外縁部での衝突1
「艦長、それってどういう事です?」
「いや、だからあいつの役職は……」
『緊急事態発生、緊急事態発生!10秒後にスリップストリームを停止します。』
その時、突然艦内警報が鳴りだした。
『衝撃に備えてください。繰り返します、衝撃に備えてください!停止まで3……2……1……」
(ちょっと、急すぎじゃない⁇)
全員が慌ててテーブルを掴むか否かというところで揺れが来る。
急停止したためか、スリップストリームに入る前に感じた衝撃よりも大きい。
「艦長!これは⁉︎」
「分からない。ただの機会の誤作動かもしれないけど、一応各自持ち場に戻って!スペースファイターα、β部隊は発艦準備を!」
「「「了解!」」」
ブリッジに戻るとスクリーンに映っていたのは……カルダノの艦隊だった。
「艦長、正面にカルダノ艦隊がいた事でスリップストリームが自動停止したものだと思われます。」
スリップストリームは空間同士を飛ぶような夢のようなシステムではないから、障害物がない事を事前にコンピュータで計算してから来る。
今は衝突する事を防ぐためにコンピュータが自動で停止したんだろう。
「カルダノ艦の数は?」
「大型艦4機、小型戦闘機30機です!」
「現在地は?」
「カイパーベルト内沿、データから取ったカルダノの基地の位置とは違います!」
「てことは中継基地かデータの間違いかどちらかか……スペースファイター2部隊を出せ。それからシリウスとペテルギウスに連絡を!」
「すでにつないであります。」
お早いこって。
『既にうちも60機のファイターを出してるよ。』
『エネルギーのチャージを開始している。』
さすが、対応が早い。
「分かった。」
『うちがチャージ中はシリウスに援護を頼むから、お前は暴れてろ。』
「もち、そのつもりだよ。」
そこで通信は切れる。
「大型ミサイル1〜30番用意、レーザー砲光圧70%で待機、各小型砲準備態勢を取れ!」
「各攻撃デッキに伝えます。」
「スペースファイターγ、δ分隊も発艦させろ。本艦はこのままカルダノ大型艦に近づき射程範囲に入り次第砲撃を開始する!」
「了解!」
「艦長、敵機に最も近いα部隊との通信が途切れました。」
「落とされたのか?」
「いえ、妨害電波か何かが発生しているようです。」
「通信の繋がる味方機にその情報をすぐ伝えてくれ。」
「了解!」
「仙道隊長、緊急発進の用意を!」
ファイターのコックピットに着いてから間もなく司令室から出撃の指令が来た。
「了解、全員俺に続け!……δ分隊、出る!」
何回出てもこの発進する時の感覚は良い。
自分の身体がフワッと空中に浮く感覚、
それに続いて感じる座席への圧力。地上にいるときのジェットコースターに似たものだ。
まぁ、もとより浮いているのだから当たり前といったら当たり前なんだが。
「アンドロメダよりδ分隊へ、現在敵艦から妨害電波が発生している模様。編隊を崩されないよう気をつけて下さい。」
「了解。……聞こえてるな?俺に遅れるなよ。」
「「「了解!」」」
「さぁ暴れていいぞ、じゃないと戻ってからお前らうるさくて、作戦会議もままならない……」
割とガチで……




