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ラストヒーローズ   作者: やましくないヤマシィ
宇宙奪還編
34/52

待機編②

「たっだいまぁぁ〜!」


結衣の声が聞こえるや否や体が前に突き飛ばされる。


「危ないだろうがぁぁぁ‼︎死ぬわ、マジで!」


「大丈夫だよーん。」


大丈夫じゃないですよ、えぇ、全然大丈夫じゃない。彼女は分かっているんだろうか?

俺が高圧電流の流れる巨大砲の制御部で作業していることを!

死ぬよ、マジ死ぬ!

こいつといると命が何個あっても足らない気がしてくる。

それに今日は……


「ユイサン、今日カルダノの本拠地に向かうってこと分かってマス?」


「もちのろん!」


即答。なんとなく分かってはいたけれども。


「頼むから静かにしててくれよ?」


また副長と喧嘩が始まるのだけは止めておかなければ。


「合点承知の助!」


同じ世代だよな……



ブリッジにまでの帰路にある、原子炉前でエンジニアのミカエルに会った。


「あ、艦長じゃないっすかぁ。どすか、彼女さんとは?」


ニヤついた態度でこっちを見てくる。


「だから彼女じゃないって〜。幼馴染ってだけ。」


「おぉ、萌えますね〜ロマンですね〜。」


「馬鹿にしないでよ〜。」


ミカエル・ジャスティン、彼はエンジニアとしてはうちの艦で一位の実力を誇るんだけど、いつもいじられる。ちなみに……


「やっほー、みかみか〜‼︎」


「こんちゃっす、結衣サン!」


結衣とは何かウマが合うんだよなぁ。

それにしても付いてくるなら一緒に来ればよかったのに。


「何してたの〜?」


「最近結衣さんとどうなんです?って聞いてたんですよ〜。そしたら、あいつと一緒にいるだけで幸せ、ですってよ〜。」


「ほんとぉぉぉ〜‼︎うれしぃぃぃい!」


「言ってねぇよ!」


「ほら恥ずかしがってる〜」


「やったぁぁぁ。」


あかん、この人たち止まらんぜよ。どげんかせんといかん。


「そ、そげんなことはないばい!」


もう方言のオンパレード状態で、頭が混乱してきた。


「ところで、みかみかはここで何してたの〜?」


ん、さっきも同じこと聞い出たんだけど……


「ですから、艦長と話を……」


「だーかーらー、その前だってば!」


何でそんなことを?


「あぁぁ、点検ですよ点検。」


まぁ、そうだよな。ここで作業してた訳だし。


「ふーーん、悠くん行こ!」


何事もなかったかのように俺を引っ張っていく。

そのままブリッジの扉前まで連れて行かれた。途中で何人かのクルーに変な目で見られたから、あとで艦内放送で弁解するか……


「何々、どうしたの?」


「ミカエルから目を離さないほうが良いよ。」


急に何を言い出すんだ。


「どうして?仲良い友達なんでしょ?」


「そう、仲良くしてるだけ。でも詳しくは分からないけど嫌な感じが最近するんだ。」


珍しいな、こんな落ち着いてる結衣は。


「分かった、気をつけるよ。」


「うん。ありがと。」


その時艦内にスティーブ提督の声で放送が入る。


『戦艦アンドロメダ、シリウス、ペテルギウス3機に告ぐ。作戦開始の開始まであと1時間になった。総員持ち場につけ!」






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