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ゾンビにされた  作者: 斉藤一


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212/216

209話目

 私達はその後、無事に広島へと到着しました。広島は他の街よりも狭いようですけど、一応自給自足には足りているみたいですね。


「これで私達の護衛も終了だね」

「そうだね。荷物もアイの配下の動物たちがもう運び込んでるみたいだし、手伝いはいらなさそう」


 エリは人間の姿になっています。どうやらオリジナルのナノマシンを取り込んだ私達は人間の見た目になれないみたいです。代わりに、もう一段階上の変身が出来る感じですかね。いわば、ランク5って事ですかね? 詳しくはアオイさんに聞いてみないと分かりませんが、エリと私の違いを考えると、そんな感じがします。


「マミコさん、私達は徳島の方へと帰りますね」

「分かったわ。ここまでついてきてくれて本当にありがとうね」

「いえいえ、どういたしまして」


 マミコさんの手から伸びる蔓にも握手します。この蔓はマミコさんと共生しているからか、人間臭い感じするんですよね。話せないけど、信号で何となく意思は伝わりますし。


「また何かあれば、すぐに駆け付けます」

「出来る限り、カエデちゃんに迷惑をかけないようにがんばるわ。私達もここの発展に手を貸すから、しばらくは会えないかもしれないけれど」

「私が飛べば、それこそひとっ飛びなので私の方から会いに来ますよ」

「分かったわ。またね」

「はい、また」


 私はマミコさんと別れ、こんどはアイちゃんの方へと向かいます。アイちゃんは球場の方に居るので、マミコさん達とは住む場所が別ですね。


「アイちゃん、私達はもう帰ろうと思うんだけど」

「ゆっくりできるならゆっくりしていっていいよ? ヨウコも寂しがってるし」

「うちのせいにしなくても、アイがもっと一緒に居たいって素直に言えばいいのに」

「べ、別にあたしは寂しくないから。ただ、ライバルが居なくなるのはちょっと、あれだ、残念って感じだ」

「そう。ってことだけど、どう?」

「うーん、すぐに徳島に戻る理由は無いんですけど、長居するのも迷惑にならない?」

「全然迷惑じゃない。ここは十分に独立しているからな」

「ってことだけど、エリ、どうする?」

「私は別にどっちでもいいけど。やりたいことがあるならのんびりしてもいいと思うよ」

「特にやりたいことは無いんだけど、マミコさん達がここになじめるかどうかは心配かな」

「だったら、もう少し残ってもいいんじゃない?」

「分かった。そうする」


 私はエリに相談した結果、もう少しだけ残る事にしました。一応、白石さん達が目覚めた後、ここをまた襲う可能性がありますし、徳島に戻ってもハルカさんと組手するくらいしかやることが無いので。ユカリさんやアヤヒさんには会いたいですけど、少しだけ遅くなるだけですしね。


「というわけで、しばらくは残るよ」

「分かった。じゃあ、2人の部屋を用意させるよ」

「うん、お願い」


 こうして、私達はもう少しだけここに残ることになりました。

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