異世界調査:女神の視点
私は異世界アルファを見守る者。
分かり易く言えば女神と呼ばれる存在だ。
世界を観測している最中、不穏な気配を察知する。
「まさか、私達の世界側から異世界の扉を開いてしまうなんて……」
女神は世界全ての観測を行えるワケではない。
だからこそ鑑定スキル、今の名はサクラでしたか……。
彼女に私のサポートを任せているのだ。
私は早速、繋がった世界について調査を開始した。
異世界マーシナリ。
世界の記録を調べると勇者により滅ぼされたとあるが事情は違う。
勇者と魔王。
二人の心が融合した時、新たな邪悪が生まれたのだ。
本来であれば世界を愛する勇者だったのですね。
それが魔王と融合することで破壊衝動を得た、というわけですか……。
その衝動は彼の信頼する仲間にまで伝播する。
私は更にマーシナリを担当していた女神を調べた。
彼女が勇者に渡したスキルに魔王と融合するようなスキルは無い。
魔王にもそのようなスキルは存在しない。
では、どうして勇者と魔王が融合するような事態になったのか。
やはり、裏に何か悪を増長させる者、もしくは集団がいるのかもしれない。
何にしても早くサクラに異世界勇者の存在を伝えなくては。
そう思った時だ。
異世界アルファとの繋がりが絶たれたのだ。
何故?
そう思った時には既に、私の心は…………。




