先制攻撃1
「艦長!」
ブリッジに戻ると、エドワードが声をかけてくる。
「総員戦闘配置につきました!」
「分かった。直ちにドッキングアームを解除しろ!」
「イェッサーー!」
(カルダノ艦?)
「おいカルダノってなんだか知ってるか?」
「なんだよ、隊長さん知らないの?十八年前に地球に攻めてきた奴らだよ。あの時は何とか一隻の犠牲で済んだけど、あれから向こうの技術も進歩してるだろうから、どうなるかな。」
「そうは言っても俺たち地球人の技術だって進歩してるぜ。」
「向こうの技術をパクっただけだろ?」
勝手に隊員たちで話が進む。
「まぁ、取り敢えずスペースファイターに向かうぞ。ファイターしか今は戦えないだろうから。」
「「「了解‼︎」」」
そのときガコン!と、足元に衝撃が走った。
「なんだ?」
「何かぶつかったのか?」
「船が動いてるんじゃないか?」
「嘘!もう完成してたの?」
この感じからして間違いなく動いている。既に完成していたんだ。
「急いで行くぞ‼︎」
「ドッキングアーム無事解除。メインスラスター起動開始!」
ブリッジにいる操縦士のトンプソンが現状を伝えてくる。
「よし、アンドロメダ発進‼︎」
(いきなり戦闘か……)
もう少し平和な発進をしたかったんだけど、なかなか上手くいかないね。
「現在、旧型船プロキオン、アンタレスが交戦中との情報が入りました。」
「敵は何機か分かるか?」
「七機との情報です。」
「了解、そこに我々も向かうぞ。ミサイル一から三百用意!」
間に合ってくれ!
「セオルド艦長、敵艦射程圏内に入りました!」
「何としてもここで食い止めるぞ!ミサイル、レーザー、魚雷、あるもん全部使え!それから戦艦アンタレスに通信を入れろ!」
「了解しました!……通信繋ぎました!」
『いきなり奴ら来たな。そっちの状況は?」
「こっちは射程圏内に入ったので、迎撃を開始した。そちらは?」
『スペースファイターを20機ほど発進させている。もう少しで戦闘が始まる。』
「よし、地球には近づけないようにするんだ。」
「艦長!カルダノ機から小型の物体が数百個地球に向けて放たれています!」
「何⁉︎ミサイルか?」
「いえ、攻撃能力は無いようです。」
「では一体なんなんだ?」
『セオルド、今はそんな事より目の前の相手に集中しろ。』
「あぁ、わかっている。」
今落ちたのが地球に悪い影響を及ぼさなければいいんだが……
「艦長!敵艦からミサイルが10発こちらに向かってきます!」
地球に送った物体よりはるかに少ないな。これでは牽制程度だぞ?
「防御レーザー作動しろ!」
『よし、こちらも射程圏内に入った。ここから巻き返すぞ。』
「あぁ。」
ドォォン、と床が揺れ止まらないうちに再び床が揺れる。
「被害状況は?」
「ミサイルを発射する砲台4基がやられました。」
奴らの技術は遥かに以前より進歩しているのかもしれない。被害が思ったより大きい。たかだか十発でこれだけの被害とは。
「あと使える砲台は何個だ?」
「六基です!」
「分かった。今すぐアンタレスの前に行け。」
『何をする気だ?』
「まだ相手の出方がわからん。それにミサイルの性能も分かっていない。だから今は我々が壁になり少しでも時間を稼ぐ……攻撃デッキ以外のクルーを脱出ポッドに行かせろ!」
「艦長は?」
「操縦を担当する。」
「しかし……」
「これは艦長命令だ!」
「了解!」
何としても時間を稼がなくては……
「ここから戦闘地域まであとどのくらいだ?」
エドワードに聞く。
「あと5分ほどです。」
「よし、スペースファイター部隊を全機出撃させろ!」
「イェッサーー!」
「俺たちに出撃命令が出た。すぐに発進するぞ。」
もうプロキオンでは戦闘が行われているらしい。何としても援護に行かなくては!という気持ちが高鳴る。
既にうちの部隊は全員がファイターに乗り込んでいた。
「ウィーーンウィーーン」という警告音とともにハッチが開く。
もう少し耐えてくれ!




