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ゾンビにされた  作者: 斉藤一


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179話目

 マミコさんと別れてからまだ1日しか経っていないけれど、もう帰るので会いに行く事になった。


「着いたけど、エリは中に入らないほうがいいよね」

「そうだよ。私、どう見ても人外じゃん。大人しくこいつら見てるから、カエデは挨拶してくるといいよ」


 エリは人間の姿に成れないので、中に入ると騒動になる可能性がある。男2人はエミの蔓で縛ってある。自力で歩いてもらうために足は縛ってないけど、2人を蔓で結んでいるので簡単には逃げられないと思う。

 エリの蔓はロープなんかより頑丈で、人間の力では引きちぎれない。リナさんが全力でひっぱってやっと切れるくらいだけど。

 ちなみに、リナさんは自分が非力じゃないという証明のために高木という方の男と握手をして力比べをして見せてくれた。高木は、リナさんが手に力を籠めると泣いて許しを乞うてきた。本当に痛かったみたいで、今は大人しい。


「じゃあ、ちょっと行ってくるね」

「いてら~」


 2人が逃げようとしたら、容赦なく蔓で貫いていいと言ったら、2人とも顔を青くしていた。エリの蔓は私には効かないけど、コンクリートの壁くらいなら貫けるくらいの強さがあるからね。普通の人間なら簡単に穴が開くだろう。あ、ちなみに私は穴の開いた制服は捨てて新しいのに着替えたからぼろぼろの姿ではない。


「マミコさん!」

「あら、あなた達。どうしたの? 何か忘れものでもあった?」

「いえ、もう九州を離れるので挨拶に着ました」

「そうなのね。今も今度来る時も、もちろん歓迎するわ」


 マミコさんと話したら、なんとマミコさんの蔓の力がみんなにバレてしまったようだ。化け物扱いされることも覚悟してたみたいだけど、むしろ人と違った力を持つ人という事で神聖視されて逆に困ったみたい。


「ということで、エリも来ていいって。私達が一緒なら問題ないからって言ってたよ」

「と言っても、私は知り合いじゃないし、特に用も無いんだけど・・・」

「マミコさん、エリと一緒で蔓を扱えるんだ。ただ、エリと違ってマミコさんの蔓は自我を持ってるみたいだけど」

「へー、そうなんだ。じゃあ、会うだけ会ってみようかな」


 エリはマミコさんに少し興味を持ったみたいで、せっかくなので会う事になった。


「こ、こんにちわ・・・」

「こんにちわ。本当に、植物なんですね」


 マミコさんは特にエリの姿に驚いた様子もなく、普通に接してくれたのでほっとする。


「あら?」


 マミコさんの手のひらから蔓が伸び、エリの近くでうねうねと動く。


「えっと、握手すればいいのかな・・・?」


 エリがとりあえずその蔓を掴む。


「あ、なんか意思みたいなものが分かる。テレパシーみたいな感じがする」

「そうなんだ? ちょっと私も触っていいですか?」

「もちろんいいわよ」


 マミコさんの許可を得て、私も蔓を掴む。すると、喜んでいる様な感情を感じた。でも、私にも分かるんだ。まあ、エリの救難信号を受け取れるくらいだからこれくらいできてもおかしくないのかな?


「面白いですね。蔓の感情が分かるなんて」

「へー、あたしにも感じ取れるかな?」

「あ、私も試してみたい」


 リナさんとアヤヒさんもマミコさんの蔓を掴む。私とエリが特殊なのかどうか、これでわかるかな。


「うーん、あたしは何も感じないけど」

「私も感じないよ。2人が特別ってことじゃないの?」

「そうかもしれませんね」


 エリは植物の体なので納得ですが、私はなんで分かるんでしょうね?

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