202話目
私は再び徳島に戻り、アオイさんやリナさんに話をします。
「あー、やっぱり死んだ感じ? まあ、あいつらは勝手に集まって勝手に街を作って支配してただけだから、特にマリア様から任命されたわけでもないし、強くは無いわよね。まあ、それでもそれなりに街としてやってたんだから、食料なんかの基盤はあるか。じゃあ、私は近い神戸と大阪に行って伝えてくるとするか」
「アイちゃんは倒したって言ってただけなので、死んでるかどうかは分かりませんが・・・そこまで確認しておくべきでしたね」
「どっちでもいいって。とにかく、あいつの支配は解けてるのは分かったし」
「じゃあ、私は太宰府天満宮へ向かいますね」
「うん、もうわざわざ報告しに戻らなくてもいいわよ。広島に寄ったあとで構わないから」
「分かりました」
私はもう一度アイちゃんから詳しく話を聞いてもここへ戻る必要は無さそうです。何度も往復していると、なんか徒労感があるんですよね。私にはバスの運転手とかは無理そうですね・・・。まあ、今の日本にそんな職業は存在しませんが。
「ただいまー」
「お帰り、カエデ。お昼を食べたら出発する事になったから」
「意外と早かったんだね」
「荷物を運ぶのに、力持ちの熊とか、犬や猿とかが移動を手伝ってくれてたからね」
「そうなんだ。やけに賢いですね?」
「アイって子の言う事を聞いてるって感じかな。そういう能力でもあるんかね」
「動物と話せる能力・・・なんかうらやましいですね」
「会話してる感じはしないから、どうなんだろうね?」
「あっ、とりあえずアイちゃんに話を聞かないと。エリ、またね」
「はいはい、行ってらー」
私はエリと少し会話した後、アイちゃんの元へ向かいます。これで今日3回目ですが、めんどくさく思われてないといいんですけど。
「アイちゃん、今、話をしてもいい?」
「・・・もう『ちゃん』付けは確定っぽいね。まあいいけど、何?」
「広島を支配してた使徒を倒したって言ってたけど、それってどういう感じ?」
「ああ、気絶させただけだよ。そんで、街の外へ側近達と一緒に放り出しておいた。あとで確認したら誰も居なくなってたから、死んではないと思うよ」
「そうだったんだね。それじゃあ、その人たちが広島を取り戻しにきたりしない?」
「んー、どうだろね。勝ち目がないうちは来ないんじゃない? 少なくとも、うちらが奪ってから数か月は全く見かけてないし、他から攻められたりもしてないけど」
「なるほど。でも、他の街に救援を求めに向かってたりしてるかも」
「だとしても、うちらは負ける気は無いよ。それに今の日本は弱肉強食。強いものが治めるのが自然だからね」
特にこれといった情報はありませんでしたが、どうやら使徒は生きてるみたいですね。数か月たっているのに取り戻しに来ないって事は、リエさんやオミさんの所へは助けを求めに行ってなさそうですね?




