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ラストヒーローズ   作者: やましくないヤマシィ
宇宙奪還編
42/52

救出1

「綾月さん⁉︎」

目の前に倒れている綾月さんを揺さぶる。

すると、

「うぅぅ……」といううめき声と共に、

「薩美くん?どうして君がここに?……っ⁉︎」

いうや否や、僕がその問いを答える前に思い出したようだ。

そう、あの夜僕たちはカルダノを倒すため学校に向かい、そこで爆薬をセットした時にカルダノに襲われたのだ。

(ということは……)

「ここはカルダノの基地なのか?」

確か、カルダノは謎の装置を使って地球とカルダノの星を繋いでいたはずだ。ここはもしかしたら、奴らの星なのかもしれない。

「かもしれないね。作戦はどうなったのかはわからないけど、今は私達が危ないかも。」

「なら、早く逃げようぜ!」

と、金作がドアに向かう。

うぅ!っと力を入れているようだが、扉はビクともしない。

「まぁ、鍵はかけてるよね。」

綾月さんが言う。ドアには電子装置が付いていて、それがロックの代わりになっているようだった。

それに、持っていた銃は取られてる。

「うぁぁぁぁ!!!は、離せぇぇぇぇ!!」

という叫び声がドアの向こう側から聞こえてきた。

思わず全員ドアの向こう側を見つめる。

俺たちのように捕まった人たちがどこかへ連れていかれているようだ。

「な、なぁ。ちょっとまずくないか?」

「うん……でも、どうやってここから出るの?」

鍵がないとすれば壊すしか無いが、人を閉じ込めておくような所のドアが簡単に壊せるとは思えない。

(どうすれば……⁉︎)

しゃがんだ際に膝の裏に何かが当たる感覚があった。

膝についているポケットに手を入れると、そこにあったのは……

「おい、そんなの持ってたのかよ。」

金作がそう言って指したものは、俺が家から持ってきたモデルガンだった。

「モデルガンだよ。」

「なんだ本物じゃないのかよ。期待させやがって。」

「いや、ガスガンだし、弾はB.B弾みたいな軽いものじゃないくて鉄球だからそこそこの威力はあるはず。だから……」

そう言ってドアにある装置に照準を合わせる。

「危ないから下がってて!」

「おう!」

引き金を引くと、本物の銃の時と似た音を出した。

そして、1発で装置に穴が空き、ドアのロックが外れる音がした。

「っしゃ!やったな、凌!」

しかし、喜ぶ間も無く異常を知らせるサイレンが鳴り始めた。

「早く、逃げよう!」

「うん!」

そして俺たち4人は部屋から脱出した。



『ウィーン、ウィーン‼︎』

カルダノ基地へ侵入して少し経ってから、急に警報が鳴り始めた。

「バレたんでしょうか?」

エドワードが心配そうに尋ねてくる。

「バレてたらもっと早くになってるはずだよ。だから、俺たちじゃなくて、外に対しての警報か基地内で何か問題が起こったんだと思う。」

そうだと信じたい。

「基地内のスキャン、完了しました!」

隊員の1人が言う。

「よし、じゃあそっちは頼むよ。エドワード。」

「了解です。艦長もご無事で。」

「あぁ。」




「この先に囚われている人たちがいるのか?」

「はい、明らかに部屋の数が多いです。」

先ほどスキャンを行なった隊員が機械を片手に報告してくる。

「よし、次はどこを曲がれば良いんだ?」

「次は大きな空間のあるここを行けば……」

そう言って隊員の1人がドアのロックを解除する。

すぐにドアは開いた。

「行こう……って!」

扉の向こう側には謎の生命体が7体ほどいた。

(まさかこいつら、カルダノか⁉︎)

そう思うや否や向こうから銃らしきものを向けられる。

「隠れろ!」

後ろへ下り、ドアの両側に身を隠す。

「どうしますか、艦長?」

「俺たちで迎え撃つから、その間に新たな道を探してくれ。」

「りょ、了解です。」

初っ端から戦闘とは嫌だな。




「おい、凌!取り敢えず捕まってた人たちは全員部屋から出したぞ!」

部屋から出たところにある廊下沿いには他にも捕まっている人たちの部屋があったので、外からドアを開け解放した。

「うぁぁぁぁ!!」

その時背後の方から男の叫び声が上がった。振り返ると男のそばにはカルダノ兵士が2人いた。

(解放に時間がかかりすぎたか……)

すぐに持っている銃を向ける。

「みんな早く逃げろ!」

「こっちには誰もいないみたいだから、急いで!」

綾月さんが先導していく。

角を曲がって少しでも被弾しないようにするようだ。

「ダッ」

だがその角からもカルダノ兵士が出て来た。

(このままだと、本当に死ぬ!)

そう思ったときだった。

静かに角から出て来たカルダノが床に倒れた。

「っ⁉︎」

次いで、そこから出て来たのは、黒い濃い紺色の服を着た……人間だった。


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