィちゃんどこ? お願いっ! 行かないでっ!! このドSコンビと三人きりにしないでこれ一番危険なパターン!! ねぇっ! ミィちゃんお兄ちゃんよりずっと強いでしょぉぉっ!? 体張って守ってぇぇぇ契約書書くからぁぁぁっ! 強いでしょぉ!? 血雹ちひょう白雪姫しらゆきひめでしょぉぉぉお!?」


「うわ久々にその名前で呼ばれた………魔界時代思い出すな……でも、何かそれ恥ずかしいんだよね。ていうか俺、男だし」


「白雪姫ぇぇぇぇぇっ、あ、てか今さら思ったんですけど、アイスケ除いたら僕兄弟でドベですからここにいるメンバーみんな僕より強いですよね? ねえっ! フウちゃん!? コウちゃん!? いるんでしょぉぉ!? お願いお兄ちゃんを守ってぇぇぇぇっ! 三万円あげるからぁぁぁぁっ!!」


「おいこら見るなコウガ………」


「えーでもよーフウちゃん、さんまんほしー」


「バカヤロー!! 金に釣られんのは真の不良じゃねーよ!! ほらっ、こっち来いっ! いいか? ああいう大人にはなるなよ? ありゃ恥のカタマリが暴れてんだよ…-」


「うーん……そーだな、なんかカッコ悪いしなベリー兄ちゃん! これぞ変態教師ってやつだな!!」


「反面教師だバカ………まぁ変態なのは合ってるけど」


「ここのみんなづめだぁいいぃぃぃっ! づめだいよぉぉぉぉっ! ってか何でミィちゃん雪の精みたいにパラパラ粉雪降らしてくるのそれが一番冷たいっ!! ねぇ俺長男なのにいっつも扱い酷すぎません!? ねぇぇ〜やだぁぁ〜ゔぅぅ〜、おにーぢゃぁんあっぢのぢーむがよがったぁぁ……ううっ、ひっぐっ……アイスケのばかぁぁ人選ミスしないでぇぇぇ…………」


「おーいクソザコサンドバッグ兄貴、第二ラウンド行くぞっ。せっかくの禁術大開放記念日だ、無限に楽しめるぞよかったなぁー、おにーちゃんっ」


「にーさんっ、そろそろ毒花火を咲かせようかっ」


「うわあああああああああんんっ!! こんなクソな弟たちでもまだ可愛く思えるとか長男ってつらぁぁいいいいいいいっ!!」


「マゾでしょ」


「違うお兄ちゃんだからあああああ!! うぎゃああああげほぉぉぉっ!!」


 凄まじい雷鳴と痛々しい長男の悲鳴が、暴れ狂う黒い血と同様、絶えることなく響きまくっていた。


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