201話目
「話し合いは終わったわよ。・・・どったの? 二人とも」
急にヨウコさんが建物から出てきました。私達を見て怪訝な顔をしていますね。
「いえ、何でもありません。それで、どんな話になりましたか?」
「うん、一応みんな広島に来てくれることになったよ。ここはやっぱり食料に不安があるみたいだからね」
「はい。ここには食料を生産する基盤がないので、私達は広島に向かう事にします」
マミコさんも建物から出てきてそう答えてくれました。確かに、ここは九州に住む他の住人からたびたび食料を狙われていたんでしたね。戦えるのはマミコさんだけで、一人ではやはり目が届かない時もあるでしょう。特に夜間とか。
「では、ついでなので私達も広島まで一緒に行った方がいいですよね」
「カエデ、面倒見よくなったね? まあ、別に目的もあるわけじゃないから、一緒に行くのは別に構わないと思うよ」
「エリも賛成ってことだね。もし反対するようなら、私一人でも行くつもりだったけど」
「そうだと思った。まあ、カエデに付き合うよ」
エリも一緒に行ってくれるみたいですね。あっ、でもそれだと時間がかかりそうだからアオイさんに伝えた方がいいかな?
「アオイさんにこのことを伝えた方がいいと思う?」
「あー、伝えた方がいいかもね。心配してるかもしれないし、遅くなるだろうしね」
「じゃあ、ちょっと行ってくる。すぐ戻るから」
「分かった。私はマミコさん達の引っ越しの手伝いをしてるよ。多分、出発までもうしばらくかかると思う」
「分かった。行ってくる」
確かに、マミコさん達も荷物をまとめる必要がありますね。それなら、私はひとっ飛びで戻る事にします。
私は両手を翼に変え、すぐに徳島へと飛びます。エリが居ない分だけ体が軽くなり、来る時よりも早く帰ることが出来ますね。
「ただいま戻りました!」
「お帰りカエデ。向こうはどうだった?」
私はアオイさんたちに向こうの事を伝え、もう少しマミコさん達と一緒に居ることを伝えました。
「ふむ・・・。広島か」
「じゃあ、広島に居た使徒たちはどうなったの? 何か聞いてる?」
「そう言えば、詳しい話は聞いてないですね。戻ったら聞いてみます」
「まあ、あいつが生きてようが死んでようが構わないけど。返事を聞いたら近くの街にも伝えとかないと、変に奪還計画とか立てられても困るし」
「分かりました。もう一度行ってきます」
私はすぐに太宰府天満宮へと飛びます。そして、広島についてアイちゃんに聞きます。
「広島に居た人たちはどうしたかって? 球場に居たトップを倒したらみんな逃げてったけど? よっぽど人望が無かったのか、一部の幹部っぽい人を除いてすぐに居なくなったよ。幹部にしても、あんまり強くなかったからうちとヨウコで簡単に倒せたし」
「そうなんですね。使徒以外の人達はどうなりました?」
「あー、トップが変わってもそのまま生活していいなら今まで通り過ごしたいって意見が多数だかったら変わらないわよ。外敵から守るのが使徒でも、うちらでもどっちでもいいって」
「結構その辺は問題なかったんですね・・・」
私はこの話をアオイさんたちに伝えるために、再び飛び立ちます。こう何度も行ったり来たりすると、さすがに精神的に疲れてきますね。




