177話目
「うっ・・・痛たた。なんかお腹痛い・・・」
「ごめんエリ、それ私がやった」
「・・・もしかして、カエデ? 私の記憶にある姿と全然変わらないんだけど」
「それは色々あって。それより、もうエリは自由だよ。縛ってた色々なもの、全部片付いたから」
「え・・・」
エリはお腹を押さえながら周りを確認します。そこで、捕まっている男をみてほっとした表情をしますが、すぐに難しい顔に戻りました。
「もう一人元自衛隊の男が居るの。そいつは銃も持ってるから気を付けて」
「あっ、そっちはもう一個の部屋で片付いてるよ。縛ってあるから大丈夫」
「・・・銃相手に?」
「うん。別に強くなかったよ」
「本人は、自衛隊で一番強かったって言ってたけど・・・」
「私達、特別な力を持ってるから」
「そう言えば、私、こんな姿になっちゃった・・・」
エリは自分の体を見下ろして悲しげな顔をした。どうやら、エリはその姿から人間の姿になれないようだ。
「その姿、どうしたの?」
「東京に居た時に――――」
私はエリからその姿になった流れを聞く。エリが力を得たのは数年前らしい。だから、今の姿は高校生くらいの成長具合ってとこだ。胸が・・・胸が大きくなりすぎじゃないかな、私は変わらないのに! 私は変わってないのに! こほんっ、まあそれはいいとして、よくはないけど、とにかく原因はエリにもよくわかってないけど力を得て姿が変化した。そして、人目を避けて移動しているうちにそこの研究者の男に捕まったみたい。
エリは人を傷つけたくなかったから反撃しなかったみたいで、捕まった後は首輪でいう事をきかされていたみたい。エリは植物・・・つまりユカリさんと血のつながりがあるみたいで、食事の必要が無い。エリは食べ物を作ったりは出来ないけど、戦闘力はあった。それこそランク3と呼ばれるくらい体に変化があったみたい。
けど、首輪のせいで男の研究に使われて数年経ったようだ。それで、最近はもう生きる気力は無いけど、ここから逃げ出せたなら生きたいと思い、念じていた。それが救難信号として私に届いたって感じらしい。
「エリ、アオイさんの所へ行って聞いてみようよ。元の姿に戻れないか」
「貴様、人類の発展を止める気か! やめろ、俺に研究させろ」
「うっさい」
私はつかつかと男の所へ歩いていき、拳骨を落とす。ひよわな男は、それだけで気絶した様だった。




