207話目
ミカさんに対し、私は掴もうとしてもぬるぬるで逃げられてしまいます。食べたことは無いけど、うなぎってこんな感じなのかな? さらに毒になるみたいですが、1度解毒に成功したからか、もうピリピリもしませんね。
「くっ、硬いし早いし、ほんとうざっ」
「そっちこそぬるぬるでやりにくいですね」
「それがうちの強みだし。つっても、こっちの攻撃も効かないからなぁ。もう帰ろうかな」
「逃げるんですか?」
「このままやってもうちに利点無くない? 肝心のあいつは気絶してるし。やっぱもういいわ、帰る」
「逃がしません!」
私はミカさんの腕をつかみましたが、やはりぬるっと逃げられます。なので、服を掴みました。
「ちょっ、服をひっぱるなし」
「逃がしません!」
「仕方ない、脱ぐわ」
掴んだ服を脱ぎ捨てて、あっさりと下着姿になりましたね。見た目がヤモリなので誰得かは分かりませんが。ミカさんは、そのまま街の中に流れる小川の中に逃げ込んでしまいました。さすがに水中までは追えませんね。
「すみません、逃がしてしまいました・・・」
「あたしは負けちゃったから、特に何も言えないけど・・・。アイのやつは大丈夫かな?」
見ると、アイちゃんの方は普通に勝ってますね。まあ、ランク3は思ったより弱いって事でしょう。助ける必要も無かったですね。そして、アイちゃんも合流しました。
「アイちゃん、この人たちどうする?」
「このまま放置でいいんじゃない?」
「でも、目が覚めたらまた襲ってこない?」
「まあ、そん時はまた返り討ちにするだけよ」
「どうして見逃すの?」
「命までは取らないのがうちらのやり方だからね。殺すのは食料にするときだけよ」
「じゃあ、食べますか?」
「・・・まずそうだからいい」
よくわかりませんが、アイちゃん達はアイちゃん達なりのこだわりがあるようですね。私としても、別にこのぐらいの相手なら何度来ても負ける事はないと思うので、アイちゃんがいいっていいなら見逃します。
「というわけで、エリのほうももう拘束を解いていいよ」
「いいの? 本当に?」
「うん。このまま連れて行っても邪魔になるだけみたいだし」
「そっか。じゃあ、拘束解くからちゃっちゃと逃げてね? のんびりしてたら殺しちゃうかも」
「ひ、ひぃぃ」
エリが脅しをかけると、ランク2の人達は他の人達を見捨てて逃げていきましたね。まあ、ランク3の人達も、白石さんも放置していくので、勝手に逃げてくれればいいですね。もし気絶している間にヴァリアントに襲われたらドンマイですけど、それは私達の知るところではありません。




